はじまり
ぼくは現在、スペインのサラマンカ大学に留学する学生です。
最近、Segoviaという街に旅行に行きました。
帰りのバス、高速で過ぎ去っていく田園風景を眺め、
日が落ちるのが早くなったなあと感じながら、
旅行を振り返って自分について改めて気が付いたことがありました。
それは、自分の能力の低さ。もう一つは、考えを溜めこみ、消化しきれないまま霧散していることがよくあること。
一点目。出発時、renfeという電車(どちらかといえば日本の新幹線に近い)の駅に向かうはずが、バスターミナルまで向かってしまう。
ぼくの案内で、そちらの方向に15分ほど歩き、友人が言う。
「意外と距離あるね。」
「あれ、renfeの駅は家から近いはず。」ぼくは気づく。
ごめんと謝りながら、急いでrenfeの駅の方へ、方向転換。
友人を朝から走らせてしまう形になってしまった。
しかも体力はぼくの方があったので、少し先行する形になる。
自分が間違えたくせに、友人を走らせて、置いていく。最悪だ。
何とかギリギリ間に合って、無事Segoviaに到着。
降りてから再度謝ると友人は、
「旅はハプニングがある方が、思い出に残る。」と言う。
彼は一人旅をよくしていて、一番思い出に残っていることが、
大雨による倒木の影響で電車がストップし、夏の暑い中、
山道を2時間歩いたことだと語ってくれた。
ぼくを慰めるには十分だったし、友人の懐の大きさに尊敬した。
Segoviaからの帰りのバスもギリギリだった。
それもぼくのせいだ。僕がGoogleMapを持ってバスの駅に向かうが、
入口が分からず右往左往。
友人が、バスが止まっているだろう雰囲気の場所を見つけてくれ、
何とかたどり着いた。
帰りのバスでは、乗り物酔いになる。
一度Avilaで乗り換えがあったので、そこで窓側の席に替わってもらった。
自分はポンコツで、弱い。
また、「そろそろ行こっか。」が言い出せない。
自分の意見に自信が持てず、決断が苦手で、
それを友人に託してしまう。情けない。
恐らく友人は、ぼくを知る多くの人は、気にしていない。
全て、自意識過剰。それも分かっている。
二点目。これらのことが、頭の中で、ぐるぐる、ぐるぐる。
帰りのバス、窓の外を見ているのか、見ていないのか、分からない。
なぜ自分はこうなのだろう。それをぐるぐる、ぐるぐる考えていた。
インプットしたものをすぐアウトプットしないから。できないから。
アウトプットのために必要な相手は限られる。
親友、彼女、親切な先輩。皆近くにはいない。
自分の話を聞いてもらいたいんだ、ぼくは。と気づいて、
また落ち込んで、でも皆そうなのかもしれない、とも思う。
自分の話を聞いてもらえる相手を利用しているのかもしれない。
そこでふと、思いついたのがブログでした。
自分の頭の中のぐるぐるを消化するために、
ぼくはこのブログを利用します。自己満足のために。
願わくば、ぼくの紡ぐ言葉が、誰かに共感してくれればいい。
誰かの琴線に触れられたらいい。
言語化の難しい感情や考えに、当てはめられたらいい。
これが、ぼくのはじまり。
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