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心の中にアスカを飼う
突然ですけど、私エヴァンゲリオンが大好きなんですね。突然でごめんなさいね。
出会いは去年の5月、コロナ真っ只中で学校が休校になり、比較的夜に暇ができた時でした。元々エヴァは見てみたかった作品の一つだったけど、私の共感性の高さを知っている友人たちから「絶対に見てはいけない」と脅されていたので、なかなか手が出ずにいたんです。その話を職場の先生にしたところ、「俺持っとるから貸してあげる」と、序のBlu-ray Discをポンっと渡されました。
そこからの沼りようは説明するまでもありません。
どのくらい沼ったかというと、京都の初号機にわざわざ会いに行くくらいです。
本当にカッコいい。
それで本題に入りますけど、わたしはエヴァのキャラの中ではアスカちゃんが1番好きなんです。あんなり頑張り屋なのに、いつも報われなくて、、、人に関心のないようでいて優しいアスカちゃんが、本当に可愛くて愛しくて、大好きなんです。
アスカちゃんは諸般の事情で、両親がいません。いませんというか、まあいないんです、目の前には。人の温かさを知らないアスカちゃんは、自分は1人の方が好きだと思い込むけれど、シンジくんや周りの人達との交流の中で、少しずつ他人といるのも悪くないと思いはじめます。
物語の中では、誰かの温もりや承認をを求めるアスカちゃんに目が行きがちだけど、でも多分、アスカちゃんの中にある1人の方が好きって気持ちは間違いではなくて、本当に本心だと思うんですよ。
そう思った理由は、この4日間、私が人と一緒に居続けたからなんですが。
私もアスカちゃん同様、ほんとのところは全然自分に自信がなくて。いつもどこか不安で、誰かに認められたいとか、褒められたいとか、思うんです。
思うんですけど、
実際この数日間、私を手放しで褒めてくれる人達に会ってきて思ったのは、「私この人達のことめちゃくちゃ好きだけど、でもずっと会うのはしんどいな」ってことでした。
何でしんどいのかわかんなかったけど、いまシンエヴァのアスカちゃん観て思ったことは、きっと、自分で自分のことを愛せていない人には、どんなに優しくて穏やかな言葉でも心に溶けきらないんだなあと。
例えるなら、水の少ないカレールーみたいな感じ。濃度が濃すぎて、ルーが固体のまま残っちゃってる、あの感じ。不安になるのよね、何でこの人こんなに私のこと褒めてくれるんだろう、大丈夫かな?って。美味しくしようと思ってルー足してるのに、どろどろどろどろしてきちゃって、変にマズくなる、あの感じに心が似ている。
溶けきらない固体のルーを溶かすには、水を足してやるしかないけれど、私にとってのその水は、自分の家で1人でゆっくり過ごして、その言葉を一つひとつ消化してあげることかなあって。
アスカちゃんの有名な台詞に、「あんたばかぁ?」というのがありますが、アスカちゃんにとってはこれがお水というか、アスカちゃんはそもそもルーの溶かし方を知らないので、カレールーをもらうことを却下してる感じなのかなあなんて。だって、水をどのくらい入れたらいい塩梅になるかなんて、やったことなければわかんないもん。「はじめて」って厄介。しかも一回カレー作ったからといって、めちゃくちゃ美味しいカレーが毎回作れるとは限らないし。経験を重ねるうちに失敗してしまって、それでまた自分を嫌いになるのなら、最初から突っぱねてた方がいいよね。この感情の矛盾が、アスカというキャラをものすごく彩っていると思う。
カレーは美味しいけど、毎日だと飽きちゃう。自分の時間も大切に、時には私の心の中に住むアスカちゃんにも少しだけ登場してもらいながら、1人の時間もちゃんと大切にしようと思いましたとさ。
あれ?
なんかカレー作りの話になってない?
まあいいや。おいしいカレーを食べようという話でした。ということで。
じゃ、おやすみー。