えらくなくても
今日は帰りに久しぶりに新栄の田分一さんに寄って、わりと野放図におばんざいをよばれてウーロンハイも3杯飲んだ。
かわいい鯵の南蛮漬けを齧りながら、テレビを見上げていたら「コンビニ強盗を説得 35才 店長」というニュースが始まった。
僕も今日で35才になった。でもコンビニ強盗に来るような切羽詰まった人を説得するような懐もなければ、部下の1人もいまだに任せてもらえていない下っ端だ。
このカッコいい店長は、家に帰ったら家族がいるかもしれない。僕はひとり暮らしで家に帰ってニヤニヤしたり、ゴロゴロしてたが、この人は家で家族に心配されたり叱られたりでもやっぱりほめられたりしたかもしれない。
もしもまだほめられていなかったらこのおれがほめる。えらい。本当にえらい。僕だったら血の気が引いてズッコケで腰を打って悶絶しているところだ。同い年なのに。
35才、男一匹。これからもゴロゴロしたりおもむろに臍をボリボリ掻いたり、尻っぺたに生えている福毛を撫ぜたりしながら生きていこうと、決意を新たにしました。