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PIXAR 〈ピクサー〉 世界一のアニメーション企業の今まで語られな かったお金の話 を読んで 前編

この話は財政難に陥いり、かつてスタートアップ企業だったPIXAR(ピクサー)が現在の世界屈指のアニメーター企業に成長するまでの半生を語った作品である。物語が壮大というこもあり1章を読み終えた現段階で記録していきたいと思う。

無限の彼方へさあ行くぞ!ーバズ・ライトイヤー Toy Story

■冒頭からそうだったんだと思わせる事実

・Apple創業者であるスティーブ・ジョブズ。彼は1986年にAppleを退社した後、Apple株を売り払った資金の一部を流用し、1000万ドルで前身であるルーカスフィルム(※1)のアニメーション部門を買収しピクサーと名付けられ独立会社として誕生した。かなり有名な話だろうなんだけど知らなかった。物語は財政難であるピクサーをどうにか立て直すべく、シリコンバレーの企業の副会長兼財務最高責任者ローレンス・レビーをスティーブがヘッドハンティングすると頃から始まっていく。

※1 ルーカスフィルム Wikipedia https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%AB%E3%83%BC%E3%82%AB%E3%82%B9%E3%83%95%E3%82%A3%E3%83%AB%E3%83%A0

■ ローレンスと「トイ・ストーリー」との出会い

・突然の話を承諾すかどうかはおいといてローレンスはピクサーのアニメーション制作スタジオに足を運ぶことになった。スタジオに入るなりローレンスは驚愕した。廃品のような古びた椅子やカウチが並んでいて、これが本当に映画を制作するスタジオか?と思わせるほどの光景だったという。
・ピクサーが初制作となる長編アニメーションを見せてもらうことに。舞台は仲の良い幸せな家庭に住む少年と少年のおもちゃとの物語で、不思議な事にそのおもちゃ達は人がいないところで人間のように意思を持ち動き出すという。少年が誕生日プレゼントもらえば自分たちは捨てられるのではないかとパニックになっている様子から物語は始まっていった。これがまだ世に知れわたる前の「トイ・ストーリー」とローレンスとの出会い。
・ローレンスは言葉にならない感動を覚えたという。ローレンスの決意は、ピクサーの制作現場で必死に働くスタッフの想いを聞いて確信しかつての恩師や妻の後押しもあり、スティーブからのオファーを承認することになる。

■ アニメーション最新鋭技術「レンダーマン」


・財政難であるピクサーが行っている主な事業は大きく4つである。会社に利益を生むため円滑に商売を行うには次のことを1つずつ考えなくてわならないという。
 ①レンダーマンソフトウェア
 ②コマーシャルアニメーション
 ③短編アニメーション
 ④トイ・ストーリの制作
・レンダーマンソフトとは映像制作技術の最新鋭でジュラシック・パークやターミネーターなどの映像にも使われておりアカデミー賞を受賞するほど世間からは称賛されるものである。ピクサーはこれを外部提供することで収益を得ている。しかしこの業界の市場は非常に狭く思ったように収益を伸ばせいないのが事実で、そのうえ顧客対応に手を取られたりすることで制作に注力出来ていない実態を知ったローレンスはレンダーマンの外部提供を廃止する事で経営資源の節約する考えに至った。
・レンダーマンの基本機能にはピクサーの特許があり、その特許を侵害している大手企業がマイクロソフトとシリコングラフィックスであり、ローレンスはその2社を相手に訴訟を起こし多額のライセンス料を請求することで経営資金の確保をする戦略をたて、みごとにそれは成功するのであった。
・どうにか収入の芽を見出そうと各事業を調査したローレンスであったが訴訟で得た一時的な資金確保にとどまるだけに終わってしまった。未知数であるトイ・ストーリーの制作だけを除いては・・。

■ディズニーとの契約。支配下にある実態。

・ピクサーは1991年にディズニーと制作契約を結んでいる。
 ① 契約は映画3本目(トイ・ストーリーの次の次。年数にして約10年以上)が公開された6ヶ月後までとする。
 ② ディズニーに提示したアイデアは他者へ提示してはならない。つまりどんなに素晴らしいアイデアがあっても、ディズニーに気に入ってもらわないと世に打ち出すことができないということ。
・この理不尽とも思える契約に対してローレンスはディズニー掲示せずに他社と共有する考えを思いついたが、この契約の特約事項として、
「ピクサーアニメーション部門はディズニー専属とする」とあり、実績のないピクサーは権限が完全に失われる契約内容であることが判明する。
・映画における収益条件も厳しいもので最終的にピクサーに入ってくる利益は10%にも満たない。(制作費はディズニー負担)
・さらに映画続編に関わる契約も存在しており、もし続編を制作する場合は続編元の本編を決められた予算で制作することを前提とし、続編制作はディズニー流の制作に同意しなければならない。もしこれに合意できないのであれば、ピクサーとは無関係にピクサー映画を作ることが出来る。という理不尽に更に追い打ちをかける内容となっているのであった。


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