私的解釈ことわざ小話①井の中の蛙
誰もが井の中の蛙で、遠い未来を仰いでいる。生まれた時はその空さえも認識できず、狭い世界で生きていることにすら気づかない。
その蛙は、古びた井戸の底に溜まった泥水の中で生まれた。何故こんなへんぴな場所で生まれたのか。母親蛙の姿がない今、その理由を知ることはできない。
卵から孵った蛙の周りには、自分と同じ形の生き物がたくさんいた。あっちにもこっちにも数えられないほどたくさんいて、皆目を真ん丸くして互いを認識した。
大勢で泳ぎ回れるほど大きかった水溜まりが段々と狭くなり、その大き