僕は、「渇望」という感情を抱いたことがある人を魅力的に感じます。
自分を知るために自分と向き合ったり、目の前のことをひとつひとつ淡々に、自分のコントロールできることだけに集中して生きていくと、どこか無機質になったり、どうしても自分に集中するので他人との間に距離を感じることもあるかもしれません。
でも一度でもこの「渇望」、そんな一面はありつつも欲しくてほしくてたまらないものを追いかけた経験がある人は、良い意味で人間臭くて、暖かくて、深みがあるように感じます。
それはおそらく上手くいかないことでも諦められなくて、しんどくても自分と向き合って、上手くいかない現実を受け入れて、それでも前に進む、掴むために自分が変わる決意をしてきた人だからなんだと思います。
孤独を味わったり、辛いことを受け入れたり、上手くいかない現実を認めることは本当に辛いことです。
もちろん別にする必要のない経験なのかもしれないし、しないで幸せに生きていけることにこしたことはないのかもしれません。
でも僕にはそんな挫折や困難を乗り越えて、人に優しくいられる、穏やかな人がかっこよく映ります。
そういう人は決まって器が大きくて、愛情深いように感じます。
夢でも仕事でも、恋愛でもなんでもいいと思います。
泣いたり、しんどかったり、辛かったり、どれだけ上手くいかなくても乗り越えようとする、そんな「渇望」の経験が、その人に深みを、優しさを作っていくんじゃないかと思います。