「オルカン」だけで大丈夫?今、追加するならこのファンドがおすすめ!
イントロダクション
投資信託の世界には、多くの選択肢がありますが、その中でも「オルカン(eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」は注目される存在です。しかし、どんな優れた投資信託であっても、それ単独では十分ではない場合があります。この記事では、オルカンの特徴とともに、その限界について考察し、資産防衛とリスク分散のためのバランス投資の重要性について説明します。
オルカンの特徴
「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」とは
オルカンは、三菱UFJアセットマネジメントが運用する投資信託で、正式名称は「eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)」です。この投資信託は、全世界の株式市場に分散投資することを目的としており、特に人気があります。
組入上位国とNISAでの利用
オルカンのポートフォリオは、米国が64.1%と大半を占めており、次いで日本と英国が続きます。また、NISA(少額投資非課税制度)でも利用可能で、つみたてNISAと一般NISAの両方で購入できるため、幅広い投資家にとってアクセスしやすい投資信託となっています。
オルカンだけでは不十分な理由
米国株中心のリスク
オルカンは全世界に分散投資しているとはいえ、その構成比を見ると米国株が大半を占めています。これは、米国市場のパフォーマンスに大きく依存していることを意味し、米国市場が下落した場合、その影響を受けやすいというリスクが存在します。
過去のショック事例
過去の金融危機や市場のショック(例:リーマン・ショック)では、多くの米国株が大幅に下落しました。オルカンのような米国株比率が高いポートフォリオも同様に大きな影響を受け、投資家にとっては大幅な損失を被るリスクが高まります。
リスク分散の重要性
長期的な投資の観点から見ても、リスク分散は非常に重要です。オルカンのような株式投資信託だけでなく、他の資産クラスや地域に分散投資することで、リスクを低減し、ポートフォリオ全体の安定性を高めることができます。
資産防衛のためのバランス投資
金(ゴールド)
金は、有事の際に価値を保持する資産として長い歴史があります。特にリーマン・ショック後の上昇が顕著であり、経済の不安定期にはリスクヘッジとしての役割を果たします。金への投資は、株式市場の下落時にポートフォリオ全体の安定性を保つために有効です。
新興国(特にインド)
新興国、特にインドは、経済成長が著しい地域です。インドは若年人口が多く、インフラ整備や産業の発展が急速に進んでいます。このような成長市場への投資は、高いリターンが期待でき、分散投資の一環として有効です。
債券
債券は、株式市場のリスクヘッジとして安定性を提供します。特に、株式市場が不安定な時期には、債券への投資がポートフォリオ全体のリスクを低減させる効果があります。債券は一定の利回りを提供し、資産を守るための重要な要素となります。
具体的な投資信託の例
ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド
概要: ダイワ・ダイナミック・インド株ファンドは、インドの経済成長に注目した投資信託です。インドは急速に成長している市場であり、若年人口の多さやインフラ整備の進展が期待されます。このファンドは、インドの主要企業に分散投資し、高い成長ポテンシャルを持つ銘柄を選定しています。
フィデリティ・日本配当成長株・ファンド(分配重視型)
概要: フィデリティ・日本配当成長株・ファンドは、日本の高配当株に投資する分配重視型のファンドです。日本企業の中でも、安定した配当を支払い続けている企業を中心に投資し、収益性と配当利回りの両方を重視しています。これにより、安定したキャッシュフローを得ることができます。
りそなラップ型ファンド(安定型) 愛称:R246
概要: りそなラップ型ファンド(安定型)は、債券を中心にリスクを抑えた運用を行うファンドです。このファンドは、安定的なリターンを提供することを目的としており、主に国内外の債券に投資します。株式市場のリスクヘッジとして有効な選択肢です。
三菱UFJ 純金ファンド 愛称:ファインゴールド
概要: 三菱UFJ 純金ファンドは、金価格の動きに連動するように設計された投資信託です。金は有事の際に価値を保持する資産として知られており、経済の不安定期にはリスクヘッジとしての役割を果たします。このファンドは、金に直接投資することで、ポートフォリオ全体の安定性を高めることができます。
結論
オルカン(eMAXIS Slim全世界株式(オール・カントリー)は、その利便性と広範な分散投資が魅力ですが、米国株に大きく依存しているため、米国市場の下落リスクに対して脆弱です。そのため、長期的な資産防衛とパフォーマンスの安定化のためには、オルカンだけに頼らず、他の資産クラスへの分散投資が必要です。
金(ゴールド)、新興国(特にインド)、債券などの資産をポートフォリオに加えることで、リスクを分散し、安定性を高めることができます。具体的な投資信託としては、ダイワ・ダイナミック・インド株ファンド、フィデリティ・日本配当成長株・ファンド、りそなラップ型ファンド、三菱UFJ 純金ファンドなどが挙げられます。
投資家は、少額資金から始める場合でも、資金が増えるにつれてポートフォリオのバランスを考慮し、リスク分散を行うことが重要です。これにより、長期的な投資パフォーマンスの向上と資産保全を図ることができます。