「地域社会」?とは?
中々理解してもらえないことではあるが、韓国は流動性の高い社会である。流動性が高いというのは、地域と人間の結びつきが弱く、様々な理由で地域社会を離れていく人の割合が多い社会という意味である。
韓国も1995年から地方自治制の実施されたが、韓国における「地方」「地域社会」という言葉の意味を検討してみたい。結論からすれば、韓国は地方自治制に最も不向きな社会なのだ。地方自治制度は朝鮮戦争後の李承晩時代に一時期実施したことがあった。しかし、僕がいう「不向きぶり」が見事に証明され、李承晩政権は大混乱に落ちいて、結果的に朴正煕による軍事クーデータでつながったのだ。軍事政権語も地方自治法は廃止になったと思っていたが僕の誤解だった。法律そのものは廃止されず残っていたようだ。少し古いデーターだが、紹介しよう!今日においてもほとんど変わってないはずだ。
韓国は流動性の極めて高い社会だ。流動性が高いとは、一つの村落や地域に長年住むというよりは、様々な理由により住んでいた地域社会を簡単に離れるという流動性である。多分、この文章を読むと韓国人は意味がわからないだろう。彼らにとってはあまりにも自然で当たり前のことだからだ。引っ越しして何か問題でも?というだろう。
韓国人は、まるでスポーツゲームでもあるかのように引っ越しを繰り返す。あまりにも簡単に引っ越しを繰り返すのだ。最も大きな理由は、不動産の地上げ狙いと投機で、次がいい高校進学校がある教区に引っ越す。3番目以下が通勤しやすいから家、族構成の変化に伴う居住坪数の増減などと思われる。
韓国には「曲がった木が先祖の山を守る」ということわざがある。まっすぐ伸びた立派な木はいち早く伐採され都会へと売られていくが、くねくね曲がってどこにも使いにくい木は伐採を免れ、結果的に先祖の墓を守るという意味だ。
つまり、地元を離れ都会などで頑張るのは「売れる証」で、地域社会を守り地域で頑張るのは「売れない証」の他ならないというロジックだ。
韓国統計庁による2002年3月26日の発表によると、2001年の韓国全土で引っ越しをした人は928万9949名で全人口の約20%に及ぶ。統計庁発表の過去の資料を見てみよう。1996年以降の市町村の境界を超えて移住した人口は、1996年に885万4973名、97年には881万9909名、98年には815万6318名、99年には943万5347名、2000年に900万9441名と毎年ほぼ900万前後の国民が何らかの理由で移動を繰り返しているのだ。この数値を現在の全国人口に4600万人で計算してみると、20%を上回る高い割合である。つまり国民の5文の1が毎年引っ越す。目まぐるしいというか浮き草のように全国をさまようのである。
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