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Cleveland Indians 2021シーズン後半戦総括

 ご無沙汰しております。ロックアウト決定前にいろいろアップして以来間が空いてしまいました🙇‍♂️ご存知の通りMLBは目下絶賛ロックアウト中。我らがCLEはロックアウト直前の怒涛の契約ラッシュでも蚊帳の外で、準大本営のCleveland.COMは40人枠の選手一人一人の記事を載せる程。オフの補強に関して各媒体で軒並み最低評価されるのも仕方ありません😓

 さて後日シーズン全体の総括をやるつもりなので後半戦の総括はやらないつもりでしたが、指揮官が変わったり、再調整に入ったりなどして後半戦だけの総括もせざるを得ないという結論に至りました😭前に投稿したTDLの分析記事の答え合わせみたいな位置付けで書いていきたいと思います。ただリアタイであまり見ていなかった分総評の様なものになっております、御容赦下さい。

総評

 Tito" T. Francona監督が休養に入り、ヘッドコーチのD. Haleが代わりにチームの指揮を取った後半戦。終わってみれば30-33、シーズン全体で80-82という成績。NLならもう少し頑張ればPSも狙えたのでは、と思う成績でした。意外だったのはもっとタンキング狙いでいくのかな、と思っていたらかなり勝ちに行った感じです。ちなみになぜTDLで大補強したNYMやSDより最終総合順位が上なんでしょうか?🤷‍♂️

結果は上記の通りですが、TDL以降マイナー含め若手の育成・起用に力を入れていたのは確かです。そこでMLB・マイナー双方での投打の若手の成績を軸に見ていきたいと思います。

野手編

①MLB

 一言で言えばまさしく「帯に短し襷に長し」で、ポジションが空きまくりの中誰も新たにレギュラー定着とはなりませんでした。特に再三弱点として指摘される外野は深刻で、先のルール5ドラフトに先立つロースター整理でH. Ramirezと D. JohnsonはDFAされました(その後RamirezはCHCにトレード、Johnsonはアウトライト)。

 オフに新たに打撃コーチとして就任したP. Valaikaは早速O. Mercadoと O. Millerにコーチングしたとの事ですが、ロックアウトしてしまいましたので成果含めて未知数と言わざるを得ません。今季P. Wisdom始め他チームで伸び悩んだ選手の開花を見てきたValaikaの手腕に期待したい所です。

 その中で希望なのはTDLで獲得したM. Strawが期待通りの働きをした事でしょうか。来季も今季同様リードオフマンになるかどうか分かりませんが、ぜひ活躍して欲しいと思います。

②マイナー

 MLBに合わせてそれまで昇格に比較的慎重だった姿勢から一転、好調な選手はどんどん昇格させた後半戦。チームが不調だった事もあり3Aからの野手の初昇格はありませんでしたが、最終的に2A NEでチャンピオンになった2A中心に若手が成長を見せてくれました。

 一番の出世頭はB. Lavastidaでしょう。A+で活躍後7/30に2Aに昇格後も好調を維持し、9月には3Aまで昇格しました。

ポジション的に来季はまず3Aで経験を積む必要があるでしょうが、MLB昇格が楽しみです。

 その他にはR. Palacios(2B)、S. Kwan(CF)らも来季MLBでの活躍が期待される成長を見せています。

投手編

①MLB

 これまで投稿した幾つかの記事で書いた通り、今季最大の誤算は先発全員離脱だった訳ですが、結局今季勝ち頭だったA. Civaleは9月初旬までエースのS. Bieberは最終盤まで離脱してしまいました。そうした中代わりに起用された若手ピッチャーが軒並み炎上して苦戦を強いられたのは前半戦の総括で説明した通りです。

 では後半戦はどうだったかと言えば、まずC. Quantrillが先発として完全に定着したと言えます。先発転向後6月は炎上して防御率7.20でしたが、それからどんどん調子が良くなって以降全ての月で防御率3.00以下でした。後半戦は登板試合14試合中12試合QSでしたので、安定ぶりが分かるかと思います。

 またT. McKenzieやE. Morganもローテを守り、及第点を与えられる活躍でした。前者は与四球率、後者は被本塁打率というはっきりとした問題故にまだまだ課題はありますが、MLB定着に向けて確かな足跡を残せたかと思います。

 一方J. C. MejiaやS. Hentges、L. Allenは満足のいく成績が挙げられず、Mejiaはオフに入りDFAされた後、MILにトレードされています。Hentgesは来季中継ぎとしての起用が計画されていますが、Allen共々今季でマイナーオプションがなくなりましたので、来季のSTでは生き残りをかけた競争が待っているかと思います。

 ブルペンに目を向けるといわゆるサブスタンス規制強化後大不振に陥ったJ. Karinchakがマイナー落ちしました。7/30のCWS戦でJ. Abreuの頭部への死球含めショッキングな出来事もあったので致し方なかったのではないでしょうか。遠

また5月にMLBデビュー以降貴重な働きをしていたN. Sandlinが8月11日に怪我で離脱、N. Wittgrenも調子が戻らず(オフにリリース)、先発陣とは逆に後半戦ブルペン陣はかなり苦しかったと思います。
(先発 前半戦 ERA 5.22→後半戦 4.42  
 ブルペン 前半戦 ERA 3.38 →後半戦 4.00)

 そんな中で後半戦プルペンで活躍したのは何と言ってもE. Claseでしょう。Karinchak共々7月は調子を落としていましたが、それまでほぼ4シームと高速カッターの2球種だったのをスライダーの割合を増やす事により調子を上げ、完全にクローザーとして定着しました(新人王投票では5位でしたが、PEDの件もあるので仕方ないですね)。

あと特筆すべき選手としてはA. Goseがいます。ご存知外野手から投手に転向したGoseですが、開幕前に期待したもののロースター入りせず、前半戦は3Aで鳴かず飛ばずでリリースされても仕方ないかなと思っていました(防御率 5.68)。

すると東京五輪の野球・米国代表入りして日本でも印象に残る活躍をして帰国した後覚醒したかの様に大活躍し出し(8月1失点防御率 1.23、9月0失点 防御率 0.00❗️)、9月20日にロースター入りして5年ぶりに、今度は投手としてMLBに復帰しました。初登板の試合では1失点したものの、その後は無失点で計6試合登板しています(防御率 1.35)。Claseが右の100マイルボーラーなら、Goseは左の100マイルボーラーとして来季の活躍を期待します。。

②マイナー

 前半戦CLEのあおりを受けて先発陣が投壊した3Aコロンバスでしたが、後半戦も調子が上がらないままシーズン終了を迎えました。一方2AアクロンではTDLのトレードで獲得したK. Pilkington やP. Battenfield、A+で好調で昇格したL. Allenらがに加わり強力な先発陣を構成、先述通り見事チャンピオンになりました。

 そうした中でマイナーの投手陣で今季のMVPはC. Morrisでしょう。肩の痛みで7月から2Aアクロンに合流後5試合で20IP3失点、防御率1. 35という成績で3A昇格、3Aでも36IP7失点、防御率 1.72という成績でした。残念ながら今季の昇格はありませんでしたが、現状投手で最もMLBデビューの近い選手と目されています。

 一方リリーフピッチャーに目を向けると、野手編で引用したZ. Meiselの記事から判る様に先発陣より見劣りするのは否めません。前半戦好調でMLBデビューして頑張っていたM. GarzaやF. Lopezがオフに入ってDFAされたのはかなり驚きでした(Garzaはアウトライト、LopezはWSHがクレーム)。

 その中で注目されるのはN. Mikolajchakです。前半戦絶好調だったのに怪我で離脱したりなどして1年間ずっと2Aでプレーする事になりましたが、Meiselが記事で述べている通りリリーフでは最もMLBに近い投手だと思います。今季長打を喰らう事が多かったので、ぜひその点を改善するとMLBデビューも見えてくるのではないでしょうか。

終わりに

 後半戦はシーズンを捨てて現有戦力の底上げに舵を切ったCLEでしたが、明るい材料もあったものの、終わってみれば現状中途半端な結果に終わった感はい否めません。シーズン全体の総括では幾つかのトピックを取り上げて振り返ってみたいと思います。

 (Photo by Jason Miller/Getty Images)

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