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24/4/19 仲違いの春、仲直りの秋

バイクが走り去った後に風が吹いた。ケヤキの葉っぱがざわざわとしている。この音が意識にのぼったのも久しぶりなような気がする。ケヤキの葉も擦れ合うほどに、季節が満ちてきた。

富士見台トンネルにて蕎麦を食べる。蕎麦は少し透けていて、通りからの日差しで光っている。とてもなめらかな蕎麦。いつも必ず食べている鯖の燻製は、目を丸くするか、思いっきり瞑るような悦楽。蕎麦湯もとろけるような悦楽。蕎麦湯でこんなんになってしまったのは、初めてかもしれない。満たされてはいたが、欲を言えばその先はまだある。やはり日本酒を飲みたかった。もし飲めていたら、午後も僕も完璧に完成していただろう。

空が深く青い。緑も深く青い。ゴールデンウィークのような空と空気。

夜はうちで『OMIYAGE TRACKS』(みんなで順番に曲をかけて、それをプレイリストにしてOMIYAGEとして持ち帰るという飲み会)。小鳥書房にて珈琲を一杯飲んで一息ついて、うちに帰ってふるまいご飯を作る。今日はリクエストに応えてガパオライス。それとバジルが余るので、ネットでレシピを見つけた豆腐とバジルのサラダ。どちらもうまく行ったけど、ガパオライスの為に作った目玉焼きは、まあひねくれものになった。

部屋には7人ぐらい人が集っている。部屋が暑くなっているの感じる。まだまだ早すぎると思うが冷房をつけた。みんなが順番に選曲した曲にのって、会話がグルーヴする。
友達2人の間がなにやらチリチリとスパークしている。本気なのかジョークなのか分からない感じがおもしろい。じゃれあってるような、茶番のような、だけどやっぱり少しとげとげしているような、ハラハラがあるような、本気とジョークの中間地点、もしくは綱渡り。
考えてみれば、どんなに茶番だと分かっていることでも、ある程度はリアリティーがないと面白くないだろう。それは本当と嘘の中間地点、綱渡り、もしくは戯れ。
例えば完全に茶番だと分かるのだと、昔『うたばん』というテレビ番組で見た、SMAPの中居くんと嵐の大野くんの喧嘩のような。
仲直りしようよということで、仲直りソングをセレクトしてみる。onettの『仲直りの準備はできている』をかけて、次はFlipper's Guitarの『Friends again』をかけようと思ったけど、夜も更けてきて、片方が帰る時間になってしまったので、また次回かけることにした。仲直りは秋ぐらいとのことだった。

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