
HP ENVY 17-2000 分解(清掃、CPU換装、SSD化、メモリ換装)
はじめに
HP社製ノートPC「ENVY 17-2000 」を分解した際、日本の先達が少なく苦労した場面があったので、分解記録として残しておく。
(写真の枚数が多いので、データ通信量にご注意ください)

弄ったパソコンはこれ。2011年製のHP社ハイエンドモデルだ。この時代にRadeon HD 6850Mという外部GPUを積んでいる、ちょっと異色の存在だった。
今の製品と比べると、流石に性能差はどうしようもないが、筐体の造りや質感はこちらのほうが良いようにも感じる。
今更10年前のパソコンをバラす物好きは居ない気がするが、どこかの誰かの役に立てば嬉しい。
分解①(筐体)

裏蓋を開けようとすると、最初の壁にぶち当たる。
赤丸で囲ったところが固くて外れず、1枚目の蓋が開かない。脚の下にネジがあると疑い、剥がしてみたが見当たらず…。結果としては強引に開けるのが正解だった。思い切ってバキッといく。
開いたところでツメを削っておいた。

裏蓋を2枚開けて、HDD、メモリ、ネットワークカードを取り外す。バックアップ電池もこの後に取り外した。

見えている範囲のネジを外す。KBと書いたのは、キーボードを留めているネジ。NWはネットワークカード。

四隅の脚の下にもネジがあった。右に見えるのはサブウーファー。
筐体が傷だらけに見えるが、作業中に指の爪が当たっているだけなので、拭けばすぐに落ちた。

表に返して、キーボードを外す。

キーボード周りの上面プレートを外す。ツメで留まっているので、端からすき間を作って広げていく。

中身。17インチの筐体は流石に大きく、光学ドライブやストレージ2台を入れてもまだ余裕がある。
分解②(内部パーツ)

先に光学ドライブを外す。

マザーボードを外した。どこに何が繋がっていたのか、付箋でメモしておく。

マザーボード裏面。CPUソケットが見える。ゲーミングノートPCに慣れていると、ヒートシンクがか弱く見えてしまう。
分解完了。
内部の清掃

10年放置した割に埃の量は少ない。放熱フィンは酷いが、ファンのブレードには殆ど溜まっていなかった。
全体にざっと掃除機をかけておく。
CPU換装

Intel Core i7-2630QMが載っている。家にi7-2820QMが余っていたので、こちらに換装してみることにした。
ソケット形状が同じなので、第3世代のCPU(i7-3820QMとか)も付けられるが、中古品の値段が高い割に性能が上がらずコスパが低いので、手持ちの部品で片づける。
また、この時代のHPはユーザー側での改造を制限していることもよくあったので、換えても動かないリスクを考えて今回は見送った。

ヒートシンクを外す。

こちらはCPU。

見た目はほぼ同じで、型番からしか判断できない。

こちらはGPU。ATiブランドが消滅する前の製品。

CPUを付け替える。

グリスアップ。

ヒートシンクを付けて、換装終了。
組み立て

組み立ては、分解の逆を辿るだけなので簡単だった。
マザーボードを取り付ける。光学ドライブも取り付ける。

上面プレートとキーボードを取り付ける。

裏面に戻ってきた。

ここで、ネットワークアダプターも換装しようと思い立った。ちょうど Intel AC7260が余っていたので入れてみた。
写真右がIntel AC7260、左が元々入っていた Intel 622ANHMW。
しかし、結果から言うと動作しなかった。起動段階でBIOSで弾かれてしまう。「対応してないから外して起動しろ」と出るので、この時代のHPあるあるの、ハードウェアロックが掛かっているものと思われる。残念。

HDDからSSDに換装する。

裏蓋を閉め、バッテリーを付けて組み立て完了。
おわりに

無事起動した。
以上、HP ENVY 17-2000 分解記録でした。
それでは。
追記(メモリ換装)

16GBのメモリキットを入れてみた。同世代のacer製ノートPCは16GBを認識しなかったため、あまり期待していなかったが、なんと認識した。
更に快適になりそうだ。