21世紀の経営に求められる経営思想とは何か。
2018年2月に個人事務所サイトに投稿した内容を、改めてnote用に文章や言葉をリニューアルしてみた。当時を回想しながら、新たに文章を加えていくことに。
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2016年9月にレポートづくりについてのセミナーの講師をする時、サスティナビリティな経営をどのような絵で表現するか(伝えるか)で悩んでいた。
サスティナビリティが何か(What)について、言葉では表現することはできる。では、どういう仕組みになるのか(How)を、プレゼン用に絵で表現しようと思った途端、思考が止まった。
それは、社会的インパクトを説明するプロセス( Input → Activity → Output → Outcome → Impact )の、直線では持続性を表現できなかったから。
そう、「直線のプロセスでは、持続性は言えない」ということに気づいた。
多くの非営利組織は、社会にいいことをしている。しかし、活動の評価が投資( Input )として還ってこないために、資金調達に毎回苦しんでいる。寄付する人を増やし続けるのは、正直難しいというか、厳しい。持続性のある経営をしている非営利組織もあるが、ごくわずか。では、どうすればいいのだろうか。
現実を知っているから、頭が凝り固まってしまったから、どう表現するかで悩んだ。その時に読んでいた本『木を見る西洋人 森を見る東洋人』(リチャード・E・ニスベット)から、アイデアが浮かんだ。
線ではなく円で表現すればいいことに気づいた。
新しい経営のカタチ、新しい資本主義のカタチで示した「資本が循環する仕組みの図」が、サスティナビリティな経営の絵(図)になる。実は、この図は2015年当時とは微妙に違っている。この図になって、スッキリした。今まで漠然と感じていた経営思考の限界を乗り越えることができた。
話は変わるが(実は変わらないが)、私は数学を専攻していたこともあり、論理的思考が強い。ビジネススクールで経営学を学び、さらに論理的思考が強くなった、いや強くなりすぎてしまった。
人よりも論理的で理論タイプな私は、2015年に「仏教する」ことを学び、東洋思想にふれたことで、考え方が大きく変わった。そして、気づいた。
20世紀の成長だけを追い求める西洋型の経営思考だけでは、21世紀に起こる多くの問題は解決できないことに。
従来の西洋型の経営思考(線、理性、論理)に、東洋型の経営思想(円、感情・感性、倫理)をあわせることが、21世紀の経営に求められていくだろう。
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