【すこらび】壱百満天原サロメの「初コラボ」【てぇてぇ】
「てぇてぇ」
「尊い」
まずはこの言葉についての解説を加えておきたいと思う。
元の語は「尊い」である。
ご存知の向きには今更な話だと思うが、そもそも高貴な存在に対しての形容詞である「尊い」が、ある意味での「萌え」「好き」「エモい」に列せられる一種の「クソデカ感情」を表す言葉として使われだしたのが2010年代のことだった。主にTwitterを中心とするSNSで、絵師の皆さんが軽率に高評価を受ける作品を発表する流れができ、そこに評価としての「尊い」という言葉が当てはめられていったという図式である。
主に恋愛絡み、または恋愛未満の人間関係や、恋愛要素のない固い友情、信頼関係、あるいは敵対する相手同士に通ずる相手を認める感覚、等々。こうした様々な「人の心を掴んで悶えさせる」ような「尊さ」が、殊に2010年代後半で一気にネット上でのスラングとして一般化していったように感じている。
からの「てぇてぇ」
「てぇてぇ」もしくは「てえてえ」というのはそのさらに崩した形で、この形に至るのにはご存知ドラゴンボールの主人公・孫悟空が差し挟まる。
「とうとい」を悟空調に訛らせると、その解が「てぇてぇ」になってしまうのである。言語学的見地からも不思議ではないのだが、この形式は不可逆で、定型的に「戻す」と「たいたい」になてしまう。
そして誰が言い出したかこの「てぇてぇ」は、いつしか「尊い」の中でも「通常の友情よりも仲がいい様子」を指して表現されるような文化が発生したのである。勿論、一段階前の「尊い」における単一人物にあてた「可愛い・愛くるしい」の意味でも用いられるが、おおよそ二者以上の関係性についての表現が主となっている印象だ。
にじさんじの「てぇてぇ」
他の界隈ではどうなのか分からないが、少なくともにじさんじのバーチャルライバー同士の関係性については「てぇてぇ」が横行するようになった。
といっても「舞元力一」みたいな場面で用いられることはそうそうなく、どちらかというと「腐女子」「百合ヲタ」と称される皆さんが好むような方向性で、しかもかなり軽いノリで発せられる「この関係性が好き」という表現として行われることが多いように見受けられる。いわゆる「BLやGL」というジャンルに相当するものとも異なり、そこに性的な視線が介在しないのもひとつの特徴であると言えよう(ただし見る人によっては性的視線である場合があることは否定しない)。
これを明確に定義する言葉を、今の自分はまだ獲得していない。
「先輩、後輩」
「初コラボ」(特定条件下)
話はようやくサロメ嬢に戻る。
「すこらびてぇてぇ」は、ここから始まるのである。
サロメ嬢が自チャンネルのライブ配信で初めてゲームを他のライバーと一緒にプレイする、という意味での「初コラボ」である。
コラボ相手はソフィア・ヴァレンタイン女史。2023年1月にデビューした、まだ新人の範囲で語れるライバーである。
もっと言えば、このコラボ配信を行う契機となった事象があるのだが、それはサロメ嬢とソフィア女史のプライベートなのであまり明らかではない。ただ、意気投合して一緒に遊びに行ったという話ではあるようだ。
そしてdiscordでオンライン通話をしながらコラボ配信をするということになったのだが、この題材である「終焉介護」というゲーム、サロメ嬢にはあまりにも怖すぎたらしく、コラボも初なら「配信途中でゲームをやめる」という初めてづくしの結末になってしまった。
そういえば同じチラズアート製作の「地獄銭湯」も、クリアすることなく自身の課した条件によって終了だったなあ……。
「すこらび」
「すこらび」というのは、サロメ嬢のシンボルであるサソリ(Scorpion)と、ソフィア女史のマスコットであるウサギ(Rabbit)の”ころびっと”の「スコ」と「ラビ」を足したものだそうである。このコラボに際してTwitter上で公募し、その中から2人で決めたという。はいてぇてぇ
サロメ嬢は単独デビューのため「同期」がいない(にじさんじで唯一の例)訳だが、その後は3度にわたり新ライバーがデビューしている。その内の1度、2023年1月19日に一挙7人が「Idios」としてデビューした。ソフィア女史はその中の1人。後の2度は男性ライバーのみの回だったため、この「Idios」メンバーがサロメ嬢にとって初めてかつ唯一の「後輩女子」となる。
その中でもオフで遊びに行くようになるほど意気投合するというのは、相当のお気に入りであると言えるのではなかろうか。うん、てぇてぇ。
「オフコラボ」
そして仕切り直しのオフコラボが組まれた。これがまた傑作で。
ANYCOLORのスタジオに出向いての配信だったのが、「スタジオなのにそれかよ」という……。まあ詳しくは視てください。
各種切り抜きもぼちぼち上がっているが、とにかくこの両名の親和性は高いようで。なにかというと一々てぇてぇのである。
ちなみにちゃんと最後までクリアできました。「そこでその選択?」「そのアイテムでそうなる?」というツッコミどころはあったにせよ。
そしてこちらはソフィア女史の後日談を含む雑談配信。ちょうど2023年第2弾のグループデビューの発表があり、「Idios」メンバーも2か月で先輩になるということでその件も含めてのお話がなされている。
この配信でコラボについての話があるのだが、冒頭10分少々でサロメ嬢に対する敬愛の念を遺憾なく発露させている。
それに対するサロメ嬢の反応はいかなるものか。
当日はサロメ嬢の配信はなかったので、今夜の「おバイオRE:4」配信でどのようにか反応が見られるだろうか。
今後も軽率に「すこらび」で配信をしてほしい。
結論 すこらびてぇてぇ
異論?
個人の感想ですので……