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動物展示の次を探すプロジェクトに zoo-tomoを選んだわけ。

はじめまして。

動物支援型サブスクリプションサービスzoo-tomo(読み:ズッ友!)を企画させていただいている根井(ねのい)と申します。

『zoo-tomo』とは動物園や水族館をお金という形で直接支援しながら、そこで暮らしている動物とズッ友関係を結べるサービスです。お家に居ながらズッ友の近況を知ることができたり、ズッ友の所属している動物展示施設に何度でも入場できたりします。

動物展示施設の現状

日本は動物展示施設がとても多い国で、どの地方に行っても動物園や水族館が代表的な観光スポットとして輝いています。しかしそんな華々しいイメージとは裏腹に動物展示施設の多くは赤字経営を強いられております。

「赤字ならこんなに長年続かないだろう、嘘つきめ」なんて思っている方もいらっしゃるかもしれません。ここでいう赤字経営とは”本業による収支”のことです。実は入場料だけで黒字を出している動物展示施設は少数派です。

つまり多くの動物園や水族館は寄付(食料など物質の寄付も含む)と税金で成り立っている、という話です。

例えば、上野動物園を含めた4つの展示施設を経営している東京動物園協会が出している令和2年度の予算書・公益目的事業会計によると、1年間で予定している合計収入が62億円のうち、61億円が東京都受取委託金(税金)です。民間の展示施設の場合でも、親会社の他の事業からお金を捻出しているところも少なくありません。

ではなぜ入場料をあげないのかというと、税金や寄付で頂いたお金で人間様の財布を苦しめるわけにはいかないからです。と、いうのはちょっと言い過ぎかも知れませんが、税金や寄付金という形でもらったお金は使い道が凄く狭まってしまうのは事実です。

JAZA(日本動物園水族館協会)という日本の多くの動物園や水族館が所属している協会は、動物展示施設は以下の4つ役割を担っていると主張しています。

・種の保存
・教育、環境教育
・調査、研究
・レクリエーション

つまり動物園や水族館は日々動物の研究をし、それを人々に楽しませながら教育する場ということです。種の保存では”希少動物の保護”と表現するに留まっていますが、希少種を飼い殺しても仕方がないので、できれば希少動物を保護したのちに自然へと帰してあげられたら素敵だと感じてくれているはずです。

しかしこんなにも経営が難しい状態で動物園や水族館は(もちろん職員にも幸せに生きてもらう為にお金を払いながら)この4つの役割をまっとうできるでしょうか?

世界では動物に対する価値観は日々目まぐるしい速度で変わっています。動物の幸せは何か?という問いを一般の人々が普通に持っています。それは動物園や水族館が長い時間をかけてしっかりと役割を果たしてきたからこそ培われた価値観です。

海外の動物園でももちろん税金が使われていますが、通常の営業における収入も、寄付金も、文字通り桁違いです。だからこそ日々営業しながら動物の研究をしっかり行えるだけの人件費が賄えたり、施設内に動物だけが通れる道を作るだけの工事費を支払えたりするわけです。

誰も悪くないけど皆悪い。

ここまでで分かった方もいるかもしれませんが、日本の動物展示施設が役割を担えない責任は動物園や水族館にだけあるわけではありません。

日本人は圧倒的に動物に興味が無いのです。動物コンテンツは人気ですが、テレビや動画配信媒体など、どれも無料で愛嬌だけを享受する方法としてしか成り立っていません。

しかも圧倒的にイヌやネコが多い......
ある動物園はフォロワーを維持するために仕方がなく週1でネコの画像をSNSにあげていると言っていました。こんな状態ではいつか動物園にはイヌとネコしかいなくなってしまいますし、動物図鑑のページ数が1桁になる日が来るかもしれません。

現にゾウはあと何年日本の動物園に存在できるか分からないほど緊迫した状態にあります。でも現状ではどの大人もそんなことは教えてくれないし、教えたところで大した騒ぎにならないくらい日本は動物に対して冷たい人々で溢れています。

動物園はお金の使い方が制限されているし、国民は動物の現状をどこか他人事かの様に扱う。

この現状に打ち勝つためにはビジネスの力で外部から動物展示施設に自由に使えるお金を安定して供給するしかない、と思いました。

初めは動物のオーナー権を売るようなビジネスを計画していたのですが、動物に対する法律はどんどん厳しくなるので”動物を飼える事業”というのはリスクが大きすぎると判断しました。
事実、令和2年6月1日から私達一般人が動物園や水族館にいるような特定動物を愛玩目的で飼えなくなる法律が施行されました。

zoo-tomoが目指す未来

そこで私はズッ友という”お客さん以上飼い主未満”の関係を作り上げ、サブスクリプション型のサービスにすることにしました。

zoo-tomoを通して得られた収益は85~88%が直接動物展示施設に届きます(2020年時点)。これは寄付金ではなく、私達zoo-tomo運営に素材協力や情報提供をしていただいた正当な対価として支払われます。事実、相当なお時間をかけて動物の可愛い写真を撮ったり鳴き声を収めようと奔走してくれておりますし、毎週ズッ友である動物達の様子がどうだったかをまとめていただいています。

皆さんも幼少期に一度は「ライオン飼ってみたい!」「かわいい動物に囲まれたい!」など飼いたい欲求の強い時期があったのではないでしょうか。私は今でもクジラの背に乗って世界一周の旅に出てみたいと思っております。

皆さんが忘れかけているそんなワクワクを呼び覚まして、実際には飼えないけどちょっとだけ飼っているような体験ができるサービスがzoo-tomoです。

毎週のようにズッ友の暮らしを見守り、お客さんではない何かとして動物展示施設を何回も訪れているうちに、いつの間にか動物のことを自分事のように感じていただくことが私達の願いです。

日本国民に広くズッ友文化が広まったら、世の中は動物を守るための具体的な手段に乗り出せます。
そんな日が早く来ないかと日々願っております。
そんな日が早く来るようにzoo-tomoを全力で運営してまいります。

皆さんにも見守って頂ければ(できればズッ友になっていただいて体験をシェアして頂ければ!)幸いです。
これからもどうぞよろしくお願いいたします。

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