青いバラ

青いバラを動物の森の交配で作れると聞いて、中々やはり任天堂。やりおるわい、そそられる仕組みを作るものだと感心していましたが、そもそも青いバラって実際には作れるようになったんだっけ?そう思って調べてみたんですけど、10年くらい前に作るのに成功したとニュースがあったみたいですね。ただそのバラはどちらかというと青紫色でイメージするような真っ青なバラではまだないみたい。
ゲームの中の交配の流れが、実際生物学に順ずる所があるみたいで、それがまた凄く素敵という呟きがTwitterで流れていたので更に気になって、ニュートン別冊の「驚異の植物、花の不思議」をAmazonでポチって読んでみた。この雑誌、素人で無知な自分にもわかりやすく知識を教えてくれるから大ファンなんです笑。その中で花が色とりどりなのはなぜ?という記事があったのだ。
結論から言ってバラに青がないのは青の色素を作ることがバラには出来ない。必要な酵素の遺伝子がないそうなのだ。
青いバラが作れないというのが最も有名だが、どうやら白いヒマワリ、黄色いアサガオも品種改良ではどうしても作り出す事が出来ないらしい。長年頑張ってみたけど作ることが出来なくてとうとう遺伝子操作までして作ったのが青いバラ、黄色いアサガオ(オーロンと言うらしい)らしい。でも二つともちょっと想像してる色とは違うみたい…
この、遺伝子操作までして欲しい色の花を作ろうとするホモサピエンスが改めて良くも悪くもホントに凄いよ。

色素のできかたは自動車工場の生産ラインを想像して欲しいとわかりやすく書いてくれていて、さまざまな部品が付け加えられるごとく色素も植物の中の化学反応によってつくられる。その働きを担うのが酵素なのだそうだ。
酵素はタンパク質なのだそうだか、そもそもタンパク質って何だ?って話になってくるんですけど、ちゃんと他のニュートン雑誌別冊に「10万種類のタンパク質」ってのがあるから、中々この雑誌もしたたかである笑。欲しくなってしまいますやん。

花の色素は基本的な構造の共通点からフラボノイド、カロテノイド、ベタレイン、クロロフィルという4つのグループに分けられる。また、色素がない場合に花の色は白くなるようだ。しかし、花によって白い花は色素がないのは共通だけど、色素がなくなる過程が異なるという事があるようで、なんだかとんでもなく深いものを感じる。

花の模様についても軽く教えてくれている。トランスポゾンという動く遺伝子があるそうで、遺伝子をDNA上の機能的なまとまりを持った領域と説明してくれた上で、このポゾンさんはDNA上から1度離れても別の所に戻ることができるそう。
遺伝子はタンパク質の設計図みたいなもんで酵素もタンパク質だから、このポゾンさんが色々好き勝手移動するので設計図が汚されて、まぁ、汚されてって言葉があってるのかわからないけど、そのために酵素がまともに働かなくなる事があるみたい。結果的に、色素が作られず白い部分ができてしまう。
花の成長過程の中でポゾンさんが動き回るから設計図がまともに機能する時と機能しない時があって、色素がある時ない時が出来ることによる、模様のある花の完成という流れのようだ。

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