本物の覚悟には、強さと美しさがある|ドラマ感想
これは、以前使っていたブログに当時観ていたドラマ『Woman』から感じたことを投稿した文章。読み返して今も大切だと思い、色あせない言葉が散りばめられたドラマだったので、改めてnoteに投稿することに。
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『Woman』の第5回は、二人の母親の覚悟を強く感じた回だった。相関図はこちらに。
「紗千(田中裕子)の、娘の栞(二階堂ふみ)を守り生かす覚悟」
「小春(満島ひかり)の、子どもたちのために生き抜く覚悟」
二人の立場こそ複雑で違うけれど、親(特に母親)の想いを強く感じた。
【 紗千の想い 】
紗千は栞の悲しい過去を知った上で、栞に何があっても “生き続ける” ことを選択させるだろうと思えた。栞の部屋での二人の会話などから、「死よりも生を」選択させるだろうと。
なぜそう思ったか、それは、栞の「死にたい」という言葉から。たとえそれが人として許されなくても親として・・・。
ひょっとしたら、昔の娘の小春を守れなかった分、今の娘の栞を守ろうとしている気がした。
【 小春の想い 】
小春の気持ちの変化を強く感じた。娘の望海ちゃん(鈴木梨央)の何気ない思いやりの一言を聞き、この子どものために病から “生き抜く” 決意を強く感じた。あの時の凛とした顔には、美しさと強さがあった。父親には決してあらわれない。
強い決意があったからこそ、翌日病院に行き先生(高橋一生)に想いをぶつけた。小春一人では最愛の子どもを守れないから、隠していた想いを、心からの願いをぶつけた。魂の声が聞こえてきた。
先生も小春の想いを全て受け止め全力で、患者としてではなく、母親としての小春を守る覚悟を、強く強く感じた。先生自身、守れなかった亡き妻を想っていたのかもしれない。
来週(第6回)の予告を見る限り、子どもを守るためなら小春は何でもするみたい。あれほど嫌いだった(心の奥底では求めていると思う)、母親の紗千に頭を下げたのだから。
過去へのこだわりよりも、子どもの未来しか見ないことを決めたかのようにふと思えた。ここが母親の強さではないだろうか。
血をわけた母だからこそ、紗千も小春の病気を知ると思う。親子であればドナーにもなれる。その時、紗千がどのような行動をとるのかが今から気になってしょうがない。
二人の母親に共通するのは、自分がどんな犠牲をしても子どもを守る母の想い。
なぜタイトルを『Woman』にしたのか、何となく見えてきた気がした。
小春、紗千、栞、由希(小春の友人)、藍子(女医)の女性の生き方がいろいろな角度から描写されている。また、素敵な女性を支える心優しい男性たち(小林薫、高橋一生、三浦貴大)から安心を感じてしまう。
『Mother』のように、最後は全員笑顔になれる終わり方を強く願いたい。
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