広げようフェアメンの輪 ~女性への暴力を選ばない男たちのアクション~
先日、茨木市立男女共生センター ローズWAMで開催された男女共同参画基礎講座を受講してきました。
講師は、関西大学文学部教授であり、一般社団法人ホワイトリボンキャンペーン・ジャパン共同代表の多賀 太先生でした。
(※ホワイトリボンキャンペーン《WRC》とは、男性が主体となって女性への暴力撲滅に取り組む世界的啓発運動であり、世界50ヵ国以上に波及しています!)
仕事帰りで疲れていたので、眠くなるのではないかと思っていましたが、多賀先生の話し方がとても興味をそそられるもので、全く眠気がおきる事もなく受講させていただきました。
講演の中で多賀先生が、「加害者の自覚がない人も、知らず知らずのうちに加害者になっているかも?」とおっしゃっていました。
私の飲酒時代には、妻を殴ったりする事は無かったと記憶していますが、それでも妻は酔っ払いの私を怒らせないように顔色を窺っていたと思い返し、申し訳ない気持ちが溢れ出ました。
断酒してからは、相手にとってはどうかという事に思い至れる様に少しはなれたと思っております。
DVはDomestic Violenceの略で、日本では「配偶者間暴力」を指します。
私は、女性に対して暴力をふるう事がDVだと思っていましたが、相手を支配しコントロールする事であり、身体的暴力だけではなく、経済的圧迫や性的強要や心理的攻撃等も含まれるのです。
特に「性的強要」については、ヨーロッパ等の海外ではカップルや夫婦間であっても性的同意が無いものは暴力であると認識され、法律にも明記されている国もあるそうですが、残念ながら我国では、その様な法規定は無いようです。
又、講演の中で多賀先生が、「なぜ、DV・性暴力の大半は男性から女性に振るわれるのか?」として、DVの本質は「力」の不均衡を背景とした支配とコントロールであり、一方が他方より力があり不当に支配する事です。
多くの男性は「力」があっても使いませんが、「力」=腕力・経済力・社会的威信・男性優位の価値観であり、不当に使おうと思えば使える「力」が男性に不均衡に配分されている社会であり、「力」を不当に使う事(=暴力)への敷居が男性に低い社会だからであるとの事です。
さらに子どもへの間接的被害として、親のDVを子どもが目撃する事(面前DV)は、子どもにとって心理的な虐待であり、心身の発達に重大な影響を与えると危惧されておられました。
DV問題に対する取り組みとして、傍観者への働きかけや暴力を許さない社会意識作りが必要です。
私も社会の一員として、この様な問題を解決して行かなければならないと感じました。
最後にホワイトリボンキャンペーンの創始者である『マイケル・カウフマン』氏のお言葉で締めさせていただきます。
「女性に暴力を振るわない男性が、暴力を振るう男性の代わりに罪悪感を覚える必要はない。
しかし、女性に対する暴力をなくす為に何かできるのに何もしていないとすれば、その事については一度問い直してほしい。
出来る事から始めようではないか!」