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四期と四季。

会社には、年度という時間がある。

昔は一年単位での長い時間であったが、
  上期・下期の半年の時間に短縮された。
それにあわせるように、会計期間も上期・下期に分かれてた。
それがさらに半分に分けられ、四半期という期間が生まれた。

経理の仕事をしていた頃は、正直大変だった。

ただ、期間を分けるだけではない。
分けた上に、締まってからの決算業務の早期化が求められた。
それは、決算報告を市場や投資家が強く求めたから。

一般的な企業では、四半期になって期末は、
  3月末、6月末、9月末、12月末になった。

3月末から4月にかけての一ヵ月間は、
  新学期や花見などのイベントが世間ではあって、
    楽しんでいるのを脇目にしながら、黙々と仕事をしていた。

また、12月末から1月にかけての一ヵ月間も同様に、
  年末年始のイベントが周りで起こっているのに、
    居室の大掃除をほどほどにして、ぶつぶつと仕事をしていた。

ある意味、経理をしている人には、季節を楽しむことはない。
季節感のない生活をしている。


しかし、この季節感のなさは、日本人の誰もが楽しむ四季にも及んできた。

春と秋の期間が短くなった。
四季ではなく、二季といってもいいぐらいだ。
冬は寒いイメージが昔からあったが、暖冬のイメージに変わりつつある。

四季が二季に、そして二季でもなくなりつつある。
片方は期間が短く分けられ、片方は期間がなくなり長くなる。

四季などの季節を楽しむことが、益々減ってくるだろう。

四季が減るとは、色が減ることでもある。
日本の美しさは、色にある。
その色には、自然からの色の名前が数多くつけられている。

この色が、季節が、失われるとどうなるのだろうか。

情緒が失われることが、正直怖い。
情緒が失われると、日本らしさも失ってしまう。

地球温暖化が引き起こす災害などは、正直怖い。
それ以上に、日本人の心が失われることの方が、怖い。

環境問題と心の問題は、実は影響し合っている。
分けて考えるのではなく、一緒に考えることが求められるだろう。

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