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「なんとかなるよ」と言われても―キャリアとライフイベントの狭間で悩む女性に伝えたいこと

この1年、ずっと悩んでいることがあります。

「子どもは欲しいかもしれない。でも、今じゃない」COREを設立してもうすぐ3年。わたしにとって今、いちばん大切なのは自分のキャリアを築くことです。

だから、仕事のパフォーマンスを上げることが最優先。そのためには十分な睡眠をとりたいし、メンタルを整える時間も必要です。何より、100%“自分”にリソースを充てられる今がわたしにとって最適なんです。永遠に仕事ができるし、サクッと飲みに行って気分転換することもできる。

一方で、子どもが欲しい気持ちもゼロではありません。わたしは今年で31歳。高齢出産と言われる「35歳」のタイムリミットも迫ってきています。子どもを産むのか、産まないのか――出産のタイミングへの不安も日々大きくなっています。

「産んだらなんとかなるよ」なんて、言わないで

以前、タイトルと同じ内容でnoteを書きました。

こんなわたしも、アラサーになると先輩や同期のママから子育て話を耳にする機会が増えました。そしてその大変さに圧倒されてしまっているのです。
雑誌に載っているママの時間割は、朝5時に起きてから夜11時まで予定がぎっしり。睡眠時間はほんの数時間。

「それと同じことはできない」と感じてしまう自分がいます。

先輩ママたちは決まって「産んだらなんとかなるよ」と言いますが――。
出産した人はみんな責任感で「なんとか」してきたのだと思いますが、本当に自分はできるだろうのか?

今だって、持てるリソースの120%を使って仕事に食らいつきながら、ヒリヒリした生活を送っているのに。

そんな中で別のベクトルの大きな責任を、本当に自分は全うできるのか?
子育ては事業のようにピボットも、撤退もできません。

そうした人生への覚悟に悩んでいるのに、「何とかなるよ」と言われると、根性論で流されているようで、悩みを矮小化されたようなつらさを感じることもあります。。

「子どもの話じゃなくて、あなたの話を聞きたかった」

もうひとつ。少し寂しかった出来事を思い出しました。

大学時代からの仲の良い友人グループでは、朝まで飲んだり、旅行に行ったり。就職してもビールを飲みながら、会社の愚痴やキャリアを言い合えるわたしの大切な居場所でした。

そんなわたしたちも年齢を重ね、今は半数が出産を経験。友人同士の集まりには育児の合間に時間をつくって、子どもを連れて参加してくれます。
楽しい時間ではあったものの、話題はもっぱら子どもの話。友人たち自身の近況を聞くことができませんでした。

「子どもの話じゃなくて、友人たちの話も聞きたかったなぁ…」と、寂しい気持ちを抱えながら、電車に揺られた帰り道。わたしの心地よい居場所ではなくなってしまったんだ。そして「もうここでは相談ができない」と思ってしまったんです。

思えば、会社員時代にも相談ができないと感じることがありました。営業から人事に異動したいと考えていた時期。でも、上司も同僚も男性ばかり。スタートアップでは体制が整ってない。社内で気軽に相談できる相手がいません。

そんな当時はカジュアル面談のような場を通じて、他社の人事に相談していました。結果、異動して人事としてのキャリアを歩めることに。振り返ってみると、社外に相談できる相手がいることはわたしにとって大切な経験でした。

そんな過程を経て、現在は日々COREの運営をしています。COREを立ち上げ、女性が心理的安全性の高い中でキャリアについて真剣に向き合う機会の重要性を、再認識しました。

50回以上の“出会い”の中で見つけた新しい選択肢

そんなCOREを運営する中で、さまざまな紆余曲折がありました。最初はたった10人の登録者。DMを送ったり、イベントを開催したり、コミュニティをつくったりと地道な道のりでした。

もっとたくさんの人に届けたいという想いから、ピッチイベントや資金調達に走ることもありました。応援の言葉をいただく中で、ときには「そんな女性の課題なんて、存在しないんじゃない?」「ビジネスにならないんじゃない?」と、厳しい言葉をいただき、泣いて帰る日もありました。

そんなCOREは、1on1で相談できる場所からはじまり、リブランディングを経て「働く女性のためのコミュニテイSNS」として、女性の居場所を提供できていると自負しています。

多くのリアルイベントを企画してきましたし、2024年には、女性のための国内最大級キャリアカンファレンス「​​Women’s Career Conference」を開催しています。

そうやって女性のキャリアや悩みに向き合ってきた中で、少しずつ、わたしの中で「ある仮説」が生まれました。

複雑になった女性のキャリアに“正解”はない。ただ、多様すぎるからこそ迷いが生じて「このまま、この道を進んでいいの?」と不安になることこそが問題なんだと。

大好きだった友人とも、ライフイベントを経てフェーズが変わり、対岸にいるような感覚になった。それはまるで、対岸が“正解”で、こちら側が“不正解”のような気持ちにもなる。

でも、同じ岸にいる、または自分の目指す岸にいる女性と出会えれば――この道を選んでいるのは自分だけじゃないと思えれば、安心して自分の道を“ベストだ”と思って突き進めるんじゃないか。

わたしも、COREでたくさんの人と出会い、先輩起業家や活躍する女性たちの話を聞く中で「子どもがいても、ビジネスの第一線で活躍できる」「子どもを持たない選択肢がある」「30歳で焦らなくてもいい」そんなたくさんの選択肢を知ることができました。

「わたしはこのまま、“ここ”にいてもいい」最近では、そう思えるようになりました。

COREでヒントを見つけて「自分の道が“ベスト”だ」と思えれば。

わたし自身、子どもを持つこと・持たないことの結論はまだ出ていません。ただ、子育てをするママだけではなく、独身やDINKs(子どもを持たない夫婦)の選択肢も良しとする世界をつくりたいと考えています。

COREが目指しているのは、新たなヒントや選択肢を自身で見つけてもらうこと。具体的な解決策を提示して「こうしなさい」とは言いません。

悩みを相談できたり共感を得られたりする場所を見つけ「がんばる自分を認めてもらえる場所」にいてほしい。そして、どんな場所にいても自信を持てるあなたであることが、ゴールだと思っています。

自分にとってのベストな選択肢は、さまざまな比較をして初めて見えてきます。COREで運営しているメディアやイベントで似た価値観を持つ人との出会いを通じて、自分にとっての最適な選択を見つけられたら――。

今回、2025年3月9日(日)に実施されるカンファレンスには、「思い描いた人生を、わたしたちは諦めない」をテーマに、ロールモデルとして先を歩む登壇者たちをお招きました。

Women’s Career Summitのキーメッセージ

自分の“ベストな道”で活躍する女性たちから学びつつ、リアルな悩みをシェアし、交流を通して思考や気持ちを整理できる場を用意しています。イベントに参加して、自分の人生をどう生きるか、そのヒントを持ち帰ってほしいです。

もし、今後のキャリアについて悩んでいるのであれば、ぜひキャリアカンファレンスに参加してみてください。多くの選択肢を知ることで、きっと自分にとってのベストな道が見えてきます。

「なんとかなるよ」ではなく 「こういう道もある」という選択肢を見つけられる場所が、COREです。次の一歩となるヒントを、 COREで一緒に見つけてみませんか。


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