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新型コロナウイルス(COVID-19)にまつわるシリコンバレーの生活事情 4

前回の記事はこちら


トップの画像はこの記事から。ついにペットへの感染も確認されてきた。ペットから人への感染は今のところ確認されていない


以前から継続して発令中のルール

・Shelter-in-place(外出禁止令:以下SIP) by郡政府
必要不可欠なもの以外のビジネスの停止、不要不急の外出禁止。5/3までになっていたものが延長された(後で詳述)


・外国人の日本への入国拒否と日本人の帰国後措置 by日本政府
サンパウロの領事館のまとめを再掲


4/20(月)~5/3(日)に起こったこと

・4/21(火):実はアメリカ最初の感染者はカリフォルニア州だった by 郡政府
これまでアメリカではシアトルで2月末に亡くなった方が感染1号とされていたのだけれど、サンタクララ郡で2/7と2/17に亡くなった2名の方から陽性反応が出たことがわかった

これまで考えられていたよりもずっと早くから、カリフォルニアでの感染は拡大していたのでは無いか、ということが推測される。知らない間に抗体を持っている人が予想より多いのも、この辺に理由がありそう

あと、「水際対策を頑張っても実際には既に広がっている可能性がある」というのは次のパンデミックの際には活かすべき学びかも


・4/22(水):抗議集会を禁止 by州政府(CHP)
この日、州都サクラメントの州庁舎前で外出禁止の緩和を求めたデモが行われていた。6フィートの距離を保って行うこと、というルールが事前に定められていたのだが、守られなかった

怒った(かどうかわからんけど)州政府は、コロナ感染を防ぐため、州政府の敷地や施設内で今後デモを行うことを禁止した


・同じ日:アメリカ宛て国際郵便物の一部を停止 by日本郵便
日本郵便が、アメリカ宛ての航空便小包の郵便サービスを停止すると発表した。予想はしていたし、飛行機も減っているからしょうがない


・4/24(金):高齢者への食事配達プログラムを開始 by州政府
州政府が連邦政府と協力して、コロナウイルスで孤立している高齢者に向けた食事の配達プログラムを開始した。地域の飲食店が食事を提供し、政府から料金が支払われるので飲食店側への援助にもなる

財源は州が75%、地方自治体が25%を負担する。食事の配給を受けられるのは、年齢が65歳以上でコロナウイルスに感染または感染の危険がある、または低所得層であること。知事は約120万人が対象になるとみている


・4/27(月):SIPの延長を発表 by郡政府
5/3までとなっていた外出禁止が延長。前の週には発表されるかと思いきや、ギリギリまで緩和策を練っていたのかこの週の発表になった

大枠では現状維持の上でいくつかの細かい緩和はする予定、としたものの、詳細についてはこの時点では明らかにされなかった

尚、州全体としては5月中旬までの外出禁止令が発令中


・4/28(火):経済活動の再開に向けた4つの段階を提示:by州知事
納得感のある段階を示されたので、まあそうだよねとなった。教育を重視しているのが伝わる。ちなみにこれはあくまでも州知事の指針であって、より細かくは各郡や市のルールが設定されることになると思う

Stage1
・これが今。スーパー・病院など必要不可欠なものを除いて営業禁止
・次のStageに向け、州は検査体制や接触追跡プログラムの構築、病院への防護具の配備を行なっている

Stage2
・学校やサマースクール、チャイルドケアなどを再開。対面授業ができなかった分を取り戻すため、学校の新年度を9月ではなく7月または8月に早める可能性がある
・Social Distancingを保てる業種・業態に限り、必要不可欠なもの以外も営業を再開

Stage3
・美容院やジムなど、ある程度リスクが高い業種・業態も営業を再開
・映画館や結婚式など、大人数が集まるものも(恐らく規模に応じて)再開

Stage4
・最もリスクの高いコンサートやスポーツ観戦を含む、全ての業種・業態で営業を再開。外出禁止令も終了


・4/29(水):5/4以降適用のSIPルールを発表 by郡政府
あんまり関係のある変更はなかった。必要不可欠な業務に従事する人の利用に限りチャイルドケアを再開、ゴルフやスケート場などの再開はOKとなった

また、この日の発表の中で、郡としてどのような状況になったらSIPを緩和するかという指標も示された

・地域での感染者数の増加が止まる、または減少しているか
・コロナでの入院患者の増加が止まる、または減少しているか
・全ての医療従事者に十分な防護具が供給されているか
・検査の需要を満たしているか
(特に高齢者や医療従事者など、リスクの高い人や職業に対して十分か)
・陽性の人に対する調査や追跡、隔離、接触した人の隔離ができるか


・5/2(土):サンノゼ空港でマスク着用が義務化 by空港
シリコンバレーの大抵の郡では既に店舗などを利用する際のマスク着用が義務付けられている。サンフランシスコでは電車(BART)で着用していないと逮捕される可能性もあるらしい

ただ、サンタクララ郡では義務化はされておらず、強く推奨しますよというアナウンスに留まっている(住民が結構素直にマスクをしている&警察の仕事を増やさないためらしい)。という背景を受け、チェーンの小売店や公共施設では独自に義務化のルールを定めたりしている



シリコンバレーの生活事情

相変わらずの生活だが、雨季が終わって良い天気の日が続いていることもあって、街中にじわじわと人が戻ってきている気がする。車の交通量も、以前の渋滞までではないものの、心なしか増えている

ニュースとしては、カリフォルニアっぽい、シリコンバレーっぽい話題がいくつかあったので紹介する

・食事を運ぶ自動走行ロボット
人との接触を避ける目的で、自動走行ロボットの需要が拡大している。そんな状況を受けて、カリフォルニア州DMV(陸運局)はこのほど、Nuro社に対して州内2社目となる自動運転車の公道走行許可を出した

既に許可が出ているWaymo(Googleの兄弟会社)のテスト走行車・データ収集用の車はよく見ていたので、これも目にする日が近いかも!?

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と思っていたら、歩道を走る自動走行車を発見した。可愛い。これは別の会社のロボットで、歩道しか走れないみたい。歩行者用信号に従って動き出していた

調べたら、需要が高まったので、これまで使っていなかった市でも利用されるようになっているらしい


・高校生が買い物のマッチングサービスを立ち上げ
マウンテンビューの高校生グループが、買い物が困難な高齢者などとボランティアを希望する人をマッチングするサービスを立ち上げたとのこと

ボランティアを希望する人が、エリアや対応可能人数などを登録すると、同じエリアのヘルプを必要としている人とマッチングしてくれる仕組み

果たして高齢者はこれを使いこなせるのか!?とは思うが、買い物代行サービスは軒並みパンク状態のようなので、必要な人に支援が届くようになるのは良いこと


・最近のレジ袋事情
もともとカリフォルニア州では、環境保護のためレジ袋の有料化が義務付けられていた。そのため、マイバッグを持参し、レジの時にそれに商品を入れてもらう人が多かった

最近は感染予防のため、マイバッグの利用を断っているスーパーがでてきていた。その状態に対応して、州政府はレジ袋の有料化義務付けを60日間解除し、無償提供可能とした。実際に無償とするかは店舗の判断ということらしい

以前は品質の良さそうな紙袋を使っていたスーパーも、無償になったことでビニール袋に転換したり、素材の品質を落としたりしている様子。小さなことだけど環境より目の前の命が優先

Costco方式(レジを通過する時にはカートに買ったものを入れて、そのまま車まで戻り、そこでマイバッグに詰め込む方式)を推奨するという記事も目にした


我が家の近況

夫氏の会社は、州政府の方針に則るということで在宅勤務を5月末まで延長するとのこと。仕事自体は、みんなリモートワークに慣れてきて意外とスムーズに進んでいそう

あとは、アパレル各社が冬物・春物のすごいセールをやっているので、リモートで服の買い物を楽しんでいる

送料無料、返品も定額の送料のみの負担でできるので、たくさん選んでいっぱい試着して半分ぐらい送り返す、という感じ。気晴らしには最適。気分だけはこんな感じ↓

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特に変わったことないなー、と思っていたのに予想外に長くなってしまった。5月も健康に過ごそう

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SakiK
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