【ドラフト】『ニューカペナの街角(青編)大考察』
こんにちは、ぞんびです。
どんどん止まらずに『ニューカペナの街角』のカード評価をしていこうと思います。
前提となる序文はこちら
カード個別評価白編はこちら
カード個別評価黒編はこちら
カード個別評価赤編はこちら
カード個別評価緑編はこちら
カード個別評価多色+その他編はこちら
カード個別評価アルケミー編はこちら
雑感
今回の青はいつになく強いカードが割り当てられているように思います。具体的にはこだまの検察官なのですが、このカードは歴代の青のコモンフライヤーの中でも本当にトップなのではないでしょうか?かなりとんでもないカードだと思います。凍結枠である屋上の迷惑もかつてない強さであり、この2枚に引っ張られて青全体の立ち位置がよくなっているように見えます。
一方で、この2枚以外のコモンがやや力不足、あるいは地味なようにも感じます。十分採用ラインのカードも多いのですが『強い!』といいうほどのカードが他に少なく、またアンコモンもややパッとしない感じがあります。
青全体をピックする際は、このトップ2枚をとれる位置だったか、あるいは青を混ぜる価値がある多色カードなどが取れ始めているかという点は厳しく評価する必要があるかなと考えています。
屋上の迷惑が強い分で他の除去の評価も甘くなりがちなのですが、バウンス枠にオーラ除去枠ともに優秀ですね。壁役も十分なものがもらえているので、飛行戦力の確保に失敗しなければ止めて飛行で殴る、の流れにスムーズに持ち込めるはずです。その意味ではやはりベストパートナーは白といっていいでしょう。
個別評価
今回も個別評価は以下の5段階で行っています。カードの直接的な強さの上下というよりは、ピックするタイミングや条件が影響している評価となります。特に1パック目での評価が軸です。
ノータイム
アルファベット順の最初から強烈なカードが出てきましたね。どこに文句をつけていいかわからない強さです。
6/5/4飛行自体はちょっとタフネスに不満が残りますが、手札が増える上に誘発が早くて多いルーティングに加えて、なぜかこのカード以外のディスカードにも反応する強烈な疑似除去能力を持っています。
このパワー低下能力ですが、なぜか持続ターンは次の自分のターンまでですし、どんなディスカードにも反応するんですよね。一度定着してしまえば自身のアタックや、引いた謀議を使うことにより相手のパワーをぐずぐずにして盤面を支配してくれると思います。即座に除去られたとしても手札は増えていますし、インスタント除去じゃなければパワー低下で隙も埋めやすく本当に優秀ですね。
能力が別行になっているので、『捨てる能力』に対応して除去されるとパワー低下が誘発しないことだけ注意です。とはいえ些細ですね。パックから出るのを祈りましょう。
見送り
青に配属されることが多い、条件付きでアタックできる壁ですね。このカードは優秀なサイズの2/3/3を持っており壁としては優秀だと思います。特に後手2T目でパワー3/3の壁が用意できるのは偉いですね。明確に相手の攻めが鈍るはずです。
攻撃条件も青白を軸に組めていれば基本的にたやすいでしょう。1体に2個のパターンも、2体に1個のパターンも許してくれるため謀議を適当にしたり盾持ちを出したりするだけで自然と殴れます。何ならこれ自身に乗せてもいいですし。条件を満たした後はしばらく攻撃し続けれるのも同型との差異ですね。
採用しておきたいカードなのですが、他の攻め手がしっかりしていないとあまり意味がないこと(悠長にしているとすぐに赤黒緑系列がサイズ上げてくるため)こういうカードはどうせ流れてきやすいことから能動的にとる必要はないと考え見送りとしました。10手目以降とかで流れてくるのを喜んで取りましょう。
次点
青コモンのトップ1,2に次ぐ強さを持っており、青の戦術をうまく接続してくれるカードだと思います。
地上警備員として相手をけん制し、飛行持ちに乗せてもよし、地上部隊に引き継いで崩壊を防いでもよしと、死亡時の盾設定はかなり応用が利く能力です。
更にはパワーが2あるため各種犠牲のコストとしても大変便利ですね。必要なものは一通り犠牲ができます。テクニカルなところでは屍体の掘り起こしでインスタントタイミングで生贄にしながらあちらで今墓地に落ちたこれを回収する動きですね。意識しておくと十分現実的にゲームを支配できるコモンコンボだと思います。次点組では1枚目はかなり早くほしいと考えています。
見送り
青のドロー呪文ですが、近年の中だとおまけが相当しょぼいですね。まず、自分のライブラリーを見る効果はほとんどありません。見ても見なくてもどうせ次に引きますし、このカードが4マナと重いせいで見た後の行動を変える余裕もなかなかない気がします。
相手のライブラリーを見るのも、情報ではありますが読みの範囲でわかる部分でもありますし4マナ払ってやりたいことではないですね。
今回謀議のために手札補充をしたいのですが、それでも4マナは重く、それならば謀議を回す方がいいと思います。デッキに入れなさそうです。
見送り
評価のしがたさの点で、今回のレアの中で一番の問題児に感じています。いやほんと。カード分析ですが、通常で半分、犠牲で1/4ですね。6マナ最速で打ったとしても相手に7枚~5枚程度ライブラリーが残る計算ですね。また事前にどれほど長引かせておこうが残り枚数への影響も小さいです。
まず、この環境ではほかに相手のライブラリーを切削する手段が極めて限られています。黒のコモンである交渉の難航くらいでしょう。そのため犠牲なくして相手のライブラリーを削りきるのは現実的ではないでしょう。
そのため犠牲前提で話をすると、6マナ+犠牲という代償を払った盤面であと5ターン以上耐えることができるかかなり不安です。概ねテンポ環境を想定しているためですね。そのため基本的には不安定すぎ、使うことによる勝率の低下を招くカードだと思っています。
とはいえ先述した交渉の難航とセットで使った場合の破壊力は相当高いですね。その場合のみ評価が大きく上がります。このカードスタートで青黒決め打ちにする戦術ももしかしたら生まれえるのかもしれません。未知数ではありますが、1度くらいは試してみたいです。とはいえうまくいかないことのほうが多そうなので評価としては見送りとしました。
抑え
毎回環境によって評価が変動していく呪文ですね。今回は評価としては抑えとしました。
多色環境でありやや重めのカードが採用されやすいため、基本的には対象に困りづらいカードです。また、謀議で捨てる選択肢が常に生まれるのはこのようなタイミング次第で強くなるカードにとってはうれしい追い風です。
とはいえ危惧している点として、『各種2マナ及び3マナの多色カードが戦略の軸として多用されやすい』という点があります。強いサイクルが多く含まれており、どれもデッキの方向性を決定できるカードです。それらのカードをめぐる攻防になりやすそうで、そこに介入できないこのカードにはやはり不安が残ります。1枚採用してみて、手ごたえを確かめるところからですね。採用しなくなってもおかしくないです。
優先
押しも押されぬ青のトップコモンであり、このカードが取れているかどうかでデッキの強さが明確に変わるレベルのカードだと思います。全カードの中でも屈指のコモンなのではないでしょうか?
最大値である『4/3/4+ルーティング』はかなりとんでもない性能ですね。4/3/4飛行というステータスは例え他に何も能力を持っていないとしてもそれ自体が能力のようなものです。3点除去で落ちない、という能力とこの環境では言えるかもしれませんね。4ターン目のこのカードを止めるにせよ突破するにせよあまり簡単ではなく、飛行で攻める体制を整えながら相手の手を遅らせることができ謀議によるルーティングでさらに次も探せるといいところしかありません。
その一方で、カウンターが乗らないとちょっと物足りないですね。除去範囲的にも戦闘力的にも急にグレードが下がります。それでも弱くはありません。ですが、このカードが育つことの影響が大きすぎるので他のあらゆる選択肢より優先していいレベルだと思います。2ターン目の謀議などは土地を捨ててこのカードのための呪文を確保する、という使い方すら許容されると思います。あらゆる青のデッキで取れだけ入れるカードであり、非常に重要なカードでしょう。逆にこのカードが実はあまり強くない等なれば(ありえないと思いますが)、あるいは競争激しすぎて全く取れないのであれば青をやる魅力が一気に減りますね。
抑え
見送りでもいいかと思いましたがレアに敬意を表して抑えとしました。
能力はほぼ『犠牲でコピーされた呪文を追加でコピーする』です。いざ働いたときのアドバンテージは大きいのですがそれを成立させるのが難しいと思います。犠牲呪文はやや重くこのカードの起動マナを確保が結構シビアです。このカード自体は軽いとはいえ戦闘力がほぼないことを考えると手札1枚を圧迫し、その状態でマナをそろえる戦いができるかに不安を感じますね。
そしてそもそも肝心の犠牲が少ないうえに派手なレアやプレイアブルなアンコモンがないですね。どうしても地味な効果になってしまい、強いもののこのカードの負担を軽減できるかはわかりません。
犠牲が6枚くらい取れないと同時に引けるかも自信ないですね。レイトゲーム路線に環境が全体的になるなら不安はある程度解消されますがあまりそうはならない予想を今立てているので、抑えとしました。
優先
カードをいっぱい引けるドロー呪文ですね。テキストが長いんですが、相手が4枚もカードを引くことはまずないと思うので上半分は無視してかまいません。
そして3マナ+Xのドローは効果がそもそも妥当ですね。その部分だけで優先の下位くらいはあると思います。謀議ですり減った(土地が増えた)手札の補充としては絶好であり、青のゲームプランに自然にかみ合うカードに思いますね。
とはいえ最大の懸念点はトリプルシンボルです。デッキを3色にしてしまうと結構打ちづらくなる可能性が高いですね。ドローは隙が大きいので打ちたいタイミングを逃すのはかなり痛いですね。
使うのであればデッキを2色にまとめてそのうえで島を10枚程度入れたりできるピックを意識したいですね。それがかなえば十分強いカードだと思います。
次点
一見した見た目は非常に地味で『死亡時に1/1トークンを出す』系の下位互換に見えます。このカードの真価は『謀議で捨てた状態からトークンが出る』ことですね。青が絡んだデッキである限り謀議は必ず付き合うことになります。その謀議の『手札の質がすり減る』要素をカバーできるこれは十分有用といっていいでしょう。トークンも強い回避能力を持っており、『飛行で殴る』という戦術にマッチしているといえます。もちろんブロックに使ってもいいので。犠牲のコストにもふさわしいし、おまけにこのカード自身が市民でもあり団結トリガーもできるので遠い一家との越境性すらありますね。地味ながらデッキやピックのまとまりを底上げしてくれる頼もしいカードだと思います。いつか墓地から消えてしまうとはいえ『採用できるパワーレベルの1マナ』カードなのも墓地5種類のために大事ですね。
ちなみに、フレイバーテキストは『アルトニオストーリー 第一話』になってます。これ普通にホラーですね。
優先
エルドレインの王権からの再録であり、当時も強かったカードですね。その当時より環境がマッチしており、さらに明確に1段階強くなったカードだと思います。いわば『謀議をすればカウンターが乗る』効果であり謀議シナジーのカードといって差し支えないでしょう。手札がすり減りがちな謀議という行為そのものに恩恵を付け足す効果は非常に有用で、青が謀議から離れられない限りこのカードが弱いといわれることはないでしょう。2/3/4くらいまで育てばもうそれで支配的なわけですしね。
あまりにもカードが強いので、青赤という、一家を度外視したデッキもイメージはしてみました。謀議+奇襲で育てていく形ですね。理屈としては成り立ったのですがピックの際に不自然なピックをしないとそうならなかったり、青黒赤を避ける理由が思いつかなかったのでお蔵入りになりそうですね・・・
優先
見た目がかなり弱そうなんで不安なんですが、理屈上は強いカードです。
謀議によって引き起こされることが予想されるマナフラッドを対処できるカードとしては最上級でしょう。場合によってはゴリゴリに育ってそのまま勝てることもあります。
活躍の場面が基本的に悠長なカードではあるのですが、その悠長な場面が青という色は引き起こしやすい可能性があること、そして再三触れている通り謀議によってこういうニッチな強さのカードはより引き立ち、互いにマリアージュしていることから優先評価としました。とはいえ青いデッキが強い時に強いカードだと判断しているので優先の下のほうだと思います。あるいは惑乱されてるだけでほんとは見送りかも・・・1t目に出すの弱いからね・・・
優先
継続的に謀議ができる貴重なカードですね。しかもその条件が自分だけでなく相手も範囲に含めているので見た目以上に謀議できるカードだと思いますね。呪文を捨ててしまうと2回目の誘発が難しくなるので慎重に捨てるカードは決めたいですが、これが大きくなればそれで支配できそうなんであんまり深く考えずに強そうですね。
とにかく初期段階が1/3飛行であり、一回成長すれば2/4と強いのがウリですね。ちなみに記事書くまで1/2だと思い込んでて今びっくりしてます。もしかしたらノータイムレベルかもしれません。取らないシチュエーションがちょっと想定できなかったです。
ラフィーンの導きとは特筆するレベルで強いシナジーを形成することは触れておきたかったです。あっちの点数上がるレベルですね。
次点
青の小回りが利くドローですね。2マナインスタント+2枚見る効果はやや頼りないものの、一切採用しないほどではないです。そして軽いコストの犠牲が沁みますね。犠牲にしてドローが1枚増えるので、わかりやすく損失を取り返せています。2マナである代わりにすごい強く、またクリーチャーがいなくても打てる村の儀式といった感じですね。あっちはクリーチャーがいないときに打てないことを筆者は酷評してるのでこのカードにはかなり笑顔です。
犠牲が1で済むので、証人保護がつけられたクリーチャーなども生贄にでき『サクリファイスエスケープ』の使い方がやはり狙いやすく、また狙いたいですね。
強いとはいえこのカードからピックを始めるタイプじゃないので次点です。
次点
こういう系統のカードも筆者はおおむね評価を下げるのですがこのカードはかなり別格ですね。3/4/4に加えて1ドローがつくのは神河にあった装身の下位互換ですが、範囲がひときわ広くなっていますね。装備品なども結構あったり、とりわけ宝物があるのが大きく評価に影響を与えています。打ちどころに困ることは少ないんじゃないでしょうか。
また、飛行がなぜかついていますね。これによってサイズ上昇にも大きな恩恵があります。青の戦術にあっているうえで面白い上振れもあるので1枚目は次点として、能動的にとっていいと思いました。2枚入らなそうなので急ぐほどではないですが。
抑え
火消しのバリエーションであるマナ要求打消しですね。犠牲がついている分上位互換となっています。
とはいえ、アドバンテージを獲得しづらい(相手の犠牲に打つのでなければ)犠牲であり、あまりやりたくない使い方だといえます。なので評価は原則として火消しに準拠して抑えとしました。
とはいえ市民を擁する緑白とはゲームレンジ的に相性がすごくいいカードですね。その組み合わせであれば抑えの中でもピックする方という位置づけでいいかもしれません。
ただ、これも触れておきたいんですが色が多くなるほど『打消しのために色マナを一つ構え続ける』という行為の負荷が大きくなります。そこは強く意識しておきましょう。
次点
標準的なフライヤーであり新入りサイクルの一人ですね。サイクルの中ではマナコスト相応のサイズと能力を授かっておりかなり使いやすいほうですね。とりあえず3/2/2フライヤーってだけで仕事がありますし。
絆魂を付与する能力も、フライヤーが持っているものとしては有用ですね。余裕ができてからこの能力でダメージレースを有利にする動きは理想的なフライヤーといえます。
斡旋屋の色の1角であることから市民であることにも価値がありますね。シャベルを持ってぶん殴る動きなどは非常に強力そうです。
総じて平均的な戦力であり、ゆえに多く見ることになりそうですね。
見送り
ただでさえ範囲が狭い打消しは使いたくないのに、打消しの本文である『テンポ奪う』という仕事にすら失敗してるのはちょっと何を言ってるかわからないです。強い決意で使いません。
次点
色対策サイクルであり、バウンスカードですね。緑のカードは大体重いカードが強いのでそれらに対して軽く打てるのは理屈がかみ合っているといえます。そうでなくても4マナバウンス+ドローは乱動の突入キッカーと同じであり、カードとしては平均より上の強さといえるでしょう。もしかしたら優先でもいいかもしれませんが、今回の青は謀議クリーチャーから始めたい気持ちが強く、次点と抑えました。青に路線決定しているなら迷う理由なさそうです。
優先
結構ホラーな見た目をしたならず者であり、使われるのも怖いカードですね。
5/3/2にバウンスはそれだけで十分なカードです。シングルシンボルであり使いやすいことも含めるとこの時点で非常に強力ですね。謀議もいい感じであり、4/3にして盤面のテンポを取っていくか、次のカードを手札に残すかの選択肢となります。
青は全体的に『飛行で殴って5ターン目からは相手の攻めを機能不全にしている間に殴りきる』というゲームプランを思い浮かべています。それを行うカードしてベストマッチであり、青をやれる動機にもなりますね。優先の、しかも高いほうだと思います。
見送り
難しい動きをするカードです。基本的には”自分のクリーチャー”につけることで相手が強制攻撃状態になり、返り討ちやブロッカーを排除しての攻撃仕返しで有利になるカードといえます。このカード自体で得をするのではなく、戦略としての流れで得をするカードですね。その面で見ると、死亡時の1ドローも損失なく仕事ができカードとしては悪く無く見えます。
ただいかんせん色が悪い気がしますね。青はそもそも飛行で相手と接触せずに攻撃するのが軸です。強制攻撃させても何も起きないことのほうがほとんどであり、そのため見送りにしました。斡旋屋などであれば殴り合いに価値を見出せそうですが、それでもややトリッキーすぎて持て余すことのほうが多いと判断しました。どうしても除去やフリーズが1枚もない、などという状況で消極採用でしょうか?
ノータイム
めちゃくちゃパワフルなカードだと思います。
まずとりあえず4/6/6護法2トランプルはでたらめですね。何らかの対処をしないとそのままでかつレベルのカードです。護法がとにかくえらいですね。
そしてその何らかの対処を相手に提案する慈悲深いカードでもあります。ちょっと文章が長いんですが『クリーチャーを1体タップすればこれもタップ、代わりに魚が出る』ということですね。条件としては満たしやすいためため実際に戦闘に参加できることはほぼなく『毎ターン相手のクリーチャーを相手が選んで1体タップ、そして魚を作る』という置物である感覚です。相手が選んでタップしてしまうため除去能力としてはやや弱いですが、生成される魚が強いですね。ブロッカーとして戦闘を引き延ばすも、相手の攻めが鈍っている間にすれ違いで殴るにも十分です。毎ターンブロックされないトークンが出ていけばクロックの増加は大きく、相手に負担を強いれますね。
護法を持つことで仕事を遂行しやすくなっている点、6/6トランプルが原則どうにもならなくて相手に選択肢を与えない点などでカード評価がかなり高いです。
優先
こだまの検査官が青の戦略の半分を担っているならば、このカードが残り半分を担当していますね。
基本的にはソーサリーであることによって劣化した弱い凍結呪文です。ソーサリーであることは結構大きいデメリットですね。相手ターンに打ってアタックを防ぐターンが1個明確に減ってしまいます。
しかしそれも犠牲があることによって割とどうでもよくなりますね。2体フリーズは本来4マナ分くらいの効果です。それに加えて2ドローが付随するので効果としては6~7マナあるいはそれ以上相当なんじゃないでしょうか?犠牲のコストのことを考えてもそれを取り戻しきっておつりがくるレベルですね。
更に青には使い捨ての従僕や斡旋屋の古参などこのカードの犠牲向きのカードも多いです。証人保護などをされたクリーチャーを犠牲にすることもできるので上振れを目指すも下振れ回避もかなり柔軟ですね。
謀議でフライヤーを育てながらこのカードを探し、相手の戦力が整う頃に押し込むのが青の基本プランだと思います。斡旋屋などであれば地上クリーチャーでそれを行うことでさらに利益を得ることもできますね(飛んでないほうが基本打点が大きいため)。
ドローがついていて、連打することにより破壊力が増すことを考えて2枚とっても問題ないと思い優先としました。検査官とであれば、あちらをさすがに優先してしまいそうです。クリーチャーから取りたいので。
次点
青の除去枠ですね。バウンスよりは弱く、相手に選択肢があるのでシンプルに一番上に置くカードよりは弱くといったところでしょうか。基本的には時間しのぎにしかなりませんが、今回の青はその時間があればテンポで殴れそうな色なのでマッチしていると思います。対象範囲がパーマネント全般なのも今回強そうな置物がちらほら見えているのでうれしいですね。2枚以上はややかさばる気もしますが、1枚はスムーズに入ると感じてピック順位は次点としました。どの青でも使いそうですね基本的には。
見送り
うーーーーーーん。かなり悩むカードです。いってることは強いんですよね。ブロックされなくなる+継続的な成長は間違いなく強いんですよね。ただし、2マナのオーラはやや取り回しが悪いこととそもそもこれがなくても打点が青は稼げそうなこと、更には1体しか殴れない制限が飛行でまとめて殴りたい青にマッチしていないように感じることですね。
謀議のほうは1体以上でも誘発しますが、毎ターン謀議するだけのオーラは手札のすり減りが激しくかなり弱く感じます。難しいところですね。今のインプレッション的には見送りです。使って強かったら教えてください
見送り
『FTが面白いワニ族』の系譜ですね。あとよく見ると顔つきも結構とぼけててかわいい。
能力はかわいすぎてちょっとご遠慮いただきたいですね。ただ、青の地上クリーチャーとしてはまずまずのサイズであり戦力にはなってくれます。ブロックされない能力もそこまで重くないですね。もしかしたらそこそこ使うかもしれませんが、それでも積極的なピックは一切しないと思って見送りゾーンに隠れててもらおうと思います。
優先
めちゃくちゃ物騒な、ギャングをイメージしたニューカペナらしいカードですね。とりあえず除去+クリーチャーという組み合わせで4マナというのはかなり破格ですね。打点の増加量的にはねじれた忠誠に近いですが、自分のクリーチャーにつけなくていいのであちらよりさらに使いやすく安定したカードだと思います。例によってチャンプブロックに回って時間を稼ぐにも、そのまま打点にするにも、除去と組み合わさって出てくるというのは大変都合がいいですね。ダブルシンボルだけ気になりますが青を濃くする価値があるカードであり初手に取るレベルだと感じました。
ちなみに『アルトニオ・ストーリー 第二話』ですね・・・
抑え
除去回避系のカードですね。原則としてこの手のカードは構え続けるタイミングが好きではなく評価を下げています。能動的に打とうにも、1マナでカウンター1個追加はあまり強くないためそういう評価ですね。
ただ、相手のブロッカーを最終局面でどかしたり、謀議で成長したクリーチャーを守る動きが決まると実際かなり強いカードです。例によって『1マナ』であり墓地の種類数カウントに貢献できること、謀議で捨てればいいだけのことを踏まえると抑えの中では上位で、デッキには最終的に入る位置だと思います。
ノータイム
たまに出てくるクローンの亜種ですね。原則として4マナのクローン類はほとんど優先にしています。戦場で一番強いクリーチャーになれることは、4マナとしては十分な効果だからですね。
そのうえで自分のクリーチャーをコピーした場合限定で盾カウンターが付与されます。ここの部分が非常に強いですね。盾カウンターを持って戦場に出ることは大体2マナ分くらいの価値があります。そのためほとんどどのクリーチャーをコピーしても4マナとして十分以上の恩恵を持っているでしょう。こだまの検査官を始めとして、戦場に出たときの能力+高いステータスのクリーチャーも多くいます。使いどころに困ることはほぼないカードであり、ノータイムにふさわしいと判断しました。
次点
ものすごく貴重な『3マナ以下の盾持ち』クリーチャーですね。そのくせステータスも大きく下げられてはいません。もっとも、盾持ちである以上はタフネスは若干意味がないのが残念ではありますが。
とりあえず3/2/3+盾の時点で次点の評価は確保できているカードだと思います。テンポ的に相手がかなり攻めづらくなるタイミングになるんじゃないでしょうか?
攻撃時の飛行付与効果は実はかなり評価が難しいですね。青の強いクリーチャー大体最初から飛んでいるので。
とはいえ盾を持っていることにより相手がまごまごしているようならささっと殴って打点を稼げること、またそれにより盾が持つ意味が大きくなりやすい(相手に消耗を強要しやすい)ことがウリですね。盾を持っているので強化の土台にもしやすいため様々なカードの使い勝手をよくしてくれそうです。優先でもいいかもしれません。迷いました。
優先
秘匿サイクルの1枚であり、たまに出てくる『毎ターンドロー』系のエンチャントですね。基本的にこの手のカードは好きなので、問答無用で優先と付けました。
秘匿の解放条件は手札が9枚になることですが、まぁこれはあきらめましょう。無理です。ほかにコモンに手札が増えるドローがないことも影響してますね。
おとなしくドローが増えるエンチャントとしてみた場合は優先の下のほうくらいかなと思いますね。お気に入りのほかの優先があったらそちらを取るくらいです。青はテンポビートをやりたい、というのがやや評価を下げた根拠ですね。なので、遅い青ができる/やりたいのであえば下げる必要もないです。取りましょう。
次点
犯罪渦巻く街で生きていくための手段である、証人保護プログラムですね。青の役割とされている『能力を失って弱体化する変身』系のカードです。名前が変わるのがめずらしいですが、ほとんど意味はないでしょう。
1マナであることは珍しいうえに有意な差を生みますね。これにより大きくテンポを獲得することが可能です。相手のクリーチャーをこれで弱体化+追加展開などですね。飛行が殴る時間稼ぎとしては最良だと思います。
とはいえ、同じ青同士だと謀議によるカウンターで思ったより弱体化しないとかあったり、犠牲や市民として活用されてしまうなどの裏目もあり、除去としては不安定さが残ります。あまり多く取ってもその裏目による下振れリスクが増えると感じて次点に留めました。2枚くらいが限界かなと思います。
覚えておきたいトリックとしては、『戦闘後、ダメージを負ったクリーチャーにつける』ことですね。これによりついた瞬間に状況起因処理により死亡するためエンチャント破壊で対応するタイミングがなくなります。覚えておくと助かるテクニックですね。
以上で、青パートは終わりとなります。書いてて楽しくて文字数増えがちですね。
最後になりますが二つ宣伝です。
意見交換やドラフトを一緒に観戦したり交流する場としてDiscordのサーバーを立ち上げました。
もしよければどなたでもお気軽に来ていただいて一緒に活動やご意見いただければMTGAのドラフトを楽しみやすいと思います。この記事を読んでいただいたことをきっかけにドラフトを始めてみたいという方もぜひ!
また、筆者は非公認MTGA大会『まじ☆すと』というものを運営しております。Vtuber/配信者/動画投稿者/記事執筆者/etcと、インターネット上でMTGAの活動をされている方を広く集めた大会になります。ぜひこちらも公式アカウントから気に留めていただけると幸いです。
今は、5/1(日)にクイズ番組企画を予定しています。ぜひそちらもご覧ください!!
また、今回の記事は無料公開としています。が、もし記事読まれたかたでご厚意でサポートしていただける方がいましたら是非今後のMTGAでの活動や主催しているMTGA大会企画『まじ☆すと』の運営資金とさせていただきます。是非よろしくお願いします!
では、次は黒編でお会いしましょう
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