![見出し画像](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/148532195/rectangle_large_type_2_9cd61114cbec622c60fd5dae361ac577.png?width=1200)
【読書記録『教室を動かす言葉のチカラ』②】
渡辺 道治先生の新刊について。
学び取れる量があまりにも多すぎる教師必読の本。
それゆえに、読書記録後半戦です!
学級通信を活用して磨くメリットはなんだろう。
大きく分けて4つある。
①子どもたちへの肯定的なフィードバック
②保護者と強力なつながり
③教師の力量形成と実践記録
④子どもたちを見る「眼」と文章力の向上
①は、自己肯定感を高める働き。
②は、イベントや行事などのダイナミックさを生む働き。
③は、同じ学年をもった際など、自分自身の実践記録としての働き。
④は、自身の目と文章力を磨く働き。
どのようにすると、学級通信は書きやすくなるのか?
それは、型をもつことである。
①授業に関すること
これは、できるだけ描写的に書く。一緒の授業を受けているかのような、、、それくらいイメージできるように書き綴ること。
②授業外の休み時間や係活動等
これは、普段は一見目立たないような子にスポットライトを当てるときに有効。人知れずコツコツと行動している子だ。
③教師の思い
教師の思いを伝えることで、どんな先生かが分かり、保護者にも言葉が届きやすくなる。主に「なぜその活動をしたのか」「なぜその指導をしたのか」などといった趣意説明にあたる。
④作品の紹介
これは、全員の登場回数を保証する際に有効である。
学級通信には、豊富なメリットがあり、そのためには型をもっておくと良いということだ。
少し「言語情報」意外に目を向けてみる。
まず、どう伝えるのか。
言葉が全てではないということを頭に入れておくと良い。もっとも相手に届く方法を選べるように引き出しを増やしておくことだ。
絵、音、目線、表情、ジェスチャー、書き言葉、話し言葉などツールを見極めること。
次に、いつ伝えるのか。
叱るときならば、間を空けるといいし、ほめ言葉は応用行動分析学的に「60秒以内」がいいとされている。
タイミングを見極めることだ。
次は誰が伝えるかだ。
「ウィザー効果」というものがある。第三者から送られたものは、二者での利害関係(送ったから、その分何かお返ししてね的な暗黙の思惑的な、、、)がなくなるので、第三者の場合の方が受け取られやすいというもの。時には第三者を上手に活用すること渡し手を見極めること。
次はどこで伝えるか。
光や音の具合で届き方は変化する。ほめ言葉は大勢の前で、賑やかに渡すのがいいかも知れないし、叱るときは静かな場所で一人きりのときがいいかも知れない。場所を見極めることだ。
次に重さを見極めること。
これは、上に書いた「納得」「共感」まで届ける覚悟をもって言葉を届けることだ。
そして、距離を見極めること。
これは、余白やスペースとも言い換えられる。
道徳で教材を通して考えることもそうだが、ある程度自分と距離があった方が深い内省が生まれやすい。
最後は、声、視線、表情、環境、在り方の磨き方について。
声を磨く。
声を細分化してみると、声量、速度、抑揚、緩急、強弱、間、声色、シャープさに分かれる。
この中で極めて重要なのが、シャープさ。
無駄な言葉が削られていること。「この人授業うまいな〜」という人にもれなく共通している。
次が、抑揚と緩急。この変化で落ち着かせたり、全体を巻き込んだりできる。
この声を磨くためのもっとも有効なトレーニングが「シャドーイング」。
憧れの人の喋りを丸暗記し、諳んじること。
視線を磨く。
朝の会などを使って、1人に2秒当てる練習をすること。そして「目が合った人?」と、問いかけてみる。もぐらたたきやワニワニパニックのように顔が上がったら、2秒当てる。
また、「ほめる」「ほほえむ」「話しかける」「触る」「見る」を意識しておくといい。セロトニ5(ファイブ)という。
これは、相手に安心感をあたる術。
表情を磨く。
まずは、笑顔を1分キープすること。
目を細め、福の笑顔。鏡で練習し、朝の会でその表情のまま視線を振り注げるように。
姿勢を磨く。
頭、肩、腰、膝、くるぶしが一直線になるように。
立ち姿は、自信を表す。説得力も増すものだ。
また服装もこだわる。極めてシンプルにすることで、自分の言葉の価値が上がる。
環境を磨く。
学級通信しかり、登壇しかり、大変な学級しかり。
言葉を磨かなくてはどうにもならない環境に身を置くことだ。
最後は、在り方を磨く。
最終的には「誰が」につきる。
この人の話なら、、、という人間であること。
自分も教室で「言葉」を大切に経営していたのだと自分自身の実践を振り返る。
まさに、教師必読の「言葉の教科書」な一冊だった。
#教室を動かす言葉のチカラ