無意味な批判はやめよう
最初に
1.何かに抗議しようという類のものではありません。
2.書いてる人は専攻の無いただの理系大学生です。
3.フツーに主観です。科学的なことを言うわけでは無いです。
以上を踏まえて読んでくれると嬉しいです。
過去の予測と現状
2015年、ビル・ゲイツはTEDでこんな事を言っていました。
まとめると将来、間違いなく未知のウイルスが世界中に蔓延するので、国はそれに備えた社会システムを考えておこうっていう主張です。ちょうどこの時、エボラ出血熱が世界的に流行しかけた(なんとかアフリカ内に留まった)ことを踏まえての話です。
で、世界はこれに備えてたかと言うと、ほとんどの国が備えてなかった。今の状況を見れば、それが事実なのは言うまでもないことでしょう。COVID-19により、多くの命が失われ、経済はかつて無いほどの大打撃を受けています。ワクチンが完成するには年単位でかかると言われ、先行きはとても不透明と言えます。
誰の責任?
さて問題はこの危機を予測できず、十分に対応できなかった国に責任があるかどうかです。日本について考えてみましょう。
もちろん責任はあります。対応が色々遅かったり、説明が不十分であったりすることは多々あるのは事実です。給付金やマスクの配布が圧倒的に遅いのも紛れもない事実でしょう。全体的に良い評価とは言えないと思います。
(給付金に関しては、マスコミが死ぬ程批判したマイナンバーを活用できていれば、もう少しマシになってた気はしますが。)
ただ全てが悪いかって言うとそういう訳でもないと思います。少なくとも日本のコロナに対する医療対策はうまく言っている方だと思います。実際日本国内でコロナでの人口対死者数は他の多くの国と比べると圧倒的に少ないです。
※誤解のないように説明すると、日本だけが優秀かと言うとそういうわけではなく、そもそもアジア諸国の成績が全体的によく、むしろアジア内だと人口対死者数は高い部類に入っています。他にも、コロナに対してBCGが効くといった仮説や、衛生環境の良さが死者率の少なさの原因として挙げられます。ですが、だからといって日本の対策が無意味であるとは到底言えないでしょう。
じゃあ多くの死者数を出した欧州の国々が非難されるべきかと言うと、そういうわけでも無いと思います。というか非難したところで無意味だと思います。そもそもCOVID-19は未知のウイルスです。誰ひとりとして全容を理解しているわけではありません。コロナ対策は、未知の領域であり色々と試行錯誤をして進めるしか現状はありません。だから、ただ非難するのはとても無意味だと思います。
国を批判すればおけ?
本題は何かというと、マスコミによる批判です。(ここでは、単に新聞社に限らず影響力が大きい人を含む等、広い範囲でマスコミを定義します。)
連日テレビやTwitterを見てみると、ただただ国の対応を死ぬ程叩いているのをよく目にします。別に叩くのが悪いと言いたいのではありません。民主主義国家において、批判は重要な要素ですし、政府の対応で悪い部分があるのも明白です。ただ今のメディアはどこか盲目的に批判する体質であるように思えます。それも、なんだかよくわからない人たちの主張によって支えられているような気がします。
国のコロナ対策について考えてみましょう。マスコミには多くの"専門家"が存在します。問題はこの"専門家"達がコロナウイルスに関しては専門家では無いということです。ここに僕はとても違和感を感じます。
例えばですが、量子力学についての説明がほしいとなったときに、生物学の教授を専門家としては呼ばないはずです。ですが、今のメディアはそれと似たような違和感を感じます。コロナの専門家は現時点では、コロナ対策の最前線にいる方々、ワクチン開発の研究をしている方々が当てはまる事はちょっと考えればわかると思います。
なのに"専門家"の皆さんは、自分の専門分野からコロナウイルスを語ろうとします。繰り返しになりますが、これもこれ自体が悪いわけではなく、多様な視点が生まれるため重要な事です。ただ、その主張が"専門家"であるがために、まるで事実であるかのように見えるのがとても危険だと思います。"専門家"の意見は言ってしまえば、ただのコメンテーターの意見と何も変わりません。彼らは確固としたエビデンスがあるわけでは無いのです。
また、批判の先に誰がいるかも理解せずに批判している人も多いように感じます。PCR検査を例に取りましょう。
上の記事がとても上手くまとめられていたので引用させていただきました。
部分的に要約すると日本のPCR検査数は他国と比べ、桁違いに少ないという事実があるが、これが日本の医療戦略であり、実際に死者数が抑えられているというのが事実です。
で、マスコミはと言うとPCR検査数を増やせという主張が余りにも多い気がします。検査数を10倍、100倍に増やせ、とか。全国民にPCR検査を行えとか。
いや、無理だっつの。
こういう発言は、PCR検査を行うのは専門の人間であるという視点が欠けているように思います。検査するのは人間なので、当然検査の数に限度があるし、いきなり検査できる人が増えるわけでもないです。だからまあ僕個人としては、何も考えずとりあえず批判しているのかなあって思ってしまいます。
何を言いたい?
なんかすごくくどく分かりづらい文章になっちゃったのですが、要は言いたいことは何かと言うと、
闇雲に批判するのはやめよう
ってことです。
国に対し盲信するのはとても危険ですが、脊髄反射的に批判するのもとても危険だと思いますし、闇雲な批判が広がることで、よくわかんないけどとりあえず反対しようみたいな風潮が生まれてしまうのも良くないと思います。何が本質か見失ってしまうからです。さっき取り上げたPCR検査を例に取ると、大切なのは検査数そのものを増やすことではなく、ウイルスによる被害をできるだけ減らすことだと思います。ですが、目的と手段を履き違えている人の意見が、あたかもそれが事実であるかのように広まってしまっているのが散見されます。
何回も言いますが、批判することを批判したいのでは無いのです。(進次郎風)
批判は大切ですが、批判するのなら多くの情報を集めて、落ち着いて、正しい批判をしましょう。そうでなければ、その批判は無意味なものとなってしまいます。少なくとも、コロナウイルスに関しては共通の敵はウイルスそのものです。敵を見誤ってはいけません。そのことが伝われば幸いです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました。