3/17 Too Shy Too Good
一日が終わりに近づいている。一橋大学前の駐輪場で友達とさよならをして、大学通りを歩いてる。今日は本当に暖かったけど、今は冷たくて、少し力のある風が吹いている。Rockのライブを観てきたはずだが、耳鳴りは聞こえない。風の音と、風と風の間で夜の静かさが聞こえるだけだった。
今更だけど、植え込みから香っている甘い香りは沈丁花だと気付く。
思えば梅と桜の間も、木蓮や沈丁花が咲いていて豊かだ。桃や桜のように目立つ訳でもなく、金木犀のように季節に定着するわけでもない。期待と喜びの間で、ぼんやりと夢うつつに。
朝はお昼からのイベントのためにドーナッツを作っている友達の手伝いをした。簡単なことを手伝ったり、応援したり、買い出しをしたりした。
お昼からはイベントを手伝った。3日間のイベントも今日が最終日。通りがかる人が立ち止まって思い思いに楽しんだり、なんかやってるなーと通り過ぎていく。こんなことを言うのもなんだけど、こういうイベントはなくてもいい。でも思いがけずに楽しいことと出会うというのは大切なことで、必要ではないけど必要なことだと思う。人助けとか、立派な思いはなくてもよくて、自分が楽しいことをやれば、もしかしたら誰かが楽しんでくれるかもしれない。
友達のドーナッツも10分ぐらいで売り切れたしよかった。うちによく遊びにくる友達も集まってきて、駅前でぼんやりと過ごすのも楽しかった。
僕がフリーペーパーに寄稿した短編小説はどうなっていくのだろう。もう僕の手元からは大分離れてしまった。みなさまもドーナッツボーイも、お疲れ様でした。
日高屋に行ったみんなを追いかけて、ビールを一杯とおつまみを少し食べる。またイベントで少し過ごした後、下北沢に行く。Onettさんのライブを観る。この日のOnettさんはすごく楽しそうだった。なんかもう春が近いなと、今ふとそう思った。今日はなにか夜の下北沢で、暗いライブハウスで、キラキラとしていた。
友達がOnettさんに対して「シャイですね」と言う。確かにOnettさんの笑顔には何か、照れみたいのを感じるなと、ふと腑に落ちる。照れ笑いが素敵なのは、いい意味で素直ではないからなのもしれない。
帰りに友達と井の頭公園駅で降りて、公園をぐるりとした後国立に戻ってきた。久しぶりにほぼ一日家を空けた。一橋大学前の駐輪場でさよならをした。
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