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【ドラフト】『兄弟戦争大考察(アルケミー編)』

戦火がうねり、争乱はより激しく!

みなさん、こんばんは。ぞんびです。
兄弟戦争のリミテッドもまだまだ遊んでいるところですが、今回も恒例となる「アルケミー」カード群の追加が行われることになりました。これらが追加されたカードプールでのドラフトもある(はず)なのでカード群に対する評価をしていこうと思います。
前回までの記事も併せて読んでいただけるといいですね!
今回もまず特殊な形の追加となるので何がどう追加されるのか、その影響はどうあるのかという部分を探ってから個別評価に移ります。通常の雑感の内容の置き換えですね。ニューカペナやドミナリアの団結の時と内容被る部分ありますが、兄弟戦争ならではの追加着目点も割とありますね。


カード個別評価白編はこちら
カード個別評価青編はこちら
カード個別評価黒編はこちら
カード個別評価赤編はこちら
カード個別評価緑編はこちら
カード個別評価多色+その他編はこちら
カード個別評価設計図編はこちら

・何が追加されるの?

『兄弟戦争:アルケミー』としてMTGAのみで追加されるデジタルカード群です。それぞれデジタルでないと機能しづらい効果を持っていたり、既存のアーキタイプへの露骨なテコ入れとなるカードが多いのが傾向ですね。とはいえ今回はもともとアーキタイプの形成が薄かったせいか普段ほど露骨な支援カードは無いイメージです。
カードの内訳は普段よりバラバラですね。アーティファクト群がやや少なく、多色カードが多名感じるかもしれません。
これらは通常の兄弟戦争のリストに直接追加したものである『アルケミー:兄弟戦争』というパックとして編纂されています。カードコレクションに加えるパックでは優先的にアルケミー追加カードが出てきますが、ドラフトをする上では特別に『通常のコモン1枚がアルケミーカードに置き換わる』という形になります。置き換わったカードはレア度による偏りを受けた出現頻度になりますね。


・どう影響があるの?

今回も影響が一定以上大きいと感じます。
兄弟戦争のドラフトは11月末の段階では概ね以下の傾向があります。
『黒が競争過多になりがち』
『空きポジションになりやすい赤系のアグロは成立しやすい』
『2色の組み合わせによるアーキタイプは薄い』
『しかしそれぞれカード単位”そのカードを用いたアーキタイプ”を成立させる存在感のあるカードがアンコモン以上に多いため、アーキタイプの完成形はバリエーションが多く一定の強さを持つものも多い』
ですね。各色の強さは下馬評での人気からくる混みやすさに影響を受けていると感じている部分も多く、『絶対的に強い色』が存在するというよりは『空いているアーキタイプに滑り込めると強い』といった手ごたえでした。赤は空いていやすい/滑り込みやすいタイミングが多く、成功体験につながりやすいといった感じですね。今現在はどれほどかはちょっとわかりませんが、「事前にやるアーキタイプを決め打つ」よりはアーキタイプの引き出しを多くし、「アンコモンを周りからもらえた」「色が空いていることを確信できた」アーキタイプに進んでいくことが重要と考えています。
そしてその観点で見た場合今回追加されたカード群はどれもやはり強く、しかも色付きのカードが多いため「色が空いていることのシグナル」になりやすく「それらで成立する強いアーキタイプ」が存在するという点でこのドラフト指針に影響を与えると判断しました。
ドラフト全体の傾向としても1枚のパックから「通常のレア枠」「設計図カード枠」「アルケミーカード枠」と3回分の『ボムレアガチャ』が発生します。しかもどれも大当たりがすさまじいガチャです。カードプール全体のパワーは間違いなく歴代でも高く、ボムレアに破壊される報告が相次ぐことになると思います。今まで以上に『除去や打消し』の価値が上がり、また中途半端な速度と防御力のデッキで7勝に辿り着くのは難しくなるでしょう。

・アルケミーの特徴

普段の記事では触れていない、『アルケミー』にのみ存在する能力やカードの特徴についてもここでまとめて触れておきましょう。4つの能力について説明します。前回と9割同じ内容になります。

1:抽出
変則的なサーチを現した能力です。○○を抽出する、とは”ライブラリーの中から○○の条件を満たすカードをランダムに選択し手札に加える”ことを意味します。自分で選べない代わりに従来のサーチより軽く使いやすいですね。また、リミテッドではそこまで影響がありませんがライブラリーの並び順を変更しないため占術の阻害などもおきません。
癖がなくシンプルなカード獲得手段です

2:創出
名前が似ていますが、こちらはカードを創り出します。MtGに既に存在する特定のカードを、デッキ外から特定の領域(手札や墓地やライブラリー、あるいは戦場に直接出る場合も)に置くことを創出といいます。
また亜種として特定のカードの『複写を創出』する場合がありますね。これはそのカードを創出することになります。
構築目線だと、やや弱いカードを渡されるように感じることもありますがリミテッドでは十分な強さのカードも多いですね。今回はかなり少なめになっているように感じはします。

3:永久に
カードに修正や変更をかける能力のうち、それが領域移動(手札から離れたり、戦場から墓地、墓地から手札など移動)した場合でも維持される能力です。MTGAでは永久に付与された能力はカードに青字で書かれますね。
リミテッドではカードを使いまわす方法が少ないためやや影響が少なくなりがちです。
しかし今回は『蘇生』『墓地から3マナ以下』『応急溶接』などの存在により今まで以上に墓地回収が簡単となっている環境です。永久修正をかけるカードは全般強くなっていますね。特にそれらは戦闘力に関連する効果であることが殆どなので蘇生との相性は抜群です。

4:ドラフト
ゲーム中にもドラフトができます。やったぁ♡
カードごとに定められた15枚のカードからなる『呪文書』と呼ばれるカードプールがあります。そこから『ドラフト』するとは、『ランダムに3枚呪文書から選び、さらにそこからプレイヤーが1枚を選ぶ』ことを言います。ドラフトした後どうなるかはカードにより様々で直接戦場や手札に出たり、情報を記憶して置いたりですね。
かなり分析に癖がある能力です。
まず、『ハズレが何枚あるか』が重要ですね。ハズレを引くと負けるようなカード使いたくないので。ハズレが2枚以下であれば選択肢が全部ハズレになることはなく、ハズレが5枚程度でも2%以下で済みます。それ以上は結構上がっちゃいますね。
大当たりの枚数もやはり大事です。1枚でも2割程度の確率で出ますが、3枚もあれば2回に1回は大当たりに出会えます。ドラフトカードの評価をする際にはこの辺りをまず基礎知識として覚えておきたいですね。
また、この記事で呪文書の内容について触れるときは画像リストの左上を1番とし、その右を2番。一番右下を15番として呼称して解説します。


雑感まとめ

基本的に全部強い!→レア/設計時/アルケミーの三段ボムガチャシステム実装。中途半端なミッドレンジは簡単に踏みつぶされそう
三段ガチャだから、大当たりボムかどうかの判定は厳しめ。過去のレア/神話レア/設計図も今後ちょっと評価厳しく見ましょう。
永久効果が蘇生と相性抜群、追放除去/オーラ除去の評価UP
アーキの軸になるカードは少なめ。ボムアルケミーカード取れたらアーキタイプよりはそのカード単品をしっかり採用できるように。
ボムアルケミーカードは大体色がついてる。いつもより色主張しっかり。
軽量除去が大幅に追加された。もしかしたらちょっとバットリ弱くなってるかも。


個別評価

今回も個別評価は以下の5段階で行っています。カードの直接的な強さの上下というよりは、ピックするタイミングや条件が影響している評価となります。特に1パック目での評価が軸です。
また、現時点で日本語訳がないため仮訳をつけています。

・ノータイム:初手級。色を変えてまでも使うべき強力なカード。
・優先   :1~4手目の、『進むべき色を探るタイミング』でその目安となるカード。時には捨てることもありますが、上からどういった優先カードが流れてきたかで立ち位置を考えることになるでしょう。
・次点   :3~6手目程度でデッキの中軸を担わせるために取っていくカード。ただし、最序盤の1~4手目では『色のあっている次点』よりも『色のあっていない優先』を取って積極的に立ち位置をアジャストしたほうがピックがスムーズになると思われます。
・抑え   :5~9手目あたりで保留として取ることが多そうなカード。一周させるほどではないが、今後の流れによっては使わない候補となる事も多いグループ。特定のアーキタイプでのみ強いカードをこの評価にしておき、とりあえず抑えて様子を見ることもしばしばありそう。
・見送り  :原則として積極的には取らないカード。色があっているほかのカードがあればそちらを優先するだろうというカード。最終的にデッキから押しくも抜けるレベルから絶対に使わないだろうカードまで混在しているが、『1週目では取ることがほぼなく、他に取るものが何もない』といった状況で取るだろうという共通点で評価をまとめています。


優先

仮訳
戦闘開始時に以下から1個選択、前回選んだものは禁止
・対象の兵士1体が永久に+1/1と飛行
・手札の兵士カード1枚を選んで永久に+1/1と警戒
・1/1アーティファクト兵士トークン生成

めちゃくちゃ強い兵士サポートの強化エンチャントですね。兵士サポートといいながら自力で兵士作れるので最低限単独でも動くのが偉いところです。
選べる3つの効果を持っていますが最も主軸になるのは飛行付与効果でしょう。既に明らかになっていることですが今環境は明確に飛行が少なく普段以上に優秀な能力となっています。アグロデッキが飛行装備品を大真面目に採用するようになっているレベルですね。で、このカードの飛行付与はめちゃくちゃ強い装備でありつまり強いです。サイズアップも備えているためほぼ誰に使っても問題なく戦力になりますし2ターンに1回フライヤーを増やせば大体勝てますね。
手札への警戒付与も修正が強いものの警戒の地味さ+手札にしかかからないこともあってやや地味に見えます。この選択肢の最大の強みは3T目にこれを出したときなど「戦場に兵士がいないとき」にこのカードを即出しした場合に次のターンに出す兵士を先に強化しておけることですね。そのまま次のターンに戦闘前に強化済み兵士を出す→飛行強化をするでだれでも『セラの天使』になれますね。つまり勝つということです。この二重強化の流れはこのカードを使う際の鉄板ですね。
トークン生成はさらに地味ですね。とはいえ最も手堅く戦力強化をしてくれ、また兵士がいないと仕事をしないというカードの欠陥を補ってくれる大事な能力です。これと飛行強化を繰り返すだけで弱いレア程度の強さはあります。
とにかく飛行強化が強く、それを軸に使いたいカードですね。蘇生を持つ兵士との相性がとりわけいいです。具体的にはヨーティアの前線兵と屑鉄作りの軍勢ですね。蘇生持ちが飛行で殴るの賢すぎるため。
ちょっとした注意としては既に述べましたが戦闘前に兵士を出す/出さないで与えれる強化が変わることですね。出し損ねて飛行を先につけれない、逆に警戒合った方がよかった、などはちょっと気を付けておきましょう。
説明のみ朝に見合う極めて強力なカードですが、兵士を取れないとかなりパワーダウンするため問答無用のノータイムではないと判断しました。大体のレアよりはもちろん強いですが、ギックスの命令などには負けますね。



次点

仮訳
1W、歴史的パーマネントを生贄に捧げる:歴史的カードを抽出する

評価にかなり迷ったカードシリーズです。戦場のカードと山札のカードの1:1交換を行ってくれますが、この環境では『除去されるもの』『パワーストーンや兵士トークン』『蘇生済みのカード』など得ができるシチュエーションは多いでしょう。
懸念点は二つ、これが白であることと似たようなカードがすでに多いことです。
白が擁するアーキタイプや目指す完成形はアーティファクトを扱うものが少なくなりがちに思います。緑白で造反者デッキになった場合だけ多用しますがそれ以外だと屑鉄造りの軍勢を引けたとき程度しかあまりデッキにタネが存在しないこともあり得ると思います。色としての使いづらさということですね。
そしてそもそもこのカードの本質は『マナを支払ってのカード交換及びアドバンテージの獲得』なのですがそれをやってくれるカードは既にいっぱいありますね。このカードがそのカード群の中で優れている点はインスタントタイミングである点、パワーストーンを食べれる点くらいであり、優位ではあるもののカード群の中で飛びぬけているポイントは無いかなと判断しました。よほど強い抽出先がいたらちょっと評価あがるかも。



ノータイム

仮訳
戦場に出たときか離れたときに”次にクリーチャー呪文を唱えたとき、それが+1カウンターが1個追加されて戦場に出る”の加護を得る
1W蘇生

アンコモンにはめったなことがない限りノータイムはつけないつもりがあるんですが、このカードは滅多なことが起きてると思います。
3/3/3という水準レベルのサイズに加えて次のクリーチャーを1段階強化する能力はこの環境のサイズ感を思えば非常に強力な展開をしてくれます。次を唱える前にアタックすれば相手は3/3を通すか、次のクリーチャーが2個育つのを許容するかという話になりますしね。
3マナ以下のアーティファクトであり出入りすることに意味があるという点からアーキタイプの越境性も非常に高く、ゲームレンジも早いものと遅いもの両方にハマるため初手としてのピック適性がとんでもなく高いと考えノータイムとしました。白いカードじゃないとしても強いため取ればほぼ腐らないのも評価点ですね。
とはいえこのカードのノータイム評価の一因は無色でも扱える=その後のピックがしやすい点と白になればより強くなる期待値によるものです。そのためピック中盤以降で自分が白でなくなった場合などには1段階以上下がりますね。それでも十分デッキに入って強いカードではありますが。
誘発条件が緩く、蘇生した時の追放はもちろん、手札に戻ったり他の方法での追放でも軒並み誘発するのは覚えておきましょう。



次点

仮訳
対象のクリーチャーを追放。「コントローラーのアップキープに”永久に+1/1を受ける”」とその後戦場に戻しても良いを付与

ついにやってきたブリンク系カードですね。しかもなんか強力なおまけがついています。
ブリンク部分の悪用としてはいつもの除去回避に加え、試作持ちを『完成品にする』ことができますね。このカードが1マナと使いやすいことや完成品はサイズによる戦闘が主目的であるため永久強化も相性がいいことを踏まえると強力なコンボになると思います。白のコモンに試作がいないことだけが残念ですね。他にも蘇生の再利用(蘇生に打つと蘇生により追放される部分を踏み倒せる)などもでき、環境的に悪用できる要素が揃っています。
永久強化もかなり影響が大きいですね。人のクリーチャーに永久強化が行えるカードであるため蘇生持ちや回避能力持ちを強化する目的で使うだけでも強そうです。その両方である修復された飛行機械を筆頭に、とりあえず1回強化するだけで大体の蘇生は破壊力がかなり上がりますね。場合によっては2ターン以上タメて相手のファッティに対抗する戦力を用意するなんてこともできます。
ブリンク+永久強化と、単体ではやや見劣りしがちだけど有効な効果が結びつくことによってかなり使いやすいカードになっていると判断しました。何回も名前を出しますが屑鉄造りの軍勢というベストパートナーを筆頭にコモンでコンボが狙える相手は多く、デッキの上限値を引き上げながら小回りが利くカードだと思います。
他のアルケミーカード群に比べると小回りが利く、程度で破壊的な強さはないしデッキもやはり選びがちになる(蘇生持ちや回避能力持ち、EtB持ちがある程度いないとやや見劣りする)ので次点としています。白やり始めたなら文句なく取っておくでしょう。



優先

仮訳
戦場に出たときにパワーストーンを生成。
これがアタックした時3マナ支払うと永久に+2/0修正を受けこのターンブロックされない

これかなりビビりました。まず普通にパワーストーンを作っている点、修正が永久である点、なぜか2ずつ上がっていく点ですね。
とりあえずパワーストーン部分に注目すると3/1/4+パワーストーン生成と、アルゴスの日和見主義者を後ろ向きにしたようなカードですね。相打ちがとりやすいあちらもいいですがアグロを止めてパワーストーンを扱うゲームレンジに持ち込みやすいこちらも優れており相互互換的といえます。
そしてあちらにはない点として自身でマナを使って強化できる点ですね。3マナとコスとは重めではあるものの自身のパワーストーンで補えていますし3→5→7とすさまじいクロック形成能力を持っています。そのうえでタフネス4なのでコモンにある3点除去などでは対処できない点が最高ですね。
1枚で『4回殴って終わり』のゲームプランを作れるうえにサブプランとしてのパワーストーンランプもこなせ、極めつけに兵士であると抜群の使いやすさのカードであると判断しました。
起動は実際ちょっと重く『これしかダメージ手段がない』状況だと1,2回支払った後に除去されると一気にテンポ面での借金が表面化してピンチになる可能性がある点だけは運用上の注意ですね。



見送り

仮訳
初期強度1
カードを引く。このカードの強度が4なら代わりに追加ターンを得る。
このカード及び墓地、手札、ライブラリーにある同名カードの強度を1増やす。

通算で4回目を打つと大きなリターンがある1マナドローですが、リミテッドにおいて条件を満たすことはほぼ無理ですね。再利用手段もほぼないうえにアルケミー枠からのアンコモンなので4枚出現することもないでしょう。
そして1マナドローとしてみた場合は環境に上位互換的カードが多いうえで、特定のデッキじゃないと用いないです。青黒2ドローであってももっとましなカードがありますね。そのためとらないと判断しました。逼迫しすぎてたら使うのかなぁ。でもその時点で失敗デッキな気がします。



ノータイム

仮訳
試作 3青 3/3
戦場に出たときに、対戦相手がコントロールしこれよりもパワーが低い対象のクリーチャー1体を手札に戻す。それがトークンでないならそれのコピーを自分の手札に創出し「これを唱えるために好きな色マナを支払ってよい」を永久に付与する

強力なアーティファクトファッティですね。バケモン級に強いと思いますがノーノータイムにはなれないくらい。
バウンス+コピー創出能力を持っています。バウンスは本質的には「カードの枚数を失い、支払ったマナの差分で有利になる」効果です。このカードは6マナ払うのでマナ差分が有利にならないと思いきや6/6/6って普通にマナの使い道としては高効率であるため、カードも失わないし差分がより一層発生しやすい、となっていますね。そのうえでなぜか手札が増えます。なんでなんでしょう。創出は先に相手が戻ったカードを使えるためやや頼りないともいえますが、鏡打ちになることで疑似的な除去になっていますし、結局このカード分明確に得をしていますね。お互いが次に同じカードをプレイする場合、6/6が場にいる分どう見ても有利、ということです。「カード」「ボード」「テンポ」のリミテッド3大アドバンテージを一人で全部獲得しているわけですね。強い。
対象がパワーによって制限されるため試作でプレイするうまみが他のカード以上に少なくなることやそもそも完成品も6マナとけして重くないことから、限りなく「無色のカード」としてみるべきだと思います。もちろん試作でプレイできるならより良いですが、少なくともこのカードのためだけに島をデッキに入れたりピック時に弱い青いカードを取ることはしなくて良いでしょう。6/6/6は強い、リピートアフターミー。



ノータイム

仮訳
アップキープ開始時に、これよりパワーが少ないあなたの墓地のクリーチャー1体を対象とし戦場に戻す。それの基本パワーを永久にこれと等しくする。

黒の試作であり、とんでもなく強いカードですね。試作でも完成品でも強く評価につながっています。
毎ターンクリーチャーが増えるのはそれだけで強く、しかも制限も比較的緩いですね。パワーが上昇するため戦力を底上げしやすいのがうれしいですね。
活用テクニックとしては、黒であることを活かし土の帰還者や蘇生持ち等を釣れると、永久パワー修正が2度3度と活用できて美味しいですね。特に土の帰還者がパワー3になるのはかなり困るのでは?
完成品で出すとほぼパワーの制限がなく誰でも釣れる感じですね。1ターンでも残ってしまえばパワー8が次々と並んでいくのは普通にゲームが終わると思います。シナジーとか関係なく使うカードですね。
強いんですが試作で出せないとやはりちょっと持て余すこともある(出して即座に仕事をしないため)のでノーノータイムとはしませんでした。初手で取ることには一切疑念がないです。



次点

仮訳
死亡した時、あるいは手札かライブラリーから墓地に送られた時これと同名カードを創出し墓地に置く。
蘇生 1黒

面白ファイレクシアンロボって感じですね。普通にホラー映画とかによく出てくる見た目で怖いんですけど。
本人としての性能はよくあるアグロカードって感じですね。アンコモンであるアシュノッドの収穫者の下位互換的なカードです。相違点としては「追加で2マナ+3点」を用意できることですね。アグロプラン、及び生け贄プランを取る際にはうれしい追加だと思います。
とはいえ自身のパワーが結局3しかないこともありそこまで劇的に強いわけでもないと感じ次点どまりとしました。赤黒路線が確定したなら全然取りますね。



次点

仮訳
以下から一つを選ぶ。
・対象のクリーチャーに-3/3修正
・PWから忠誠度カウンターを3個外す
また、あなたが開始プレイヤーじゃなかった場合2点ライフを獲得する。

追加されたアンコモン除去ですね。使いやすい範囲になってるので喉首狙いよりむしろ強いんじゃないですかね? アーティファクトじゃないクリーチャーでタフネスが4を超えるケースは結構少ないためです。
ただ、PW除去の部分はほとんど使わないですね。
2点回復も、後手の時の追加効果としては嬉しいですね。相手に先に殴られてライフが減っているはずなので、後手にふさわしいゲーム展開ができると思います。
喉首狙いより強いと判断したので優先でもいいかと思いましたが、やはりアルケミーカードで「ただの除去」を取るのはやや見劣りすると思い次点としました。カードとしては間違いなく強いんですが、他のアルケミーカードとの比較ですね。



優先

仮訳
自分のターン終了時に最もタフネスが低い相手のクリーチャーに永久的に-1/-1修正を付与する。
対戦相手がクリーチャーをコントロールしていない場合これを生贄。

じわじわと相手の戦力をそぐ、まさに戦争みたいなカードですね。
ただちょっとじわじわ過ぎていったいどれほど効果があるのかわからないです。弱いクリーチャーから順に死なれて行ってもどれほど戦況に影響があるかわからないためですね。耐え忍ぶ系のデッキでも、強いほうから弱くなってもらわないと耐えれないんでいまいちに正直見えます。自壊条件のため、あんまり早くおいても効果が薄く、それを嫌って遅く置くと効果を十全に発揮するまで遅いと、使いづらさが目立つ気がします。
とはいえ、逆に攻めるデッキが相手の1/1トークンを蹴散らしたり3/1を蹴散らしたりするので強い気がしてきます。環境に3/1が多めなのを踏まえると、結構強い気もしてました。意外と強いかも、の優先です。


優先

仮訳
速攻
戦場に出たときに自身がコントロールする他の非トークンクリーチャーかアーティファクトの複製を墓地に創出。それは永久に蘇生:1赤を持つ。

アドバンテージを得ているのかいないのかわからない線を攻めてる赤のクリーチャーですね。
本人性能は並みです。4/3/3速攻は悪くはないですが強力でもないくらいですね。能力による墓地への創出がかなり評価難しいですね。
シナジーというよりはコンボ的な効果であり、コピーする相手を選ばないと思ったほどの強さは発揮してくれません。とはいえ蘇生コストがかなり軽いため「1Rで3点分くらいの火力を追加で出す」と思えばそこそこかと思い優先評価としました。赤系のアグロにかみ合ってる攻撃性と思ったためですね。初手に取るかは正直怪しいラインだと思います。赤系アグロが行けそうに感じたタイミングなら割とすぐとりたい。
試作持ちとは割といいシナジーを形成します。試作で出した状態をコピーしたとしても、本体が墓地に創出されるためファッティ蘇生を手軽に用意できますね。
ちなみに巨体変異とは圧倒的なコンボを形成します。「これの能力で巨体変異を墓地に創出→その巨体変異を蘇生しこれのコピーとして出す→その能力で最初にいた巨体変異を創出」の繰り返しで1Rで7/7速攻がずらっと並びます。創出は「コピー前の元のカード」の状態を参照するため先に巨体変異を出しておいて別のカードのコピーになっておいてもいいし、先にこっちを出してあとから巨体変異でも成立しますね。巨体変異も強めのカードであり、成立しやすさに対して破壊力がすさまじいコンボなため特記しました。特許取ります。




ノータイム

仮訳
戦場に出たときに好きな対象に2点
アップキープ開始時に呪文書からカードを1枚ドラフトしてそれを追放。このターンそれをプレイしても良い。

今回のノーノーノータイム候補です。どんなに低く見積もってもノータイムって感じですね。
「5マナ2点」という弱い火力呪文の皮をかぶっていますがその本体は毎ターンのドラフトです。ドラフトタイミングがアップキープと遅いのを少しでも補うためのショック効果という感じですね。
呪文書はとにかく強烈ですね。もはや赤のドラフト常連となった峰の恐怖を筆頭に「強力フィニッシャー(11,12)」「使いやすい軽量火力(1,9,14)」「X呪文(及び匹敵する大技)(2,4,6,7)」「取り回しの良いカード(5,10,13,15)」とデッキ丸々一つ完成させる要素が揃っています、しかもそれぞれ複数用意されているため、欲しいものが欲しい時に引けないようなハズレ確率が下がっているといえるでしょう。
とにかく相手本体にダメージを与えるカードが多めなのが注目点ですね。運にもよりますが2,3回のドラフトを行えば20点分のダメージが出てもおかしくありません。維持して負けなければ勝てるカードといっていいですね。もちろん、負けないためのカードもこれがいっぱいくれます。
とにかくこれ1枚でデッキになるカードでありどんな時でもピックして使うべき程だと思います。




次点

仮訳
好きな対象に2点
クリーチャーを対象にした場合はそのクリーチャーに「このクリーチャーが戦場にいる限りこれのダメージはクリンナップステップに取り除かれない」を永久に付与

テキストがかなり長いショックですね。ダメージが取り除かれない効果は不要なわけではないですが取り立てて有用すぎるわけでもない(これを打った後即座に追加ダメージを与えれないと結局無駄になるため、ターンを跨ぐことに意味があるケースが少ない)です。誤読されそうですが一度死亡して戻ってきたり、戦場を離れたら普通にダメージは消えますね。
とりあえずショックとしてみて次点だと思いました。軽量除去は貴重ですが他にも増えたため取り立ててこれをありがたがる必要はないなという判断です。取らないわけじゃ全然ないんですけどね。



ノータイム

仮訳
飛行、速攻
死亡したら永久に+2/2修正を受ける
自分の戦闘開始、X赤を支払っても良い。そうしたらこれを戦場に戻す。Xはその時点でのこれのパワー。

死を力に変えて成長し戻ってくるフェニックスです。ある意味では過去のフェニックスの中でも最も「ファンタジーモンスター的なフェニックス」のイメージに近いんじゃないでしょうか。そしてカードとして極めて強力で、ノーノータイムありそうです。
まずとりあえず3/2/2速攻飛行でも強めですね。アタック開始が早いのもあり、相手はいずれ対処を必ず迫られるカードでしょう。
そして対処されれば4赤の比較的軽いコストで4/4速攻というフィニッシャーサイズで帰還してくれますね。もちろん自身で生贄やブロック参加で死亡しても良いので狙いやすいです。4/4飛行でもそのまま勝てますし、更にもう一回7マナくらいなら払えるでしょう。赤が微妙に扱いにくいこともあるのに生成できちゃうパワーストーンを支払いにあてれるのがうれしいですね。どのサイズでも飛行戦力として扱いやすく追放化オーラ除去でないと完全対処は不可能と、相手に負荷をかける能力が非常に高いです。
更にそれに加えて3マナ以下の支援を受けたり応急溶接での回収対象としても最適です。パワーストーンとの相性もあり越境性が高くなっているといえます。6/6以上のサイズの時は自力帰還が難しいため有用なテクニックといえますね。再稼働で7/7フェニックスを出してわからせましょう。



優先

仮訳
対象のあなたがコントロールするX個の土地を0/0にして+1カウンターを2個乗せる。到達と速攻と「戦場を離れたら森をタップ状態で創出する」を付与する。

土地をクリーチャー化するタイプの亜種ですね。土地を好きな数だけ2/2に変えてくれます。同系統のカードと比べるとクリーチャー化した土地が死亡した時に森を返してくれるのが違いですね。リスクが減っていますし、一種のトークン生成系カードともいえますね。
更に言えばヘイストを持っているので一種のX火力ともいえます。土地2枚あるごとに2/2が1体殴れるのでほぼ効率がX火力ですね。最後の止めとしても、途中で仕掛けるために使ってもいいので非常に使いやすいと思います。
パワーストーン戦術とちょっと相性が悪い=緑の本筋からちょっと離れているため評価を優先止まりとしました。タッチでも扱いやすいのでピックしやすいのはいいですね。




ノータイム

仮訳
戦場に出たときに土地を1枚生贄にする。そうしたら「ミシュラの鋳造所」を2枚タップ状態で戦場に創出する。

緑らしく土地をいじくるカードです。
とりあえず1マナ増えます。それだけでも緑のカードとしては役目をはたしているんじゃないでしょうか?本人のサイズも十分なものであり、その後のゲーム展開に続けてくれると思います。
ミシュラの鋳造所は1枚だと正直パッとしないんですが、2枚同時に作れるのであれば話が別です。とりあえずそれらだけでも4/4でアタックし続けれますね。そして自然にデッキに入った各種ワーカー系のカードを強力にバックアップしてくれますね。鉱山ですら6/5としてアタッカーサイズになってくれますね。
マナ加速するカードの弱点として、マナの使い道がそのあとに続かないと弱いという点も自力でカバーしており、緑の戦術を強烈に後押ししてくれ、軸になれるカードだと思いました。再利用するとより強いのもいいですね。取りたいカードです。



ノータイム

仮訳
あなたのクリーチャーはトランプルを得る
1個以上のトークンではないアーティファクトを出すたび、あなたのすべてのクリーチャーが+1/1修正を永久に受ける。

全体強化エンチャントシリーズですね。条件が厳しい代わりに強化度合いがすさまじくなってます。今回の緑のクリーチャーに足りないとずっと言われているトランプルを付与してくれるのも本当にありがたいですね。
永久強化なので蘇生との相性は抜群です。蘇生が2回分の誘発条件になってくれながら、強化されトランプルが付与された蘇生で殴る動きはパワフルですね。
しかし条件は実際かなり厳しいです。パワーストーンなどでは反応しないですし、緑には蘇生が低レアリティに存在しないので緑の戦術自体とちょっと反してしまっています。そのため、他の色との併用を強く意識しないといけないカードでしょう。
相方自体はどれでも良さそうです。土の帰還者を一生こすれる黒、屑鉄造りの軍勢がある白、戦闘急使が軽く使いやすい青、ミシュラの研究机や犬がやはり強い赤などです。それらのカードをしっかりとりながら、他にも彩色の星などのキャントリップアーティファクトもしっかりとったデッキにしたいですね。
デッキを寄せる必要があり専門性は高いですが、それに見合った価値があるカードでしょう。ノータイムとして取って、デッキを作っていきたいです。



優先

仮訳
開始プレイヤーでない場合、対象のクリーチャーに+1/1カウンターを乗せる。そのクリーチャーは、自身のパワーに等しいダメージを相手の対象のクリーチャーに与える。

今回初の緑のインスタント除去ですね。それだけで優先級だと判断しました。
コンバットトリックが強めの環境といわれているので、それに横やりを入れるインスタント除去はかなり緑が欲しがっていたものですね。戦闘面で有利なはずの緑がコンバットトリックでやりづらくなっていたのをかなり助けてくれるカードです。
カウンターの設置は、「後手だとクリーチャー展開が相手に後れを取っていて格闘がやりづらい」という点を補ってくれますね。2回に1回しか効果がないとはいえ、このカードの完成度を上げてくれる頼れる効果ですね。
インスタント除去という点を大きく評価して、優先としました。緑をやってるなら絶対取ります。



次点

仮訳
パワー4以上のクリーチャーを最大1体破壊。
手札の土地でないカード1枚に瞬足を付与する。

これも追加されたインスタント除去ですが、ちょっと条件が厳しめですね。追加効果もそれを主として扱えるものではないため使いづらいほうの除去だと思います。次点としましたが、抑え以下になっても全くおかしくない効果だと思います。
瞬足付与も悪用がちょっと難しいですね。大将軍の精鋭をいきなり出すと相手がびっくりするくらい?あんまりカウントできるものじゃないと思いましs多。



次点

仮訳
山札のうえから1/3(切り上げ)を見て好きなカードを1枚手札に加える。ライブラリーをシャッフルする。

ちょっとわかりづらい効果ですが概ね「5~8枚見て1枚手札に加える」ですね。つまり色拘束が重いが効果が大きい衝動といった感じです。
効果だけなら優先あってもいいくらいなんですが、色拘束の点と、このカードがあるからといって緑黒を始めれるわけではないのが気になって次点としました。使ったらもちろん強いカードだと思います。



ノータイム

仮訳
ターン終了時にカード1枚を捨てても良い。宝物を一つ生成し、そのカードより「マナコストが高い」か「マナコストが低い」を選ぶ。選んだ方をランダムに抽出する。

水準スタッツに加えて非常に強力な手札交換効果を持っています。不要なカードを、ある程度狙ったカードに変えたうえでマナまでプレゼントしてくれますね。
まず宝物の生成がこの環境の赤黒にとって非常にありがたいです。各種生贄誘発効果やペンレゴンの剛牛の強いサポートになれますね。足りてなかったカードなんでめちゃくちゃうれしいです。
手札交換は主に「上」を選ぶことになると思います。交換先に土地も含まれているので、「下」を選ぶとめちゃくちゃ高い確率で土地が来ちゃうためですね。逆に言えば土地が欲しい時には土地を探しやすく、バランスがいいともいえます。特に特定のカードを狙うことをしなくても、不要カードを交換しているだけで強いので意識しすぎて弱くなるよりは気軽にどんどん捨ててよさそうですね。
3を捨てて5を運良くゲット→次のターン宝物を使ってプレイみたいな上振れムーブもあり、非常に強力なカードです。ノーノータイムの可能性もちょっとあるかも。




優先

仮訳
威迫 初期強度1
アップキープ開始時に手札を捨てるかこれを生贄にする。捨てたなら強度を永久に1増やす。
これが戦場を離れたとき手札をすべて捨ててよい。そうしたら強度の数だけドロー

赤黒らしい手札を犠牲にしたデメリットクリーチャーです。でも人間にやさしいのか、デメリットをメリットに転じてくれますね。結果全然損しません。
まずスタート地点として3/5/5威迫というサイズが素晴らしいですね。相手に死か対処かを強く迫ってくれます。タフネス5は一種の除去耐性でもあるので3ターン目に出したのであれば大体相手が死にそうですね。
維持コストは毎ターン1枚と決して軽くはないですが、相手に対処を迫っている状況であればそこまで大きなコストではないです。そしてそれと連動するドローによりかなり払いやすくなってますね。戦場を離れたときに、それまで捨てた枚数+1枚のカードをくれるので実質0です。手札を全部捨てなければいけないんですがそこを差し引いてもおそらく得のほうが大きいでしょう。
そして注目するべきポイントとして、強度の増加が永久なので応急溶接を始めとする再利用をした際に、前回の強度を引き継いでドローできるわけですね。色を2色決めてしまうので応急溶接くらいしかありませんがそれでも十分なカードだと思います。早く出しすぎた場合には、手札をすべてる枚数が多くなりすぎるのは注意が必要ですね。パワーストーン粉砕以外では除去られないと思いますが。
追放をされても引ける、オーラ除去をされても自分で捨てるか生贄を選んで損を回収できると、運用上の裏目もほぼなく強く攻撃的なカードだと思います。



優先

仮訳
初期強度1
戦闘開始時に墓地の「このカードの強度とマナコストが同じ」カードをマナを支払わずに唱えてよい。そうした場合このカードの強度を1永久に上げる

墓地の再利用をしてくれるイケメンですね。例によって3/3/3の基本スタッツを持っており、色にかみ合った使いやすいカードだと思います。
再利用の条件は1⇒2⇒3と順番に進めていくこととなっています。最初の一歩である「マナコスト1」のカードを用意できるかがこのカードの強さを左右していますね。ミシュラの研究机、や彩色の星などのアドバンテージに直結するカードや巨大化など使いやすいカードまでこの色には揃っているのでしっかりと3~4枚くらい揃えておいてあげたいですね。1を超えてしまえばあとは次々とカードを唱えてくれるでしょう。
誘発タイミングが戦闘開始時を早いため扱いやすいのも覚えておくといいと思います。
デッキを整える必要があるため、ノータイムでは無く優先としました。



次点

仮訳
マナコスト2以下のカードと3以上のカードを1枚ずつ抽出する。
次のターンの終了時にそれらを捨てる。

表現の反復みたいなドロースペルですね。使用期限のある2ドローといった感じです。
例によって2以下の方には土地が含まれますね。でも逆に言えば土地であれば使用期限内に確実に使えるため無駄になりづらいといえますね。かなりの高確率で土地になることが殆どだと思うのでそれをあてにして使えると思います。
3以上のカード+土地の組み合わせだと考えるとかなり優秀なドローに見えますね。とはいえ所詮はドローであり、それも純粋なドローよりは弱めであるため次点程度としました。なんか色に合わない気がするので抑えの可能性もあるかも?




ノータイム

仮訳
白と黒からの呪禁
1体以上の騎士がアタックするたび、呪文書からドラフトをして手札に加える。

前提として、兄弟戦争には他に騎士が1体もいません。一応特殊なケースとして「順応する自動機械」がいますがそれだけですね。そのため、このカードはほぼ「自分がアタックするたび~~」と読み替えての評価となります。
そしてそうだとしてもあまりにも強力なアドバンテージ獲得能力によりノータイムだと評価しました。
呪文書は「1枚で勝つ大当たり」もしっかりとあり、そのうえで平均点がとにかく高く優秀なカードぞろいです。
明確なハズレは15の恋に落ちた剣士くらいであり、それ以外はサイズ感も優秀なこともありどれも優秀といえますね。
6,9,13,14はこのカードのアタックでドラフトした後即座に守るため、あるいは相手を処理するために使えるカード群でありこれが4枚もあることはアタック回数をシンプルに増やすことにつながり強さを1段階引き上げてくれます。特に14は回収後こちらをプレイ、次のターンにラディック自体を再プレイとすることで切れ目なくドラフトすることができます。消耗戦において強力な動きといえますね。
他に注目カードはまず4の暁の騎兵ですね。自身のパワーストーンなどを破壊し戦力を増強する動きは絶対に使うので覚えましょう。
3の忠誠の円環は消耗戦最強みたいなカードです。エルドレインの頃は重めでしたが、パワーストーンを利用して機能させれるのは大事ですね。
他にも起動型能力持ちの8と11はパワーストーンと相性がよかったりと追い風が強めです。
また、白と黒からの呪禁+タフネス4という組み合わせは除去を非常に困難にしていますね。場合によっては本当に4ターン目に出るだけで相手を積ませることができます。ノータイムかそれ以上あるカードだと判断しました。
注意点ですが、呪文書のカードはやや白シンボルが濃くなっています。白いデッキにタッチ黒はできても、黒いデッキにタッチ白だと機能しづらいという意識を持ちましょう。



優先

仮訳
ターン終了時に①を支払っても良い。そうしたら墓地のアーティファクト1枚のコストを永久に1減らす。更に機体かクリーチャーなら+2/2修正を永久に付与する。ライブラリーのうえから2番目にそのカードを入れる。

墓地の機械を改良して再利用してくれますね。職人芸が光ります。
アーティファクトを墓地に置く、これを出す、1マナ支払って2ターン待つ、と再利用ができるまではかなり時間がかかります。しかしそれに見合う価値は間違いなくあるでしょう。
たとえどんなクリーチャーでも+2/2修正がかかればかなり強いカードになります。1マナ減るので他のカードと一緒のアクションもとりやすくなりますしね。更に修正は永久なので、一度改良したカードを使った後にさらにもう一度改良を繰り返すこともできます。最終的には常に毎ターン改良されたカードのみを使い続けることになり、相手を戦力面で圧倒できるでしょう。
ドローが止まってしまう点も強いカードを使えるのであれば問題ないですし、ファイレクシアの憤怒獣のようなドロー能力を持つカードを選べば解決できますね。試作で出してこれで改良し、完成品を軽く出すなどのプチコンボもあり、強さを引き出しやすいカードといえますね。
「ハマれば」それだけで勝てる強いカードですが、やはり動き出しの重さがかなり気になり、例えばクルーグ公 ウルザのような同系統のカードと比較した場合見劣りしがちに思い、ノータイムとはしませんでした。



ノータイム

仮訳
戦場に出たとき、真夜中の時計を戦場に創出する。
非クリーチャー呪文を唱えるたび、真夜中の時計すべてに時刻カウンターを1個置き、相手からライフ1点を吸う。

今回の「筆者が大好き陰キャコントロール最強カード」って感じです。一目ぼれしました。
とりあえずマナアーティファクトを呼んでくれる4/3/3って感じですね。ちょっと弱いアルゴスの日和見主義者であり、これだけだと次点どまりって感じです。
しかしマナアーティファクトがパワーストーンよりはるかに強いですね。往復6ターン後に手札が7枚へとリフレッシュされます。自身でマナを支払い短くすることもでき一種のマナフラッド受けといえるでしょう。マナファクト自体が減ることも、7ドローしたら土地が増えるはずなのであまり関係ないですしね。
そし時間を進める強力な誘発型能力も持っています。1点ドレインにより延命をしながら手札を最終的に増やせるのでかなりコントロール向けの能力であり強いですね。
真夜中の時計によるリフレッシュはただでさえ強いですが、もし先にラスコー自身が死亡していた場合にはラスコーもライブラリーに戻ってくれる点が面白いですね。つまり無限リソースになります。大体7枚引いた時点で勝てると思いますがコントロールデッキ同士での戦いでは無敵といってもいいでしょう。
そういうねちゃねちゃしたコントロール大好きなんでノータイムで絶対に取ります。皆さんもコントロールやりましょう。



優先

仮訳
飛行
攻撃時以下から一つ選ぶ。直前の戦闘で選んだものは選べない。
・パワーストーン生成
・パワーストーンの数と同じマナコストを持つアーティファクトの抽出

スタートタイミングがわからないといわれる「青赤」アーキタイプの新たな先導者となれるカードです。既存のスタート地点である第三の道の偶像破壊者とはまたちょっと違う切り口で「パワーストーン系」青赤となります。
攻撃に連動して、マナ加速かドローのどちらかを行ってくれます。毎ターン別の方を選ばないといけないため、どちらを主眼にするとしてもペースは比較的ゆったりですね。とはいえライフレースをリードしながら堅実に状況を整えてくれるため生き残ればかなり勝てるカードだと思います。抽出したカードは必ずパワーストーンだけでマナが賄えるため、テンポを乱さずカードが増えるのがうれしいですね。
非クリーチャーに限らずアーティファクトを探すため後続のクリーチャーを探せる数にパワーストーンを調整していきたいですね。
また、抽出の方はパワーストーンの数依存なため生贄にして増やしすぎを防いだり、逆に別の手段で増やして弱いマナ域を飛ばすといったことができます。大体1マナは弱いのでアタック前に3マナのパワーストーン生成カードが使えるとベストですね。
パワーストーン生成カードの中では最も軽い2マナですが、結局生成できるのは3ターン目、つまり4ターン目に5マナ使えるのが最速なのはちょっと残念ですね。攻撃できずに除去されることも多そうなことを考えるとこのカードだけでランプ戦術はちょっと安定しないと思います。前述したシナジーもあるため、赤青ランプを目指す場合には他のカードの生成カードもしっかりとっていきたいですね。




ノータイム

仮訳
戦場に出たとき「ウルザの鉱山」「ウルザの魔力炉」「ウルザの塔」をライブラリーに創出する。
攻撃した時か死亡時に、ウルザの・土地を抽出する。

「ウルザランド」と呼ばれる3個1セットの特殊土地を創出し、最終的には手札に揃えてくれるカードです。
ウルザランドは3個そろえることで合計7マナを生み出すことができる強力な土地ですね。マナフラッドを受けるためのカードが多めの環境であるため、この膨大なマナの使い道に困ることはあまりないでしょう。錆ゴライアスの完成品さえも簡単ですね。
しかしそんなことよりも、そもそも「攻撃か死亡時に土地を1枚手札に加えてくれる」「無色の3/3/3」であることが嬉しいですね。どんな時でもピックしてデッキに入れることができ、堅実なドローでマナを伸ばしてくれます。死亡時にも抽出があるため特殊な対処をされない限りは最低1枚は手札に加わるのが嬉しいです。1回でもアタックできたら2枚分のドローと、3マナクリーチャーとしては破格になりますしね。ピックが非常にしやすく、堅実なドロー能力であるためノータイム評価としています。
豆知識としては、大体このカードを出すとライブラリーの枚数が3/30~3/20程度ウルザ土地になります。次のドローでは1割~1.5割程度でウルザ土地のどれかを引けますね。そうすると先述したように2枚分の抽出でそろいます。「1回殴って相打ちされたけど揃った」が少なくない頻度で見ることになりそうです。
更に追記ですが、3/3/3で土地を伸ばしてくれることに重点を置いた評価なので、このカードを取ったからといって無理に重いアーティファクトやマナフラッド受けをいっぱい取るみたいなことはしなくていいと思います。デッキがゆがみますね。


以上で、アルケミー編は終わりとなります。是非お読みいただいて、リリースを楽しんでいただければと思います。

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