【泣けるんだよなあ】
珍しく、18時30分退勤。
まあ、でもそれはそうなるよって話で。
漢字大テストが泣けた。
まさかそのまま点数だけ入れて返すわけにはいかないほどのテストだった。
伝えたのは1週間前。
たかが漢字だけれど、そこから学ぶものがどれほど多いかと思った。
なんだろうな、あれほどそれぞれのテストにストーリーがあるはまた新しい感覚。
全員がどんな歩みをしてきて、今日のテストに望んだのかを知っているから、きっとこみ上げるものがあるのだろう。
きっと全員が漢字得意なわけではないし、別に漢字が書けなくたって大きく困ることはこれからないかもしれない。
でも、苦手だと思ったことも挑戦してみる価値があること、仲間と目標を共有することで自分も頑張れること、共に燃え上がる環境の重要性、コツコツ積み上げたものが良い原因となり良い結果につながる感覚、自信はいつからでも取り戻せること、自己のやる気のコントロール、さらに高みを目指す志、物事の学び方。
数え切れないほどの学びが転がっていて、それを子どもたちは惜しむことなく拾い上げていく。
そういった場面に出会うと、すごいなって思いは軽々と超えて、感動が生まれる。
150点(100点満点プラス、その感じの多様な使い方をしている
熟語を書き込んだ時にもらえる点数)を目指して、掃除が終わってから、すぐに教室に戻り学んだ子、毎日のけテぶれを欠かすことなく、熟語集めまで積み重ねた子、毎日の感じ隔週の際にドリルや辞書を使って毎日1ページ以上熟語集めをした子、1日何個と決めて、ランダムに問題を解き、あらゆる使い方でテストと練習を繰り返した子、1日半分ずつ学習プリントに取り組み、分析と練習を繰り返した子、100個漢字を書くことを14回繰り返した子、10分漢字学習で100漢字を書き切るまで訓練した子。
どれも、目標は一緒だけれど、あゆみが違くて、それぞれにそれぞれのストーリーがある。
そして、みんな150点だった。
中には、1文字に対して4つくらいの熟語を書いていくる強者も。
テストは熟語でいっぱい。
これ以上ないテスト。
宝物にして欲しいとさえ思ったテストには思わず200点をつけていた。
正直いうと、漢字が苦手な子が多い。
6点、30点、10点、20点、60点。
これまでそうだった子が、
94点、90点、96点、98点、100点。
と、大きく点数を伸ばした。
ある子は、保護者との懇談で、共に漢字を通してまず一つの成功体験をプレゼントしましょうと意気投合した子。
その日から、過去の50問テストの漢字を1行ずつ練習してきてた。
最初は本当に嫌だったと思う。
「漢字」と聞くと苦手なものだ、面倒なものだという認知を持っていたのでそれをお家の方の手を借りながら、認知を広げる支援をした。
トークンエコノミー法も使った。
すると、少しずつかけてくる。
今日はここまでかけた、今日はここまでかけた。
90点を目指していたはずなのに、いつしか100点を目標にしていた。
最初の方は10個で精一杯だった練習も、1ページの練習をしてきたり、チェックテストをして間違えた字を練習したりと量や質に変化が見られた。
お家の方が家庭でもは出ましてくださったことがわかる。
すると、少しずつ書けるようになったことで、漢字学習で他の仲間と積極的に関わるようになった。
そしてそこから、熱をまとった仲間から好影響を受けて、また熱が加速していった。
そして、6点だったその子は、94点だった。
しかもその3問はニアミス。
もう全て書けるようにまで仕上げていた。
その子が、最後の一文字を必死に思い出そうとしている姿を見て、思わずテスト中に涙が出てきた。
あんなに漢字が大嫌いだったのに。
こんなにも必死で、向き合っている。
同じように、漢字が大っ嫌いだったはずなのに伸ばした子が3名。
この仲間たちは、仲間とのつながりで特に燃えた子。
「最初から〇〇さんに聞けばよかった〜」と呟きが出るほど、漢字が得意な子と関わって、励まされ、応援され、ヒントをもらってきた。
その励ましによって、家や学童でも積み重ねて、そしてまた次の日学校で友達と学んでは「書けるようになってるじゃん!!」と励まされる。
ちなみにそのうちの1人の子は、テスト終了後、「150点取りたいな〜」と呟くまでになっていた。明らかに自信をつけていた。
木曜は60点以上で、前回は40点程度の子がだ。
人とのつながりが、最大の環境資源だと思う。
それでいて、その子たちんい寄り添っていた子たちは150点のメンバー。
友達に力を貸して、自分は150点。
カッコ良すぎる。
毎日の積み重ねを、僕に報告してくれる子も何人もいた。
そのうちの1人はやっぱり漢字が苦手。
でも、今日1行ここまでか書けました!!という報告をもらっていると、1行が半ページになり、半ページが1ページになっていった。
みるみるうちに書ける漢字が増えていって、素直に感動を伝えた。
その軌跡を見ているから、その子の100点をみるとやっぱりグッとくるのだ。
友達と固い約束をして100点をとった子も。
これもまた別の150点の子の励ましを受けながら、積み重ねた子。
10分漢字学習の時、150点の子はサッと寄り添い、思い出せるようにヒントを与えたり、成長を喜んだりしながら学んできた。
テスト用紙の後ろには「〇〇くんと100点をとる約束をしたから、絶対に100点を取りたい。きっと100点を取ることが今まで教えてくれた〇〇への最大の恩返しになると思うから。100点とったらパパとママも喜んでくれるかな。だとしたら嬉しいな。」と書いてあった。
普通に泣いた。
丸つけしながら泣いた。
だって、100点とったんだもん。
喜ぶに決まってるじゃん、お家の人もその仲間も。
また放課後に集まって勉強会をした子たちもいるらしい。
たくさんのん熱量と感動に包まれた。漢字大テスト。
子どもたちはこれほどまでに緊張したテストはこれまでになかったと口々に言っていた。
それは、この日までの歩みが真剣そのものだったことを意味している
と思う。
そのまま、これまでの歩みの価値を子どもたちには届けた。
2学期ももう終わりですが、いい意味で、教室がすごいことになっている。
これ以上の喜びはない。
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