
Google WorkspaceでAI(Gemini)が追加コストなしで使えるように
あちらこちらで話題になっていそうだけど、日本時間の早朝に GoogleはWorkspace BusinessとEnterpriseにGoogleのAI Geminiを標準でバンドルするよ とのリリースがあった。
大きなトピックなのでnoteの場末でわざわざ触れることもない。
でも、ちょうどGeminiのプラン比較でスクショをとっていて(早起きなのだ)、ページの遷移というかリロードをしたら内容ががらっと変わっていて「んんん?」と思ったらそんなリリースが出ていた。そしたら、何か触れてみたくなるものですよね?(語尾)

さて、わくわくするようなリリースには落とし穴があるだろうか。もちろん、ある。
「投資の増加と測定可能なビジネス価値が(略)プランの料金調整を行います」と、後ろのほうに追記がある。つまり、追加コストが発生しないかわりに、すべてのユーザーに対する「値上げのお知らせ」だ。新しいお値段はこんな感じ。

でもって、前のお値段はこんなだった。というか、まだページによってはこのお値段なので、Googleでもわりと急いだリリースなのではと想像する。

そう、この数年にわたる外資SaaSやサブスクのいろんな理由による値上げ合戦に慣れ切った私たちへのダメージは「ない」。値上げっていうから身構えたけど、これならぜんぜんOK……といった、よく訓練されたユーザーも多そうだ。
マイクロソフトはアジア太平洋地域で「私たちはユーザーがAI機能を活用できるようにしました。よって、(個人用)Microsoft 365のサブスクを45%ほど値上げしますよ」とかやっている。日本も同じエリアだから、あとは値上げをするのかしないのかではなく、値上げが「いつ」あるかだけだろう。
そして、今朝発表のGeminiバンドルの対象はわりと限られている、はずだ。Google WorkspaceのアプリにまたがってGeminiを使うには、使うには、、、ええと、Google Workspaceのプランって複雑すぎてよく分からない。そして、使ってみるとわかるが「比較表には載っていない、プランごとの細かな違いがたくさんある」のだ。たぶん、Googleもわかっていないんじゃないかと思うほどだ。

もちろん、大半の無課金勢は対象外だ。そして、課金していてもGoogle Oneは対象外だ。
Google Oneにはベーシック、スタンダード(ベーシックに登録した常連さん用の裏メニューになった)、プレミアム、AIプレミアムの4つのメニューがある。Google WorkspaceではAIが標準メニューにバンドルされたわけだけど、Google Oneには「AIプレミアム」が残る。プレミアムに「AI代」として1600円を乗っけた2900円で。
とまあ、ビジネスにおいてはすでに「生成AIがセットでないサービスには価値がない」と判断されがちな雰囲気があって、それに対してGoogleがせっせと対応した感じに見える。そして、生成AIで独走しているChatGPTへの対抗策は、これまで打ってきたあれこれではダメで、「AIはざっくり90%ディスカウント、いや、100%ディスカウントでちょっぴり値上げ」の提示しかないに至ったのかなと。
ともかく、Google OneやWorkspace Individualでも、わずかな値上げでAIバンドルしてほしい。昨日、たまたま、ひさびさに使ったGoogleドキュメントの「まったく新しい姿」にびっくりして、ぜんぶGoogleに持っていくのもありかなとGeminiの価格を調べていたのだった。Googleドキュメントの「まったく新しい姿」については、別の記事にまとめた。