「千葉急行バス」考察に関する補足、のつもりが
一昨日、千葉急行バスの話題についての考察を投稿した。筆者の記事では最も多く見て頂けているようで、まずは感謝を申し上げます。
以下に、当該投稿の補足的にリンクを紹介しておこうと思います。
またそれにより千葉急行バスへの考察も少し深まったため、その点も併せての記述になっています。
前段 「千葉急行バス」考察 ↓
【Jタウンネットの記事】
Yahoo等のサイトにも紹介されてたので、かなり多くの人が目にしているものと思われる。
「日曜日の早朝にだけ現れる...? 怪しすぎる「千葉急行バス」の謎を追う」
この記事ではかなりギッチリ突っ込んで、国土交通省関東運輸局、千葉市、佐倉市、八街市の各市内コミュニティバス担当部署、そして八街市を管轄する千葉県警佐倉警察署にも取材をしている。記事の内容的にはおそらく間違った内容はないものと考える。ただ、それなら日曜早朝に現地に赴くまでやってほしかったと思う。
【ツイッターの投稿をまとめたTogetter】
「千葉市緑区で発見された謎のバス路線。運行日である日曜の朝を迎えましたが、バスは来ませんでした。」
このまとめを確認すると、最初の宮内山バス停を発見したというツイートをおだぎりさとしさんが投稿したのは1月14日のことであった。約1ケ月を経過して拡散され始めたことに、きっと戸惑われたものと思う。なおおだぎりさんご本人もこのまとめに拾われていないツイートで訂正しているが、現地は千葉市緑区ではなく若葉区である。
まとめとしては2月20日日曜早朝に現地を確認しに行った数名の方のツイートも追加収録されていて、当初まとめのタイトルにはなかった「運行日である日曜の朝を~」の文言が追加されている(2月22日時点)。
また収録されたツイート投稿者の中には「バス運転士Vtuber」なるアカウントがあり、この路線中1ケ所だけ佐倉市内にある西御門バス停へ赴いた様子が伺える。なんでも、世界初のバーチャル路線バス運転士らしい。バーチャル路線のバス運転士ではない。それは当日現れなかった。
【新八街線を擁した京成バス】
Wikipedia「京成バス千葉営業所」
この項目内「廃止・移管されたバス路線」の小項目に、八街方面のバスについての記載がある。「八街線」と「新八街線」があり、経由地がだいぶ異なっている様子。しかし両線ともちばフラワーバス移管ののちに、過去運行されていた形態としては廃止になっている。そして京成バスとしては現在八街市内へ乗り入れる路線はない。そのため京成バスのサイトへのリンクは遠慮させて頂いた。
【八街でバスを運行している一般路線事業者】
ちばフラワーバス
上述の通り、宮内山や内小間子を通るバスは既にちばフラワーバスですらなくなっているが、八街駅から勢田入口の区間で現在も千葉急行バスと重複する区間の運行がある。ただ、土休日ダイヤでは運休する路線というのがポイント。もしも千葉急行バスが脱法行為的な運行をしているとすれば、重複する停留所に「停車する」という点としては道交法の上でセーフになってしまう。まあ他のもろもろでアウトなんですけど。
なお当該路線には「精米所」とか「裁縫所」といった、「おい他に名前なかったんか」という停留所があったりして、八街という土地のいなたさを感じさせるところも垣間見える。
【現存する重複路線を運行するのは】
千葉中央バスのコミュニティバス
いわゆる「おまごバス」として、千葉都市モノレール千城台駅と小間子地区を結ぶ路線があり、管理としては千葉市だが、委託を受けて運行しているのがこの千葉中央バス。名前が似ているために筆者も一度ツイートで間違えた。
このおまごバスに宮内山、内小間子などの停留所がある。ただし既に触れているが、おまごバスの内小間子停留所と千葉急行バスの内小間子停留所は県道53号の交差点を挟んで反対側に設置されている。
そして、おそらくではあるが、このおまごバスの千城台駅→川崎十字路→小間子(通過らしいが)の区間が、千葉急行バスが踏襲したい区間にあたるものと推測する。きっとかつての「新八街線」も、内小間子交差点までの区間はこの経路を走行していたのだろう。
もしかしたら、この経路上の停留所にも千葉急行バスの「停留所」が「設置」されているかも知れない。さすがにバスロータリーがある千城台駅にはなかったようだが。
【1ケ所だけ佐倉市の西御門バス停】
ちばグリーンバス・佐倉市コミュニティバス
先述したバス運転士Vtuberさんが検分しに行ったのが西御門。千葉急行バスの経路上ではここだけが佐倉市内となっている。
ちばグリーンバスは、一般路線バスとしてJR佐倉駅を経由して京成佐倉駅・田町車庫へ到達する路線を運行し、この西御門を終点としている。
また佐倉市のコミュニティバスもちばグリーンバスにより運行されていて、ここからJR物井駅、千葉都市モノレール千城台駅に出ることができる。
地図だけで見ると「千葉急行バスは一体どうしてこんなところに」と思えるような「飛び地」的な停留所になっているのだが、他のバス路線を重ね合わせることでこの西御門をハブとして千城台駅までの2ルート、物井駅、八街駅、佐倉駅、京成佐倉駅までを版図に収めることができてしまうという、ちょっとトリッキーな停留所選択なのかなとも思う。もちろん需要や流動などは考えない。
【八街市民の足としては】
八街市ふれあいバス
あくまで千葉急行バス目線からになるが、用草公民館から希望ヶ丘の区間で重複している路線となるのがこの八街市ふれあいバスの西コース。このコースの運行はちばフラワーバスが受託している(他のコースでは別のバス会社が受託していたりもする)。ただあくまで重複しているのは経路のごくごく一部で、しかもこの区間でふれあいバスはフリー乗降制を採用している。
また沖十文字という停留所があり、そこでなんとおまごバスと乗り継ぎが可能だという。またかつての新八街線のルートと重なる部分もあり、小間子と小谷流の間を繋ぐ路線があったならば、おまごバス、ふれあいバス、フラワーバスを経由して新八街線だった区間を乗り通すことも可能だったかもしれない。余談もいいところだが。
なお用草公民館~希望ヶ丘入口は西御門と根古谷を経由するなら必然的に通る経路ではあるようだが、なんでわざわざ希望ヶ丘中央まで入っていくのかがイマイチ不明なところだ。そんなに早朝の郊外住宅地にお邪魔したいのか。ちゃんと朝日ヶ丘団地や希望ヶ丘コミュニティセンターの前も通ってるんだろうな。
【根古谷バス停】
八街市「平成29年10月に行ったふれあいバス再編について」
ひとつだけ、現行バス停ではない停留所を発見した。
狭隘な道の奥にある「根古谷」である。
西御門から東へ向かい塩古道と呼ばれる道をたどると、佐倉市と八街市の境目で用草公民館へダイレクトに続く道から外れてしまう。その先で山が開けるあたり、いびつな四つ辻がある所が根古谷停留所だ。おそらくルートとしてはその先で用草公民館方面に戻るのだろうが、わざわざここをルートに組み込む意味が最初は分からなかった。
上記リンク先を参照していただければわかるのだが、ここは平成29年に廃止となったバス停である。それまではふれあいバスに「中コース」があり、その少し開けた平地を抜けて走っていたらしい。おそらく利用者が極端に少なかったのだろう、ルート再編とともに中コース、根古谷停留所ともどもなくなってしまった。今手元で調べられる限りでは、その中コースのルートは判然としない。もしかしてではあるが、千葉急行バスはここ根古谷の利用者を救済する措置として、この迂回ルートを組んだのであろうか……。
【あとは素材が降ってくるのを待つしかできません】
さて、おおよそ千葉急行バスのルートとして描かれるあたりはこんなところだろうか。
調べようと思えばもう少し、おまごバスの区間なども掘り下げることはできそうだが、いかんせん材料が少ない。現地を検分する人の出現を待ちたい(他力本願)。
そして調べていてやはり思うのが、「これはやっぱり『ぼくのかんがえたさいきょうのバス路線』なのかも知れないなあ」というところ。ちょっと手が込みすぎていて、若干バス路線らしさがハイスペックになっているのだが。特に西御門から希望ヶ丘入口へ抜けるルートなんかは、「バス? 来ねえよこんなとこ!」と言いたくなるレベルでトトロの森感を出している。誰か言ってたけどねこバス走るんなら不思議はないよって思える風景。
もしかしたらこれ以上千葉急行バスに近寄って行ったら、そのうち自分が千葉急行バスになってしまうんではないかという若干の恐怖を覚えつつ、このエントリは筆を置くことにしたい。
その後、FNNでTV報道に取り上げられて…↓