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#入山章栄

「直観」を大切にする

私たちが意思決定をするのは、将来の予測が難しいからだ。言い換えれば、将来の不確実性が意思決定というプロセスを生んでいるのだ。 意思決定には様々なバイアスが存在する。 認知バイアスの詳細と具体例現状維持のバイアス(プロスペクト理論) プロスペクト理論は、人は損失を回避しようとする傾向が、得をすることよりも強いという理論だ。つまり、同じ金額の損失と利益があった場合、損失の方がより大きな影響を与え、心理的な痛みとして感じられる。 サンク・コスト・バイアス サンク・コスト・

正常化バイアスから抜け出すために、いつもと違うことをする

日本から見ると、アメリカはなんかやばそうだし、中国経済もなんかやばそうに思えてくる。でも、実際にその国、その地域で生活する人の多くは、危機感を抱かずにいつも通り暮らしている。日本も同じだ。 こうしたバイアスは『非正常化バイアス』だという。 そもそも正常化バイアスとは、「危機的状況において、心理を安定させるため危機を自分事として捉えなくする心の働き」のことを指す。 例として挙げられるのはコロナだ。コロナという危機を迎えても、「まあ特には変わらないだろう」と考えていた人も多

成功している人がどんどん成長していくのはなぜか…鍵は「自己効力感」だった

経営学では、「人を特定の行動に向かわせ、そこに熱意を持たせ、持続させる」のがモチベーションである。 そして、モチベーションは、「自己効力感」と「他社視点の動機」を掛け合わせたものとして表せる。 自己効力感 自己効力感とは、「自分ならできる」と自分を信じる力のことだ。 自己効力感を高めるのは、 ①過去の自分の成功体験 ②周りの人の成功体験(あいつができるなら俺もできる、俺もやりたい) ③周囲からの期待(お前ならできる) ④心身の健康(調子がいい) の4要素でだという。