【再検索】
12月9日のこと。
↓
国語科では、栃木県の伝統工芸品の魅力を調べ、文章にまとめて伝える学習をしています。
3年生の社会科見学では「鹿沼組子」に触れ、同じく3年生の遠足では「益子焼」に触れ、4年生の社会科では地域の伝統文化に触れ、道徳でも伝統と文化の学習をしていました。
それらの学びと関連付けて、子どもたちは自分たちの生まれ育った地域の伝統工芸品に興味津々です。「こんな素敵なものもあるの?」「あれも伝統工芸品なんだ!」など、わくわくした声が広がっています。
この学習の本質は、より相手に届くような説明文を書く力を磨くことです。
どんな書き出しで、どんな順序で、どんな例で、どんなまとめ方で。
しかし、その学びを支える段階として、「情報収集」があります。
栃木県には、どんな伝統工芸品があるのかや、どのような歴史があるのか、またどのような素材でつくられているのかなどの情報を調べて集めることが必要です。
つまり、情報収集の技術も同時に学んでいるというわけです。
この情報収集の技術の大切さは、国語に限ったことではありません。
社会でも、理科でも、算数でも、図工でも、体育でも。
何かについて「知りたい!」「詳しくなりたい!」「なぜ〇〇なのだろう?」と思った瞬間に、知りたい情報を的確に集める技術は必須でしょう。
また、大人になったら、そのようなことの連続です。
ふるさと納税とは、積立NISAとは、エアコンと石油ストーブどちらがお得か、、、などなど。
大切なのは、多面的多角的に情報に迫ることです。
そのため、一つの検索ツールではなく、複数の検索ツールを活用したいところです。新聞、雑誌、インターネット。インターネットでも、Google、Yahooなど様々なプラットホームから見てみると、自然と多面的多角的に見ることができます。
今回、子どもたちには「アンド検索」を教えました。3年生のときにも伝えたのですが、またそこからさらに賢くなったこのタイミングで伝えてみました。
アンド検索とか、キーワード化して、より多くの情報が引っかかるように検索するもの。普通に「栃木県の伝統工芸品の魅力は」と検索すると、「栃木県の伝統工芸品の魅力は」という言葉が一言一句そのまま載っているページしか出てきません。
しかし、「栃木 伝統工芸品 魅力」とスペースを入れて、アンド検索をすると、そのキーワードが入っているページ全てが引っかかります。
そんなことを伝えてみると、そもそも高かった熱量がさらに増していきました。
もう一つ伝えたのは、「あなたが分からない言葉は、きっと他の友達にとっても分からない言葉である可能性が高い」ということです。伝統工芸品の情報には、「天保○年」「緻密」「堅申」など、難しい言葉で溢れてしまいます。そこで大切になってくるのが、「言い換え」の技術です。「つまり〜ってことだね。」という誰にでもわかる言葉にする「言い換え」です。
先日の学級会でも、意見を出し合う際に黒板書記の仲間が、友達が話してくれた意見や理由を「つまり、〜ってことかな?」と言い換えて、キーワード化して板書していました。
その姿とつなげて、その「言い換えの価値」を届けたところです。
すると、さらに情報収集が幅広く、そして自分たちにとっても、おそらくこれからそのできた説明文を読んだ相手にとっても分かりやすいものが集まっていきました。
その「言い換え」を支えているのが、「再検索」です。
分からない言葉があったら、すぐにその言葉を調べる。
そんな、また一歩進んだ学びが広がっています。
まだまだ伸びれます12月。