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中国の技術自信が再び燃え上がる─DeepSeekからFind N5へ、精密製造の新たな挑戦

近年、中国のテクノロジー産業は急速に発展し、世界をリードする存在となっています。中国は、国家主導の大型プロジェクトだけでなく、民間企業の技術革新にも積極的に取り組み、その成果を上げています。嫦娥探査機による月面サンプル採取や、量子通信技術の飛躍的進展、さらには第六世代戦闘機の開発といった国家規模の壮大な挑戦が続く一方で、民間企業による技術革新も目覚ましいものがあります。特に、AIや精密製造といった分野では、中国企業が世界を驚かせる技術を次々に生み出しており、これらは中国の技術力の向上を象徴する事例と言えるでしょう。

その一例として、DeepSeekという中国のAI企業があります。DeepSeekは、低コストかつ高性能なAIモデルを開発し、その技術は中国のAI産業が世界の最前線に躍り出るための大きな転機となりました。この技術は、AIを活用した製品やサービスの提供を加速させ、中国におけるAI革命を牽引しています。このような急速な進化を遂げている中国のテクノロジー産業において、2025年の到来とともに、さらに大きな技術的ブレイクスルーが見込まれています。

特に注目されるのが、中国の精密製造分野における革新です。これを象徴するのが、OPPOの新型折りたたみスマートフォン「Find N5」の登場です。Find N5は、従来の製造技術の限界を超える金属3Dプリント技術(増材製造)を採用したことで、製造業に新たな時代を切り開こうとしています。Find N5の開発は、中国の精密製造業が世界市場で競争優位を確立するための大きな一歩となる可能性を秘めています。

超薄型設計と3Dプリント技術─Find N5が挑んだ限界突破

折りたたみスマートフォンの開発において、薄型設計は最大の課題の一つです。従来の技術では、スマートフォン本体を薄くすることと、耐久性を確保することのバランスを取ることが困難でした。特に、ヒンジ(蝶番)部分の設計は、耐久性を損なうことなく薄型化を実現するための大きな課題でした。

OPPOはこれまでにも、2012年の「Finder」や2016年の「R9」などで世界最薄のスマートフォンを市場に投入し、注目を浴びました。しかし、折りたたみスマートフォンにおいては、単に薄型化を目指すだけではなく、使いやすさや耐久性を兼ね備えたデザインが求められます。Find N5の開発チームは、従来の設計に限界を感じ、根本から新しいアプローチを試みました。

これまでの設計では、ヒンジの部分の厚さを9mm未満に抑えることは技術的に困難であり、耐久性を保ちながら本体を薄くするためには、ヒンジ自体の設計を大きく見直す必要がありました。そこでOPPOは、ヒンジの構造を革新し、さらに五軸四バネ構造という新たな設計を採用することで、従来の技術を凌駕する薄型化を実現しました。

金属3Dプリント技術の導入─OPPOとBLTの連携

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