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お雑煮ワールドにハマってしまうヒト

はじめまして。
お雑煮やさんの粕谷浩子と申します。
不意に唐突にnoteを始めることにしたのは、お恥ずかしながら、自分のWEBページをずっと更新していなくて、「いざ、書こう!」としたら、更新の仕方がわからなくなってしまって・・・あまりにもわからないものだから、
「もうイヤだ!書きやすそうな場所で書いてしまえ!」とココにたどり着いた、というわけです。

「お雑煮」というと、正月のね、、、と思われるかもしれませんが、
確かにその通りなんですが、
こいつがなかなか面白いヤツでしてね、知れば知るほどズブズブとはまり込んでしまう可能性を秘めている、危険なヤツなんです
その証拠に、私は、それまでの仕事を辞めてしまって、「お雑煮やさん」なんて会社を始めてしまいました。

(ちなみに、私の前職は、品川区立武蔵小山創業支援センターってところで起業支援のお仕事をしていました)

お雑煮・・・コレが何でそんなにも面白いのか、ハマり込んでしまって人生の方向性を変えてしまうくらいの魅力があるのか、それをまず語らせていただきます。

その1  
同じ「雑煮」って日本語を使っているのに、それぞれの頭の中で思い描いている「お雑煮像は全然違う」!

コレは実に見事に違っちゃっているんです。
私、たくさんの人に、それこそ一時期は、会う人会う人に「あなたのお雑煮教えてくださいー」と聞きまくっていたんですけどね、皆決まって口を揃えて「ウチのは普通なんですけどね・・・」って言うんですよ。
でも、そうやって聞いていると、まるで違うんですよ。

田舎味噌仕立ての家もありゃ、すまし仕立ての家もある、白みその家もあれば、鶏ガラで出汁をとる、焼きエビで出汁をとる、おぜんざいみたいに小豆汁ってとこもあるって具合。
具材だって、菜っ葉しか入れないという家もあれば、モリモリっと具沢山の家もある。

そんな皆さんの雑煮を聞き出してみると、見出し写真のようになっちゃうわけです。


皆自分ちの雑煮は普通だと思っているけれど、並べてみると全然違う。

コレ、面白くないですか?皆、同じ日本語の「雑煮」を語るのに中身がまるで異なるんですから。

その2
よくよく話を聞いてみたら、背景に何やらうんちくがあったりする。ゲン担ぎがあったりする。

実はこれは本当によく聞くんですよ。嘘か本当かわからないけれど、お雑煮に使っている素材に理由づけがされていたりするんですよね。
例えば、スルメ。
お雑煮にスルメを入れる、とかスルメ出汁をとる、というのは割と多く聞くことなんですけどね、これが聞く地域によって、その「スルメ」を使う理由が違っていたりするんですよ。

九州でよく聞くのは「ケンカするめぇ~」だからスルメを使う。って言葉。
私、初めてこれを聞いたときは、思わず笑いましたよ。
ケンカするめぇ~ ??
なんですか、ダジャレですか?!って。
でも、この言葉、何人から聞いちゃったんだろうか?
もう口揃えて皆さん言われるんだもん。本当にケンカするめぇ~なんだな、と思いましたよ。
そんなにけんかっ早いんですか?(笑)とほっこりとした気分になっちゃう可愛いイワレ。

で、岡山でもスルメよく使われるんですけどね、こちらでは、誰一人として「ケンカするめぇ~」だから、とは言わない。
「お足が多いから」(お金)とか「スルメは縁起ものだから」と言う。

ふむふむ、お足はお金を意味したりするし、結納でもスルメは「寿留女」という漢字を当てて、女性の健康を願っている縁起ものでもある。日持ちが良いものだから幸せが続く、という意味付けもされていたりもする。
岡山では、他にも似たようなイワレをくっつけた食材を使っていたりもするんですよね。

何だか土地それぞれの価値観みたいなものも背景にありそうで、ちょっとコレもまた面白い。

その3
ネットで情報いくらでも見つかりそうで、こいつがなかなか発掘できない。見つからない。

嘘です。見つかります。たくさん。雑煮情報ゴロゴロしています。
・・・でも、私が知りたいもっとディープなことは、見つからないんですよ。我が家では、って当たり前のことだからなんでしょうか。でも、聞いて歩いてみると、続々と現れてきちゃうんですよね。特にちょっとおばあちゃんとか、お年を召している方に聞くと、私の目が爛々と輝いてしまうようなうんちくやら、色んな話が聞けてしまうのです。

私の中で面白くて嬉しかった話としては、茨城県の旧里見村のお雑煮の話。
「今は皆土地を離れているから、本当に里見で皆が食べていたのかはわからないけど、うちだけかもしれないけれど、豆腐をすりつぶしたものに砂糖を加えた汁に餅を入れて正月食べていた」なんてお話。
確かに、ネットでも検索してみたら、豆腐餅っていう言葉が出てきたりもしたんですけど、その方は雑煮としてこの話をしてくれたんですよね。

その4
緩やかに家族の中で伝承されるから、世代ごとにビミョーにハイブリッド化していく。変化している。

よくお雑煮は何種類あるんですか?って聞かれるんですけど、何種類なんて数えらんない!だって、お雑煮は家庭料理ですから、家庭の中でアレンジが加わったり、違う場所で生まれ育った夫婦が二人いたら、その中でまたハイブリット化したり、、要は家庭の数だけ雑煮の種類があるかもしれないわけですよ。
とはいえ、地域性なんかもあったりするので、私が答えるときは代表的なもので数えてもゆうに100種類以上にはなっちゃいますねぇなんて答えてる。

私は学者さんではないので、カテゴライズすることにはあまり興味がなくって、ただそのまんま「雑煮にまつわるお話を聞く」&食いしん坊だから「その雑煮食べたい!作りたい!」ってのが正直な私の興味のありか、だったりするんですよ。

だから、旧きを知る的な「おばあちゃんの雑煮話聞きたい!」って気持ちもあるけど、「ハイブリッド化している今のお雑煮話」もたまらん魅力で、どっちも捨てがたいとこでもある。変化もいいじゃん!な感じ。

私自身も変化を作り出してみたかったりするもの。

お正月だけじゃなく、日常的にも軽食として楽しめるものにしていきたいなーとか、観光地に行ってご当地雑煮が食べれないなんてチクショーな気分よ、ちゃんと飲食店で提供してもらえるようにしたいよー、とかね。

こんな具合で、お雑煮ワールドってのは、かなり面白い要素が一杯隠れてて、深堀も良し、アレンジも良し、変化も良し、物語性があるからまんまドキュメンタリーちっくに楽しむも良し、、とハマる要素が満載なんですよ。

私はハマり込んでしまったけど、このワールド、好きな人多いんじゃな~い?と思うんですよね。きっと、知ればハマる!物語好きな人で食いしん坊ならまずハマる!(笑)

ということで、WELCOME お雑煮ワールド ♪ 

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