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スーパーキャップ列伝

これは私が保育園生のころのお話です。

あの当時我々を熱狂させていたのはペットボトルのキャップでした。
いろんな種類を集める者もいれば、デザインがへんてこなものを自慢する者もいました。
そんなキャップですが、ただ眺めるだけではなくもう一つの楽しみ方があります。
それはキャップを縦にして床に置き、おもいっきり人差し指でバックスピンをかける といったものです。
その不規則な動きに振り回され、ボールを投げられた犬のように追いかけるのでした。

そんなある日S君が自慢げに取り出したのはペプシのキャップでした。

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確かに文字もなくデザイン一本勝負のそれはスタイリッシュでかっこよく
S君はたちまちクラスのヒーローになりました。
「これだけじゃないぜ」
S君はそういっておもいっきりバックスピンをかけると
ペプシの赤と青がまじりあって紫のデザインになったのです!

狂ったように追いかけ、キャップを見ても赤と青のデザインで紫なんてないのですが、バックスピンをかけた時だけ現れる紫色にクラス中大興奮です。
誰もがうらやむ幻のペプシキャップ、クラスの次のブームは決まりでした。

私も一度だけペプシを母親におねだりしたのですが、コカ・コーラのがうまいという理由で結局買ってもらえませんでした。

そんな私もコカ・コーラ派です。

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