どちらかでなく、どちらでも。
ふと、右か左のどちらかがわからなくなった。
思考には、右脳と左脳がある。
左脳は理性型で、右脳は感性型。
ビジネスセクターに居た頃は、完全に左脳型だった。
それも、左の端っこだった。
しかし、会社を辞めてソーシャルセクターに移ってから、
出会う人が変わってから、右脳型が芽生えた。
と書きながら、ビジネスセクターに居た頃も、
直感で動くことが時々あった。
読めない、理解できない、意味がわからないと、
いろいろな人から言われた。
一言でいえば、変わり者(ユニーク)だった。
私にとって最大の褒め言葉が、変わり者だった。
今は、左脳でもあり、右脳でもある。
両方持ち合せて、偏りがなくなった。
他に思想的にも、右派と左派がある。
どうもこの言い方をするのも、されるのも嫌いだけど。
右派は現実主義の保守的で、左派は理想主義の革新的。
基本は保守的だけど、時々超革新的なことをしていた。
保守的な思想でも、革新的なことをする人もいる。
簡単に分けられるとは思っていない。
ソーシャルセクターに移ってからは、より理想主義になった。
仲間内で言っていたのが、理想主義なので怪訝な風に見られるけど、
どっちという考えは全くない。
ただ話をすると、抽象的な言葉が増え、右脳型が強くなっていった。
何よりも、右に行ったり、左に行ったりして、自由な発想になった。
益々、理解不能になってきた。
自分でも時々、理解できないぐらいに。
思考の右左と思想の右左が反対なのが、気になってしょうがない。
昔は右と左のどっちかわからずに、困惑したりもした。
今は、右とか左とか気にせずに、
どっちかではなく、どっちもだと言っている。
昔は、左に憧れていた。
といっても、思考や思想の話ではない。
左利きに。
そう、天才タイプに。
投げるのも、蹴るのも、書くのも、すべて右利き。
右利きが多いから、少数派の左利きに憧れた。
実際、左で書く練習をしたり、左でボールを投げたり打ったりした。
サッカーもと言いたいが、どうも右足一本のみ。
ふと、思った。
右か左かではなかった。
私にとっては、大多数よりも少数の方が好きだったんだと。
みんなが右向け右すると、一人だけ左を向いていた。
一人だけのことをすることに、満足していた。
うん、待てよ。
だからか。
今でも独りなのは。
あまりにもひどい天の邪鬼。
周りからは、集団行動が超苦手なことで有名だった。
会社を辞めた時も、あなたは組織に向かないからと妙に納得された。
大学院の講義の先生からも、「君は組織に向いていないから」と。
今、思考も思想も、
どっちかではなく、希な両方であることにも納得できた。
人と違うことが、何よりも好きなようだ。
私は何者か。
他の何者でもない、私は私だ。