『動物園学』を通して伝えたいこと ZOO TIME園長 藤井匠也(動物教育家)
動物園学
みなさんこんにちは、ズータイム園長の藤井です。
今回は近年、動物園学を大学の非常勤講師や動物専門学校でも、やらせていただいているのですが、そこで私も多くの事を学ばせていただいているので記事として書きたいと思います。
私自身パラレルキャリア(動物園園長、人財育成講師、大学・専門学校講師、動物教育家、起業家教育、動画編集・配信、デザイン業など)になってきましたが、一貫して動物の生態を学ぶことに共通しています。
本当にお声掛けいただけることに感謝していますし、これからも新たな動物教育の道を開いて行けたらと考えています。
さて、そもそも『動物園学』と題して10項目に分けて講義をしているのですが、目的としては動物園・水族館の飼育員を目指す方々に経験した真実と活躍するために本当に必要な能力、本質をお伝えしています。
また実践的に動物の分類ごとの生態や飼育方法を、実際に動物を観察しながら学ぶという特別講義になっています。
また社会に出る方々のために起業という選択についてもお話する場合もあります。
綺麗な夢や希望をお伝えするのではなく、現実やメンタルの部分を楽しくお伝えすることも大切かもしれないと感じています。根拠もなく1歩踏み出した行動の継続によって、未来は大きく変化することを信じてほしいですね。
また日本の同調圧力による教育では、人と違うことに価値を置くことは非常に難し時代です。そこで専門性がある道や起業しようと考えただけでもほめてあげるべきかもしれません(それ以外の道を批判しているわけではありません)。
私自身も学べる
私もみなさんから学べることも多くあります。
あらゆる年代の方と時間を共有することで脳が活性化されると感じています。考えてみると幼稚園の未就学児から福祉施設のご年配の方々まで、ほぼすべての年代の方々と時間を共有させていただいております。
本当に新たな発見の連続で多くの学びが常にあります。
年齢別の発言力の傾向
年齢が上がるにつれて社会や家庭からも規制が入り自己肯定感がどんどん落ちていきますが、社会を経験した30代からは次第に発言できる方が増えていく傾向にあります。
主観で感じるデータとしては、未就学児から小学6年生までは、我が先にと挙手をし、発言をしてくれるのですが、中学→高校→大学(専門学校)に進学するにつれて挙手する習慣がなくなっていくのをヒシヒシと感じています。
私も経験済みなので肌感覚でわかりますが、教師も発言を求めなくなりますよね。特に大学では学生を見ないで黒板を見ながら講義する方も多いです。なぜならば、試験の点数で成績や単位を取得できるから発言する必要性がないのです。
これは現代の学校教育において、かなりマイナスだと感じています。なぜならば、社会に出ていきなり必要な事は、失われてきた発言力やコミュニケーション能力です。
先ほども申し上げましたが、同調圧力による教育を受けてきた学生が、いきなり社会に出て個性を出せと言われても難しいのは当たり前です。
このような背景もあり、私の講義ではアクティブラーニングの要素も入れ、学生たちにグループワークやプレゼン発表など、答えのない課題解決と人前で発言する時間も設けています。
しかし、内面や家柄に関係なく、試験の成績さえ良ければ学歴を手に入れることができる制度はある意味『公平』なのかもしれませんね。
理想論を並べればテストの点数を獲得するという単なる1つの能力としてとらえるべきで、人はまだたくさんの能力で溢れているはずです。その他の能力を発揮できる場所を増やせば、本当の多様性が生まれ、より多くの方々が生きやすい世の中になるはずです。
もう1つ私が学んだことは、全く講義内容に興味がない学生の前での講義です。動物園学を受講する学生の中には、トリマーを目指す方々も多くいます。飼育員を目指すわけではないので、本当に興味がない事が態度でわかります。
このような方を無理に振り向かす必要はないのですが、私は自分の能力を上げるチャンスと捉え、どうやったらこのような方々を振り向かすことができるのかを毎回楽しんで挑戦させていただきました。
ほとんどの授業や講演会では、興味がある方がほとんどなので、本当にメンタルが鍛えられました。
結局のところ、新しい挑戦は本当に良い方向に働くということです。
ZOO TIMEによる『動物園学』は全国出張可能です。
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ZOO TIME園長 藤井