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もっといいタスク管理、タスク管理、タスク管理……。
私が書くnoteは「格安パソコンでも画像生成AIで職場閲覧禁止な美少女画像をつくれる」記事から始まった。それが、ちょっと便利なアプリ紹介や世界の最新情報をお届けといった、あたりさわりのない記事ばかりになっている気がしている。ポニーテール、ポニーテールやってたのはいつまでだったか。
というわけで、目指す自分に近づくべく、やるべきことを明確にし、タスクに落とし、タスクの消化を効率的に管理することにした。
タスク管理といえば、もちろんデビッド・アレンのGTD(Getting Things Done)メソッドだ。GTDに基づいたツール探しに没頭し、サンノゼのスタートアップ界隈で定番らしい future.flow と TaskCraft とで迷った。で、結局選んだのは、これ。
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なにこれ? futureなんとかってやつのダッシュボード、ではなく、ひょっとして……。そう、Google Keep だ。
お断りとして、冒頭は冗談の部類だ。future.flowやTaskCraftといった名前、InboxやPointerのリストなどはPerplexity(AI)に考えてもらった。元ネタはRedditにある。
そもそも、私はパソコンやスマホで自分のタスク管理ってことはやっていない。自分の手に握ったペンで紙に書いたことは同時に脳にも刻まれて、脳が勝手に結び付けてくれる。メモをくしゃくしゃにして投げ捨てた分だけ、脳もすっきりする。デスクにメモをばらばらにして眺めているだけで、私の脳がうれしがって、はしゃいで、勝手に何かをひらめく、思いつく。人間の脳、なめんなよと。
統計的には、それと科学的にはデジタルで頭のなかをダンプしてニューロンがセカンドブレインをリポジトリ的にシナプスからツェッテルカステンするのがメソッドなのかもしれない(?)。けど、頭がいい社会の上澄みなひとたちにとって、いいや、81億人にとってその方法がベストだとしても、私の脳にはベストではなさそうなのだ。
そう、タスク管理術ってやつは、ちっともうれしくない。「世界は未知のものごとにあふれているというのに、タイムマネジメントの先生たちときたら、目の前のつまらないタスクをこなすことばかり考えている(オリバー・バークマン)」に、私はうんうんうなずくのだ。
とまあ、私は「大切なのは、家族 > 自分の健康 > 人生楽しむ >>> 仕事」で、「やるべきことを決める」の逆の「これだけはイヤだなってことをやらない」にしてきたゆるふわ人間なので、タスク管理についてあれこれ言える資格なんかもない。
でも、「私にとって もっといい何か があるはずだ」と、どれだけマウスカチカチしても、それが自分のためになるなんてことはない……くらいは言えるかもと思う。「10年間痩せられなかった私がダイエットに成功」話や「医者に見放されたガンが6か月で消えた」話が満ちている世界だ。「たくさんのアプリとタスク管理術を極め」てアプリやメソッドをおすすめする達人だって、アルコール依存症者がソムリエになったようなもの だ。
そのうえで、GTDやるにしたって、12年前からあってだれもが無償で使える基本中の基本アプリ Google Keepでいいんじゃないか って話だ。結局のところ、ダイエットなら1万年前と同じで地道に基礎代謝上げて食事をコントロールする、ガンなら科学的根拠に基づいて有効性が証明された標準治療が正解なのと同じだ。
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タスク管理アプリはたくさんある。そして、どれも同じコンセプトだ。
「多忙なプロフェッショナルの日々の業務を楽にするために作られたワークスペースで、チームはシームレスに連携し、人々は最も価値の高いタスクにフォーカスできるようになり、強力なタスク管理と融合したAIを活用したインサイトをダッシュボードで云々で時間の節約と生産性の向上が云々で」と、終わりはずいぶん適当になってしまったが、こんなイメージだ。
でも、どれも複雑で立派すぎる。長くても30文字くらいの、装飾のないテキストを多くても100個ほど記録して、終わったものを消す。それだけのために、そんな立派なシステムを本当に求めていたのかと。何かとリンクして管理できないと、なにが困るんだったっけ。
いや、本当に立派なタスク管理システムを求めていたとして、その結果はどうだっただろう。
「これはすごくいい!」ではじめて、1年、2年と続いただろうか。頭の中はいつでもスッキリで、仕事の先延ばしぐせがなくなり、カエルから食べるようになり(ETF:Eat that Frog! という有名なメソッドがある)、タスクの細分化がお手の物になって、いつまでたっても消えないタスクはゼロ、「最も価値の高い、クリエイティブな仕事に専念」できるようになっただろうか。
そして「自分にとって正しいタスク管理術探し」の長き道程に終止符が打たれ、新たな扉は開かれただろうか。新しいアプリや新しいメソッドに取り組んで得たのは、さらに高いストレスだったなんてことはないだろうか。
ここからは本当の蛇足。
Google Keepって、統合しているように見えてそうでもないGoogleサービス群のなかでも、いっそう孤高のアプリだ。ドキュメント(英語ではDocs)やスプレッドシート(Sheets)がそれぞれGoogleの買収アプリだったにもかかわらず溶けあっているのに、KeepはGoogleオーガニックにもかかわらず一線を引いた存在だ。APIはなんかすごく適当で開発者はKeepとの連携は避けていたし、アプリとして使うにも、特にカレンダーとの統合でこんがらがったひとは多いと思う。
そんなGoogleも、昨年4月には「来年にかけて徐々に(over the next year)Google Keepのリマインダー機能をGoogle ToDoリスト(Tasks)と統合させて、とても便利にしていきます!」宣言をした。のだけど、きょう時点でなにひとつリリースされていない。
Googleさん、たぶん忘れちゃっている。理想的なタスク管理やリマインダーアプリの必要性をだれよりも説いているひとたちなのに、なんてこった。というか、そんなひとたちがタスク管理うまくできてないんだから、そもそも人類にとってタスク管理ってものは相性悪すぎなんじゃないか。子々孫々、1万年後にもタスク管理のメソッドがどうのこうの言ってるような気がする。
まあ、それはいいとして、Googleドキュメントを何年かぶりにちゃんと使うようになって気づいた機能が「Keepからのドラッグアンドドロップ」。
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2017年にKeepがG Suite(いまのGoogle Workspace)に加わったときの目玉機能で、つまり、8年前にはあったようだ。これなら、Keepにあるメモや画像をドキュメントにポイポイっとやって、あとは「Geminiさん、よしなによろしく」で成果物完成ってこともできそうだ。
とまあ、結局、この記事もまたアプリ紹介だった。やっぱりデジタルなタスク管理をした方がよいのだろうか。