「動物園写真家」が「動物園ライター」という肩書きを新たに始めるのは(2)
「動物園写真家」がしないと決めたこと
6年前「動物園写真家」としてTwitterにSNSの活動の拠点を軸に動物園、水族館に暮らす生き物たちの写真を紹介すること始めた。
程なくして地元のカルチャーセンターでの全6回の写真教室のお仕事を頂いた。それは公園の動物モチーフの遊具や置物を撮影すると言うことでカメラの使い方や写真の構図の決め方。撮った写真の楽しみ方と言った物を伝える写真教室だった。最後に生徒の皆さんが撮った写真をフォトブックに編集し配布した。好評であった。
その後、雑誌のお仕事、や書籍のお仕事が年々少しづつ声をかけて頂くようになり、今では取材の企画から記事を仕上げるまでになった。
ただ、「動物園写真家」であることからしないことを決めていた。『動物園・水族館で撮影した写真を使っての写真販売(プリント)、グッズ販売など、直接的に個人の収益になるような写真の使い方をしない』と言うこと。
これは、その収益が直接自身にしか入ってこず、撮影をさせてもらった動物園、水族館へ利益をもたらさせない行為だからである。
私が撮影した写真で動物園、水族館に来園者が増える事を望む。それにはその園館の取り組みや、生き物たちを知ってもらい興味関心をもっと持ってもらうことが、もっと足を運んでもらえる切っ掛けになるという想いがあるからだ。
もう一つ「動物園写真家」としてしないことがある。それは、『ペット・愛玩動物を仕事で撮影しない』と言うことだ。
それは「動物写真家」というカメラマンが多く存在する。それだけで生計を立てるということはメディア・出版や研究、などの依頼で日本全国はもとより世界へ出向いて撮影する専門のカメラマンであるか、身近なペットなどを撮影するカメラマンの二極化である。
そこに、動物園・水族館の動物を撮影して生計を立てるということは成り立たないのだ。何故かというと園館から直接お仕事の依頼は皆無であるからである。お仕事の多くはメディア・出版業界が主である。
私は先にも書いたが動物園・水族館の利益になるような活動を行い、その結果で生計を立てる道を模索しつつ活動している。
いまは出来るだけ多くのメディアや出版社から声をかけて頂き、動物園・水族館の魅力を私の写真を通して伝えていければ良いと考えている。
しないと言うことを決めることは他者との差別化を図り自分のブランドの軸を定めると共にこれからの行動を左右する大事な事だと考えている。
だから動物園写真家は、
『個人の利益のために動物園/水族館で撮影した写真を個人販売したりグッズ販売をしない』
『動物園写真家としてペット・愛玩動物を仕事で撮影しない』
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