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呼吸と浮気。

私は、集中力があまりない。

資料づくりとかのマニアックな仕事だと、何時間でもできる。
でも、基本の仕事は1時間が限界だ。

集中して何時間も同じ仕事をできる人には、正直憧れる。
私にはできないことができるから、純粋に憧れる。

経理の仕事を1時間毎に変えながら、定時まで走り抜ける感じでしていた。
そう、走り抜ける感じだった。

ちなみに決算の場合はもっと短くなる、30分毎になる。
毎日中距離走ランナーがマラソンを走るのが、
  決算では短距離走ランナーでたった独りでマラソンを走りきる感じ。

定時になると、疲れ果てている。
だから、決算でも残業は基本しない人だった。

一つのことに集中できないから、いつも気が散ってしょうがない。

仕事もその一つだが、普段何か突然アイデアが浮かぶと大変だ。
気になってしょうがなく、途中で作業を止めて、そのアイデアを書き出す。

仕事だけならまだいい。
目の前に、気になるものが現れると、ほぼ目で追いかける。
通り過ぎた後思わず、「えっ!?」と振り返ることが多い。

女性だけに限ったことではない。
男性でも、年配の人でも、子どもでも、
  誰でも何でも気になると、その人やものに気を奪われる。

といって、浮気をしたことは一度もない。


他にあるのが、「聞いているのか?」と怒られること。

つまらない会議ほど、頭の中では別のことをいつも考えている。
考えているというより、巡るの方が正しいかもしれない。
相手は、すべてお見通しだ。

「心ここにあらず」は、よくある。
「集中しろ」とか、よく言われる。


この集中が、実はくせ者だ。

何かにこだわることは、悪くはない。
拘りがあることは、いいことだ。
しかし、拘りすぎて囚われることは、よくないことだ。
何かに囚われている人を、よく見る。


「もっと深く潜りなさい」とも聞く。
特に何かを成功した人が、よく話す。

集中する意味や、本質に辿りつきなさいという意味で使われる。

この言葉を聞くたびに、痛くなる。
たまにいる、深みに溺れて浮き上がることができなった人が。

深みに囚われて、浮き上がることができなくなることに、心が痛くなる。

何かに一途になることは、悪いことではない。
何かに集中することも、悪いことではない。
拘ることも、悪いことではない。

深みに潜った後の浮き上がり方まで教えないと、
  そこから抜け出せなくなる。
抜け出せなくなって、苦しみ続けてしまう。

そういう人が、実は多い。
そういう人は、おそらく浮気性ではない。

浮ついた気持ちと書いて、浮気。
浮き上がる気持ちと書いても、浮気。
(単なる言葉遊び)

どちらの浮気も、たまにはした方がいいと思う。
ゆっくり息をすることができるから。
何よりも、息苦しさを感じないから。

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