自信
登場車両
凛太郎(E7系)
太郎(0系)
[凛太郎]太郎ちょっと聞いて!
[太郎]どうしたの
[凛]翔太郎がひどいんだよ!
[太]何かあったの?
[凛]夕べ最高速トライに誘われて行ったんだ
[太]ふむふむ で、新記録出た?
[凛]それなんだよ! 出なかった
[太]それは残念だったね
[凛]翔太郎が前でさ、ぼくが後ろだったんだけど
[太]ふむふむ それで記録は?
[凛]600.9km/h
[太]ありゃ もう少しで新記録だったのにね
[凛]そう なのに翔太郎600km/h越えた瞬間にノッチ切った(怒)
[太]なるほど そうかそういう事か
[凛]次のカーブまでまだ余裕あった なのに翔太郎はっ!
[太]で、何で凛太郎は怒ってんの?
[凛]何で? 決まってるじゃない あともう少しで翔太郎が新記録保持車に… あっ!
[太]気がついた?
[凛]ぼくが記録保持車じゃなくなるから… ぼくに気を遣って?
[太]半分正解
[凛]半分
[太]そう 半分当たってない
[凛]じゃあ残り半分は?
[太]凛太郎の前の記録保持車は誰だったかな?
[凛]太郎でしょ?
[太]そう、ぼくだね じゃあその前は?
[凛]知らない…
[太]翔太郎だったんだよ
[凛]そうだったんだ
[太]それでさ、夕べ新記録が出たとして、記録は前を走ってた者のになる
[凛]うん
[太]で、記録奪われた凛太郎はいつかリベンジしてやろう、と思う?
[凛]うーん… 一度記録保持車になったらいいや 第一新幹線の本分は最高速じゃなくて安全… ああっ!
[太]でしょ? 新記録達成した時ぼくもそう思ったもの
[凛]ああ… そうだったのか そんな事も分からないでぼく解結して一人で帰ってきちゃった
[太]今は分かるでしょ?
[凛]うん
[太]記録保持車にならないと分からない境地なのかも
[凛]酷い事した 謝らないと
[太]翔太郎はそこも分かってると思うよ? でも凛太郎の気が済まないなら行っといで
[凛]行ってくる! …っと、でもじゃあ何でぼく誘って最高速トライしたんだろう
[太]記録保持車が後ろから押してて満足いく記録出なかったら言い訳できない
[凛]それでぼくを
[太]言い訳できない状況にしてその上で… 自分を確かめたかったんじゃないかな
[凛]自信無くしてた?
[太]自信はあったと思う でも大台越えてみたいってのもあったんだろうね
[凛]そっか
[太]なんだかんだ言って気になるんだよ最高速は ぼくたち新幹線だからね