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R7年度 筑波大学 生命環境学群 生物学類 編入体験記

 2025年入学の筑波大学 生物学類 編入試験(2024年実施)に合格しましたので、これから受験される方の参考になればと思い、体験記をまとめます。

 生物学類は体験記が少なく、私自身、受験する際は菜種規則さんの体験記が大変参考になりました。受けた恩を次の人へ、私も生物学類編入の情報を少しでも増やしたいと思います。拙い文章ですが皆さんの受験の一助になれば幸いです。

 私は、編入に関する情報で対価を得ようとする姿勢には全く同意できませんので、せめてこの体験記は無料で公開します。情報で格差を生まないよう、能力と努力で闘えるような環境を作れるよう、私が持てる限りの情報を書いていこうと思います。
 この体験記の情報を参考にして有償で記事を書くことはお控えください。

2025年5月1日以降に開示申請ができるので、開示され次第追記します。

自己紹介

出身:九州の高専、化学系
クラス順位(40人学級):20位くらい~4年次はギリ1桁
併願大学:岐阜大学応用生物科学科 応用生命科学課程 → 合格
     岡山大学理学部生物学科 → 合格
TOEIC:745で提出(4月に800を取ったが、IPだったので不可)
部活とか:ちょこまかといろいろ。受験で使えるような成績は無し。

併願大学の体験記はZENPENに寄稿したので必要であればそちらをご覧ください。(9/5時点で未公開のようです。9/22,9/24に公開されました。)筑波は書くことが多くなったのでnoteに書きます。

筑波大学生物学類志望に至るまで

 もともと生物が好きで、山に登って高山植物を見たり、家庭菜園で植物をいじったりしてるうちに植物を専攻したいなと思うようになっていました。

 中学生の時点で生物系の研究職を志望していましたが、愚かな中学生の私は技術者と研究者の違い、工学と理学の違いを理解しておらず、「実験いっぱいできるの!?高専良いじゃん!」程度の浅はかな考えで高専に進学しました。まーじでぶん殴りたい。高専4年間で、私は工学系よりは理学系だなと思い、理学系の学科に進学することを考えました。

 高専進学時には知らなかったのですが、生物系の編入は選択肢があまり多くなく、旧帝クラスだと阪大工学部バイオ学科目と東工大生命理工学院くらい(だったはず)です。特に理学系は少ない。編入に本格的に取り組み始めた当初は、東工大と筑波大で悩んでいました。

 結局は、
・筑波大学が総合大学であること
・T-PIRCがあり植物遺伝子工学の研究環境が充実していること
・個人的に興味のあったサイエンスコミュニケーションの講義や実践環境があること
・頑張れば教職を取れそうなこと
・学類の規模が大きく、学生も教員もいっぱいいること
から筑波大学生物学類を志望しました。また、高専では生物学をほぼできなかったので、できれば2年次に編入してしっかりと生物学をやりたいなと思ったのも理由の一つです。
 生物資源の方が倍率が低いので最初はそちらも考えていましたが、シラバスを見て農学系だなと感じ、理学系の生物学類にすることを決めました。

 春の進学説明会に合わせて個人的にT-PIRCの先生方数名にアポを取り、研究室を見学させていただきました。研究設備も充実していたし、関連分野の先生方が多くいらっしゃる、留学生も多く国際色豊かなど、本当に理想的な環境に見えました。

試験結果

 受験番号は24番まで、カウントが正しければ4人欠席で20人受験してたと思います。いずれ公式から発表されるのでそちらを確認してください。今年は6人合格したので、実質倍率は3倍ちょいです。
 併願校の岡山大学理学部生物学科を受験した際に見かけた人が数人いました。聞いた話だと、神戸大学も受けている人が数人いたそうです。
 本筋からは逸れますが、高専生御用達のZENPENに情報が少ない学科(筑波生物とか岡山理生物とか)は、大学からの受験生が多いのかなと思いました。だからなんだという話ではありますが。

 ・筆記試験会場と面接の待機場所は同じで、その教室ではスマホは使えません。使うと係員に注意されます。
 ・午前の筆記試験が終わると昼食を挟んで面接ですが、昼の時間は基本的には建物の外に出ないように(要件を言えば出てもいい)、と言われました。
 ・会場に時計はありません。忘れずに持って行ってください。

 成績開示があり次第、点数などをここに追記します。

筆記試験について

 単語10個を説明させる筆記試験です。今年の問題は”対策”の方の項に載せています。
 解答用紙はB4の大きな紙(縦向き)で、1枚につき2問の解答欄がどーんとあります。1語につき解答欄はたしか8行くらいです。過去問の模範解答を全部書いても半分くらいしか埋まらないんじゃない?と思いました。(文字の大きさによるけど。)
 解答用紙以外に、下書き用に罫線付きのB4の紙が2枚ありましたが、使いませんでした。下書きとかしてる暇はないと思います。私の場合は、2問目の単語で「この単語知ってる!いっぱい書こう!」と思って書いてたらいつのまにか試験時間が30分(3分の1)過ぎていて焦りました。より正確に書こうと表現にこだわったり書き直したりしていたからですね…。

 今年の試験は割と簡単だったので、一応全問なにかしらは書きました。平均して4行ぶんくらい(半分くらい)は書けたと思います。間違ったことも書いてる(温室効果ガスの1つをNO2と書くなどした。正しくはN2O)のですが、加点・減点の基準が分からないのでなんとも言えないです。
 私は、いっぱい書いておく分には良いんじゃないかと思って、思いついたことをなんでも書いていきました。ここの方針は人それぞれだと思います。正確さを優先してあやふやなことは書かない、というのも一つの戦略だとは思いますが、個人的には前者の方が後悔が少なそうだと思い、そうしました。

 過去問を見ればわかるとおり、満点はとても狙えないです。ただ、自分の専門分野がある人だとその分野で点を稼げそうだなとは思います。私の場合はもともと植物の分野は興味があったので、今年の単語の「頂芽優勢」とかは解答欄めいっぱい書きました。

TOEICについて

 受験者に聞いた範囲で、800以上が2人、730以上が3人(私含め)、600以上が1人でした。(勝手に書いてごめん、ぼかしてるから許して)
 あくまで20人中6人の受験者に聞いた得点分布ですが、730を超えている人は多かったです。要因として一つ思い当たるのは、彼らみんな高専生じゃなくて大学生だったことです。受験勉強を乗り越えた人にとって730はそこまで高い壁じゃないのかも、とは思いました。

面接について

 私は面接大失敗だったと思ってるので、書けることが少ないです。あまりに絶望していてちゃんと記録を取っていませんでした。
 以下は令和6年受験のn=1の情報であることに留意してください。

・基本情報
 昼休みに面接順が書かれた紙が貼り出されました。だいたい受験番号順でしたが、一部前後していました。1人あたり15分で割り振られていました。
 面接は2部屋、私の部屋では面接官は4人でした。メインの人が志望動機の質問とか最後の説明とかをして、ほかの人も思いついたら質問、というような感じでした。全然圧迫とかではなく、大きくリアクションを取ってくれる先生も居ました。

・面接内容
思い出せたのは以下で全部です。大体時系列にはなってると思うけど、あと2,3質問があった気がします。
 質問内容だけ書くつもりでしたが、有料で受け答えまで書いているようなのでこちらでもそうします。志望理由については原稿を丸暗記したのでそのまま書いています。
 卒研の内容についてはぼかします。悪しからず。ちなみに、卒研の事は志望理由書に一文字も書いていませんでした。

Q, 志望動機を簡潔に
A, 大きく3つある。

まず、植物の遺伝子工学に関する環境や設備が充実していること。私の特に興味の強い植物について、専門の先生方の指導の下で、様々なバックグラウンドを持つ仲間と議論しながら、設備などの制約の少ない環境で研究を進められることに魅力を感じた。

次に、科学コミュニケーションについて講義と実践の両輪で学べること。高専での経験から、わかりやすく伝える能力の不足を実感した。サイエンスコミュニケーションや教職の講義と、バイオeカフェなどの実践で科学と社会の距離を縮められるような力を身に着けたい。

そして、生物学全般の充実したカリキュラムと教員、仲間がいること。分子から生態まで幅広い専門基礎を固めることでその後より専門的な内容について疑問を持って自分で調べて解決できるような力を身に着けたい。特に貴学には本当にいろんな分野の先生方がいらっしゃる。先生方に質問したり、生物学を学ぶ仲間と議論したりできる贅沢な環境があり、それを魅力的に感じた。そんな環境で、自分の生物学の視野を広げ、解像度を上げるような学びをしたい。


Q, (志望理由書に書いたので)トレニアってあるけど植物好きなんだ?
A, 小学生の時に科博の特別展で見て一目惚れした。どんな技術が使われてるんだろう、とか不思議に思った。

Q, 植物関連で好きな本とかあるの?
A, 上橋菜穂子さんの本。フィクション。生物学を学ぶ身からしても土壌細菌の話とか生き物の複雑な相互作用が描かれていて好き。

Q, 高専ってことは卒研してる?何してる?

Q, 卒研で苦労したこととか意識したこととかあれば
A, 今年から新しく始めたプロジェクトなので、先輩に聞いたりできないし、先生も経験豊富というわけではない。そんななかで、受け身にならないよう自分で論文を調べたり、実験をするときにどんなメカニズムなのかプロトコルを読み込んでおき、イメージできるようにした。先行研究は英語だが、それも辞書を使って読むなど英語が壁にならないよう頑張った。

Q, (卒研内容で説明したこと)って何だっけ?あともう一つ何だっけ?
Q, (卒研内容で説明したこと)は何由来なの?どうやって区別するの?

Q, 趣味とか取り組んでることとかは?
A, 趣味ではないけど、近隣中学校で学習ボランティアをしている。理科とか数学とかを教えているが、どうやったらわかりやすく教えられるか、興味を持ってもらえるよう伝えられるかが非常に難しい。教育とかコミュニケーションの体系的な知識、技術の不足を実感した。ただ、この経験をもとにもっと貴学で学べれば、科学と社会の距離を縮められるのではないかと感じた

Q, 進路はどう考えてる?
A, 研究職に就きたい。アカデミアなのか在野なのか民間なのかはまだ決めてないけど、生命の探究を続けていきたい。

Q, 院とか行くの?
A, 修士、博士までいきたい。未知の領域を切り開くような研究をしたい。そのために学部で基礎的な力を身につけたい。

Q, 2年次編入になることがある。また、人間コースを選択する場合は定員があり、希望に添えない可能性があるがいいか。
A, イイヨ!

Q, そちらから何か質問などはあるか。
A, ナイヨ!

 志望理由書を見ながらその場で質問を考えているように見えました。「俺に興味あったらこれ聞くだろ!」みたいなこと(≒志望理由書から考えられる想定問答)をほとんど聞かれず、もっと自分からいっぱいアピールするべきだったと後悔の嵐でした。コース選択についても聞かれず、「書類一次審査があってそこで落とされたんだ」とさえ思いました。緊張もあったとは思いますが、ほとんど一問一答のようになってしまった質問もあり、反省しました。

 卒研については、私は編入の試験勉強と並行して結構頑張ってたので特に答えに詰まるようなことはありませんでしたが、試験勉強を優先している人は「まだ本格的に始まっていません」などと答え、背伸びするのは避けた方がいいと思いました。充分に理解しているかを確かめるように、結構突っ込んで質問されました。

 ちなみに、面接の内容は人によってまちまちなようで、志望する研究室の先生が面接官だった人はずっと研究のことを話した、と言っていました。

 (まだ開示が来てないので、私の受け答えが良かったのか悪かったのかは分かりませんが、たぶん相当点数は低いと思います。これで高かったらマジで何が評価されたのかわからん。)

試験対策

志望理由書について

 「志望の動機」(志望理由書と書いています)は5年生の4月頭から練り始めました。最初は文章を書く事より、自分の生物学に対する姿勢とか、今までやってきたことから何を感じたのか今の自分に何が足りないのか自分の理想のために大学に入ったらどんなことをしてどんな力を身に着けたいのか、みたいなことを掘り起こして整理することに大半の時間を使っていました。

 部活の顧問の先生がすごく波長が合う人だったので、その先生と、お前は何が好きなのか、どんなことをやってきたのか、アイデンティティがどこにあるのか、高専と大学だとこんなことが違って、でもこんなことは活かせる、とか、工学と理学って何が違うの、とか、本当にいろいろとお話しして、その中で自分の考えを整理することができました。これは面接に向かう姿勢を作るうえでもとても重要な過程だったと思います。

 最終的には、いろいろやってきたこと、考えてることの中できれいなストーリーになる部分をピックアップして書きました。(一度、実績重視の志望理由書を書いたら担任から0点を貰い、直前一週間で一から書き直しました笑)。お忙しい中添削してくださった顧問、担任、叔母に、この場をかりて感謝申し上げます。

 志望理由書を書くとき、「ゼロから1カ月で受かる 大学入試 志望理由書のルールブック」という本が大変参考になりました。マインドをこの本のようにできると強いと思います。シリーズの面接対策の方も参考になりました。

面接対策について

 志望理由書を書くときに掘り起こしてまとめた自分の考えがあれば大丈夫だと思います。
 どんなことを質問されるのかは、冒頭で紹介した菜種規則さんや、ZENPENの生物資源学類の体験記などを参考にして想定問答を脳内でシミュレーションしてました。


 特に意識したのは、生物学類が(生物資源学類と比べて)理学系の学類であるということです。パンフレットなどから、学問への熱意みたいなのを問われているように感じました。高専で感じた理学と工学の違いみたいなことは、学問への姿勢を考える時に役立ちました。
 また、生物学類の特徴を生物資源学類や他の大学の生物系の学科と比較して、生物学類でしかできない事は何か洗い出しました。つくば生物ジャーナルを読み込むのはもちろん、シラバスや研究室、研究設備などを比べることで筑波の強みをはっきりと認識できたと思います。そこに対して自分のやりたい事がいかにマッチしているのかを(時にはこじつけでも)考え、アピールすることを意識していました。併願大学全てでこれをやったので、時間はかかりましたが全て合格できました。

 ただ、本番は思ったようにいきませんでした。面接終了直後から、練習の時はもっと綺麗にまとめられたのに、とかこう答えれば自分の事をもっと伝えられたのに、とか後悔ばかりだったので、もっと練習と慣れが必要だったのかなと思います。併願校の面接で多少慣れたつもりでしたが、本命は全然喋れませんでした。

生物学について

 高専では編入に充分な生物学を学べないので、2年生ぐらいから生物学オリンピックの対策などでポツポツと勉強していました。とはいえ、普通科高校の生物選択には全然追いつけない勉強量です。
 編入対策としては、4年生の春休み(5年生になる直前)に本格的に勉強を始めました。何月に何をやった、とかは人によって得意不得意などあってあまり有用な情報にならないと思うので書きません。ご自分に合った方法、ペースで勉強してください。
 私は、本格的に勉強を始めた春休みの時点では過去問の4、5割しかわからなかったです。わかる語句も充分に説明できたとは言えませんでした。そんな状態から、受験1ヶ月前頃には8割がた充分な説明をできるようになりました。正確な記録はつけていないのでわかりませんが、直前1ヶ月は1日5時間くらい教科書を読んでいたと思います。
 勉強に集中しようと、ゲームやSNSをアンインストールしましたが、代わりにマンガを読む時間が増えただけでした笑。

 生物学類の筆記はとにかく範囲が広いし難易度もまちまちなので運ゲー要素も大きいですが、何が来ても答えられるようにとにかく勉強頑張ってください。

 過去問は菜種規則さんの画像を参考にしていただくと同時に、Twitterでおそらく2015年のものと思われる画像を見つけたので貼っておきます。後で表にまとめます。

2015年?の出題語句
2024年受験の出題語句


 以下は私の勉強方法です。人によって勉強方法はいろいろあると思うので、参考程度に見てください。

 教科書はとりあえずキャンベルを買いました(というか持ってた)。キャンベルは生物学のほぼ全範囲をカバーしていますが、あくまでも学部入門レベルなので、強化したい分野は専門の教科書を買いました。「保全生態学入門」「Essential細胞生物学」「新しい免疫入門(審良)」「基礎分子生物学(田村)」は難易度が丁度よくておすすめです。複数の教科書で表記ゆれなどがあるときは、図書館で「岩波生物学辞典」を引きながら自分でまとめました。
 発生生物学は知識が0だったので、大学でも使うだろうと思いギルバートを買いましたが、基礎が固まっておらず難しかったのもあり結局ほとんど読まずに終わってしまいました。
 教科書を買うときはほとんど中古でしたが、古くても10年以内に出版されたものを買いました。細胞~遺伝子あたりは特に更新が激しく、例えば前述のEssentialは第4版(2016年)だとiPS細胞やゲノム編集など重要なトピックがないです。ないことを認識できるならネットなどで補完すれば良いですが、難しいなら新しい版を買うべきだと思います。
 他に、「利己的な遺伝子」(リチャード•ドーキンス)「生物進化を考える」(木村資生)「ソロモンの指環」(コンラート•ローレンツ)「鳥類学者だからって、鳥が好きだと思うなよ。」(川上和人)などは難易度に差はあれど、勉強に飽きた時の気分転換として楽しめると思います。

 生物学類のような出題形式に対しては、問題集よりも教科書を読み込むのが大事です。読みながら、前のページの重要語句を頭の中で説明するか書き出してまとめてました。
 苦手な分野は重要語句の暗記だけでもいいと思います。暗記にはWordHolicというアプリが便利でした。
 重要語句の選出に際し、キャンベルの巻末語句解説・太字語句は確かに重要なトピックなのですが、文量も少なく不十分なので、ネットや辞書、ほかの教科書を見てまとめなおすのが必須です。あとは、ChatGPTに過去の出題語句を入力して、出そうな単語を推測させたりしてました。(ただし、語句の意味を答えさせるのはやめた方がいいです。下手すると間違った情報で混乱します。)
 筑波の院の入試問題は傾向が同じなので、これを解けるように勉強すると学部レベルは抑えられます。(ここの過去問に「赤の女王仮説」ってあって名前かっこよすぎて全力で勉強しました笑)

TOEICについて

 TOEICは4年生の4月(550)から始めて、5年生の4月(800, IP)で終えました。提出は3月の745です。

 勉強方法については、六ツ野英語教室をご参照ください。私のような素人のアドバイスより100倍英語が上達します。
 (あえて一個だけアドバイスするなら、卒研関連で英語の論文読んでたらリーディングがだいぶ伸びたのでおすすめです。)

 耳にタコができる程言われているとは思いますが、TOEICは、対策を始めるのも終わるのも早ければ早いほど良いです。さっさと点を取って筆記と面接対策に移りましょう。
 730目指せる人は目指していいと思います。"試験結果"の方にも書きましたが、大学生の受験生も多く、高専生の感覚でみんな英語できないだろうと思ってると意外と点を取っててびっくりします。
 逆に、目指せないな、とはっきり思う人はずるずると続けずに切り替えた方がいいかもです。入試で10点上げるには、TOEICを73点上げる必要があります(730点満点の場合)。単語は単純計算で一個10点ですし、面接は一言一言にもっと大きな重みがあります。自分の得意不得意に合わせて頑張ってください。

その他

入学手続きについて

 筑波大学は、合格発表後1週間以内に入学の確約と入学金の振り込みが必要です。手続きを開始できるのは書類が郵便(速達)で届いてからです。しかも一部書類は合格発表1週間後に間に合うように筑波に郵送しなければいけないので、九州や北海道だと手続きに使える時間が実質3日ほどしかないこともあります。
 これを踏まえて受験計画を練ることをおすすめします。

前日、当日の動き

 筑波には前日午後に着きました。台風が来るようであればもう1日早く現地入りするつもりでした。東京から筑波まではバスでも行けるようですが、バスで筑波に向かった友人は大遅延で到着が夜中になっていたので、電車が安牌かなと思います。筑波についてからは会場までのルートを確認し、つくば駅周辺で晩御飯を食べました。

 ホテルはつくば駅周辺をおすすめします。循環バスで筑波大学に行けるので。見学の時に安いからと筑波大学より北にあるホテルを取ったらバス停が地味に遠くて大変でした。
 循環バスが混むという話を聞いていたので、5、6軒のホテルに大学まで送迎が可能か問い合わせましたが、編入試験に関してはどこも対応していませんでした。(一般入試などは送迎してくれるホテルがあるようです。)実際のところバスは混んでいましたが、乗れない程ではなかったです。

 前日は、脳内で面接練習でもしようと思ったら頭が冴えてしまい、結局朝の3時くらいまで寝れませんでした。寝たいのに寝れないのは怖かったです。
 当日はコンビニでコーヒーと緑茶(カフェイン)と軽食を買い、8:20つくば駅発の循環バスで大学に向かいました。会場が開くまで外で待ちました。(前日及び当日の9時までは建物の中に入ることはできません。)

終わりに

 生物学ができるという勝手な思い込みで高専に入って、ほとんど化学しかやらず、周りに生物学の話を出来る人も全然いなかったので、生物学を専攻する同級生が多くいる環境が本当に羨ましかったです。
 受験前日に下見しているときに、同じく会場にいた人に声をかけたら生物資源を受験する大学生でした。彼と夕飯をご一緒して、小笠原の陸生貝類がやばいとか、屋久島の垂直分布すごかったとか、そんな話で時間が過ぎていくのが本当に楽しかったです。こんな人が集う環境で思う存分生物学を学びたいと心から思いました。

 面接大失敗だしみんなTOEIC730超えてるし筆記も簡単で差がつかなさそうだし、なんで受かったのか正直わからないけど(志望理由書???)、こんな私でも役に立てればと思い、長々と書いてしまいました。
 わからないこととかあれば、Twitter(@Zonbee_)までご連絡ください。時期によってはあまり見ないので返信が遅れるかもしれませんが、できる範囲でお答えしようと思います。

 この体験記を見て参考になったな、役に立ったな、と思った方はチャンネル登録とグッドボタンを押して、自分が受験したときに体験記を書いてくれると嬉しいです。情報不足で本来の力が発揮できないようなことがないよう、全力で対策できるよう、編入に関する環境を整えたいです。

 皆様の挑戦が後悔のないものになりますように。

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