顔を洗う

よく「世界で最初にナマコを食べた人は…」なる言説がある。勇気があるよなぁとか、そんなことなんで思いついたんだろうといった趣きの言葉だろう。

同様に「肉を最初に焼いて食べたヤツは…」といった言い方もする。こちらはある種の感謝の意も表しているだろう。こんな美味しくなる方法を考えたなんてありがたいことだというわけだ。（ユッケ、レバ刺しなどの生肉好きの思いはここではおいておく）

休日に10時頃までボヤボヤとしている。さて、そろそろ散歩なりなんなり活動を始めるかと顔を洗った時に、ふと思った。「人類で最初に顔を洗った人は、何これ？気持ち良い！」って思ったんだろうなと。

そしてきっと当時はSNSもなくて、そもそも言語活動そのものも原始的なものだったろうから、その感動を朋輩に伝えるべく身振り手振りで「これこれ、ほら、手でその水すくって、顔をほら、こうやって」って伝えたんだろうなと。

教わった方も「ホントだ！マジ、なにこれ！」として、あっという間に人類全体に伝播し、やがて習慣となって現在に至るのだろうなぁと。