[遊戯王OCG]新規リチュアのススメ
はじめまして、Zexeedと申します。
好きなモンスターは「イビリチュア・メロウガイスト」です。
noteへの記事は初投稿となるため、お見苦しい点や至らぬ点も多々あるかと思います。
見返しましたが文字数が多くなってしまい、やはり「読みにくい!」などの感想となるかとも思います。先んじて謝罪します、申し訳ございません。
さて、今回こういった形で記事を作成しましたのは掲題にもあります通り、私も12年愛用している遊戯王OCGのテーマ「リチュア」についての紹介や勧めとなります。
既に10年ぶりの新規情報から数週間経っておりますので今更…といったところもありますが、考察を深めるには様々な意見が肝心かと思いますので、私からも発案させていただきたいという気持ちからこの行動に至りました。
本記事ではざっくりと新規リチュアについての所感と、これを踏まえた上で相性がいいカード・意外性のあるカードを紹介していきたいと思います。
リチュアデッキの種類・構築や回し方などについてはまた別の機会とし、
今回は主に
「新規リチュアとそれに結び付けて考えられるリチュア以外のカード」
についての記事となります。
このため各々のリチュアの既存カードについてや【聖刻リチュア】等のデッキ解説についての説明はこの記事内では行いません。
※【10軸リチュア】は新規と密接に絡むため、今回の新規で評価点が変わったカード数枚については一部紹介します。
特化した紹介もまた別の機会にできればなぁと考えております。
新規「リチュア」カードについて
新規リチュアカードについてざっくりと良い点悪い点の解説になります。
既に情報公開から時間が経っている上、こちらはあくまで私の感想の意向が強いので飛ばしていただいて差し支えないです。
なお、遊戯王jpの画像データは転載禁止ですので、リンクを掲載しております。
グリム・リチュア
水属性|レベル2|【魚族/効果】|攻撃力600|守備力700
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:水属性の儀式モンスター1体を儀式召喚する場合、このカード1枚で儀式召喚に必要な分のリリースとして使用できる。②:このカードが召喚・特殊召喚に成功した場合に発動できる。デッキから「グリム・リチュア」以外の「リチュア」モンスター1体を特殊召喚する。この効果の発動後、ターン終了時まで自分は儀式モンスターでしか攻撃宣言できない。
まさかの「リチュア」をリクルートするモンスターです。「鰤っ子姫」にも対応している点や儀式素材代替効果も優秀です。
基本的には「リチュア・アビス」が最優先、デッキによっては「リチュア・ディバイナー」を呼ぶこともあるかもしれません。
もちろんデメリットもありますが、展開への制約は一切ありません。
リチュアが多種のエクシーズ・リンクを利用することが多いことを踏まえた仕様だと思われ、デザイナーのリチュア理解力に敬服します。
弱点として根本的な問題であったリチュア・アビスの効果を無効にされたらリチュアは止まるという問題(通称:アビス棒立ち問題)がそのまま置き換わっただけで据え置きで顕在しています。
むしろ「アビス棒立ち問題」は蘇生ルートに入ることで再始動できるのですが、グリム棒立ち問題はこの問題を解決できず、アビスより致命的です。
故に、初動としては素晴らしいものの、誘発などに関してアビスよりリスクが高いカードであることを考慮しておくべきでしょう。
イビリチュア・ネーレイマナス
水属性|レベル10|【魔法使い族/儀式/効果】|攻撃力3000|守備力1800
「リチュア」儀式魔法カードにより降臨。①:このカードが儀式召喚に成功した場合、自分の墓地の水属性モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターを特殊召喚する。②:このカードはEXデッキから特殊召喚されたモンスターとの戦闘では破壊されない。③:1ターンに1度、相手がモンスターの効果を発動した時に発動できる。自分フィールドの「リチュア」儀式モンスター1体を選んで持ち主の手札に戻し、その発動を無効にし持ち主のデッキに戻す。
レベル10リチュア儀式の新規という「おそらくリチュアを強化するならこうすべきだろう」という理想そのままに表れたカードです。
「イビリチュア・ジールギガス」とのシナジー抜群な蘇生効果、申し訳程度の戦闘耐性、モンスター効果無効&デッキバウンスと至れり尽くせりです。
先攻で立ててよし、後攻でアビスやギガスを使い回してもよしと優秀なモンスターでしょう。デザイナーのリチュア理解力に敬服します(2回目)。
一方でモンスター効果しか防げないためサンボルやライストで即殺されてしまうのが痛いところ。
なお、ギガスを蘇生した場合、墓地に儀式モンスターがいない(=儀水鏡のサルベージが使えない)状態になります。
リンク召喚で対応できるので適時リンク素材経由で手札に戻して再度儀式すると良いかもしれません。
どの効果も1ターンに1度の制約がないため使い勝手はよいのですが、リチュア儀式の都合上、レベルを混ぜると事故率が跳ね上がります。
レベル10軸であれば問答無用で積めるカードではあるものの、他のレベル儀式と混ぜるかは少々検討が必要でしょう。
リチュアの氷魔鏡
儀式魔法
「リチュア」儀式モンスターの降臨に必要。①:相手フィールドの表側表示モンスター1体をリリース、またはレベルの合計が儀式召喚するモンスターと同じになるように自分の手札・フィールドのモンスターをリリースし、手札から「リチュア」儀式モンスター1体を儀式召喚し、自分はその元々の攻撃力分のLPを失う。②:このカードが墓地に存在する場合、自分の墓地の「リチュア」モンスター1体を対象として発動できる。そのモンスターをデッキの一番上に戻し、このカードをデッキの一番下に戻す。
儀水鏡と禁断秘術と写魂鏡を足してほとんど割ってないような効果を持つ新儀式魔法です。
儀式素材として相手モンスターをリリースできるため対象にも取らなければ破壊でもない優秀な除去手段となります。
緊急時は自分のモンスターでも儀式召喚でき、禁断秘術と異なり相手モンスターであればレベルを問わない点も優秀です。
その代わりLPが失われるのですが、数値は写魂鏡よりも軽いです。
とはいえ3000は10軸ですと痛い数値なので、連発よりここぞという時の使いたいカードでしょう。6軸の返し役としてはかなりアリです。
墓地効果はデッキトップへのリチュア配置であり、ギガスやディバイナーを成立させることができます。
リチュアらしいトップ関係の効果を残しつつ魔法の墓地効果に備えるあたりデザイナーのリチュア理解力に敬服します(3回目)。
ただ、直接手札が増えるわけでなく連発する儀式でもないため、基本的には1枚採用でいざというときに使うといったところです。
儀水鏡の集光
通常魔法
このカード名の②の効果は1ターンに1度しか使用できない。①:デッキから「リチュア」モンスター1体を手札に加える。②:自分フィールドに水属性の儀式モンスターが存在する場合、自分・相手のエンドフェイズに、墓地のこのカードを除外して発動できる。自分のデッキ・墓地から「儀水鏡の集光」以外の「儀水鏡」魔法・罠カード1枚を選んで自分フィールドにセットする。
1ターンに一度の制限もデメリットも何もないサーチです。
私は真っ先に召集の聖刻印が頭に浮かびました(名前も似てるので)
あらゆるリチュアデッキに3枚積めるカードだということはほぼ確定です。
ターン1がないことについてはデザイナーのリチュア理解力に…いや、現代遊戯王でよくこのテキスト通ったな!?というレベルです。
それだけで超優秀な効果なのですが、オマケとして墓地除外で「儀水鏡」カードをエンドセットできます。
まさかの儀水鏡カテゴリ化、そして真っ先に候補に挙がるのは上述のネーレイマナスと「儀水鏡の幻影術」のコンボでしょう。
元々「出したいモンスターがいない・壁にしかならない・素引き必須」と言われていたカードだけに、その点を一気に活かすカードへ変貌しました。
墓地からもセットできる点が優秀で、幻影術を使いまわせる上に普通の儀水鏡をセットできる点も考えられています。
瞑想術、交信、反魂術もセットできますが、発動条件ネックなどがあるため基本的に幻影術とのコンボ用と考えた方がよさそうです。
他の新規3枚にはデメリットなどの解説を加えましたが、このカードは非の打ち所がない100点満点の恐ろしいカードです。
というか、本命のグリムやアビスへのうらら等を防いでくれるブラフにすらなりうるので120点満点超過すらあり得ます。
組み合わせたいカード
今回主に紹介したい部分がこちらになります。
前述の通り主に新規リチュアによって評価が変動したリチュア以外のカードを紹介していきます。
評価が特に変動していないカード(説明不要な「スプライト・エルフ」など)の解説は省いています。
※先攻向けは☆、後攻向けは★、万能なカードは◎です。
☆ゾンビキャリア
(あくまで私の個人的感想ですが)元々【スプライトリチュア】などでかなり注目されていたカードです。
というのも、トップに手札を戻して何度も蘇生可能、レベル2、エクシーズで再利用可能と、10軸リチュアにおいて手札のギガスを戻して場のギガスでバウンスが確定できる、これだけで元々ポテンシャルがありました。
そこに「スプライト・スプリンド」で墓地に落とせるという確実かつ簡単な墓地送り手段が生まれたことが大きいです。
そのため、既に以下のようなコンボができます。
手札のギガスを儀式召喚
墓地のギガスを手札に回収
手札のギガス戻してゾンキャリ蘇生
ギガス効果、確定バウンス
ゾンキャリとスプリンドでギガンティック(ATK3200)
手札のギガスを儀式召喚
ゾンキャリを取り除いてギガンティックでリクルート
2~4の手順
リクルートモンスターとゾンキャリで鬼火丸→効果で除去
といった3除去ワンキル手順が新規リチュア抜きで可能であり、スプライト制約下でもこの上ない活躍が可能でした。
一方で、リチュア新規との組み合わせで注目したい点はレベル2チューナーであることです。
つまりアビスやグリムと合わせ「虹光の宣告者」がシンクロ召喚できます。
これによりネーレイマナスの弱点である魔法破壊や素引き無限泡影などを1度防ぐことが可能になります。
現状、虹光以上に簡潔にEX利用でリチュアが魔法カウンターにアクセスできるモンスターはいないと想定しています。
また、10軸以外でも優秀なカードです。
アビスとエクシーズして聖光の宣告者になれるため、聖光でシャドウを墓地回収、蘇生、スプリンドとギガンティックから未来龍皇…なんて芸当も。
しかしながら明確な弱点も複数あります。
1つ、手札に来るとクロシープ以外で対処がほぼ不可能なこと。ただですら事故るリチュアで「絶対に引いてはいけないカード」は痛い。
2つ、墓地除外に弱い。DDクロウならばまだしも、闇属性なのでビーステッドを踏む対象にもなっているため昨今の環境では危険。
そして3つ、EX枠。採用する場合スプリンドと他のシンクロ・エクシーズがセット採用が確定なのでかなりEXデッキを圧迫する。
何より「スプリンドでゾンキャリ落とす」か「エルフでアビス蘇生する」かだと後者の方が圧倒的に優先度高いです。
優秀なカードではあるのですが、これらの点からサイドチェンジ向きの裏戦術カードかなぁとも思っています。
★究極封印神エクゾディオス
墓地のモンスターをすべてデッキに戻して特殊召喚できるレベル10モンスターです。
元来サルベージを使うリチュアにおいてこのカードの採用は見送られがちだったのですが、後述の「アビス過労死理論」から生じる「シャドウ・リチュア欠乏症」対策や、EXにカードを戻したい場合の処置として優秀なカードとして白羽の矢が立ちました。
アビスは基本的にフィールドにいる上、儀式モンスターも任意タイミングで戻せると言って同然ですので、展開用エンジンを阻害せずに10軸リチュアにおけるセルフマインドオーガスの役を担ってくれるモンスターとなります。
天獄やエルドリッチと異なり攻撃力0ですが、そもそもグリム・リチュアを使う場合は儀式モンスター以外攻撃できないため、問題ありません。
また、エクシーズ候補として儀式モンスターを逆転強化できる「No.35 ラベノス・タランチュラ」につなげられる点も優秀です。
同じくエクシーズ素材として使いやすい「アストラル・クリボー」と併用もできます。
他にはランク10向けの素材モンスター枠に置いての唯一無二の強みとして「1ターンに何回でも使える」という点があります。
積むという観点ではダブっても腐らない点は独自性があると思われます。
◎鰤っ子姫
これまでは「リチュア・アビス」をリクルートするカードでした。
しかし新たに「グリム・リチュア」もリクルートできるようになったため、リクルーターのリクルーターという凄まじい立ち位置になりました。
何よりアビスへの転換の場合は1枚でしたが、グリムはアビスと合わせて盤面を増やせる点が強いです。
これまでは手札にダブってしまうことを恐れ採用する場合、基本的に2枚以下でしたが、昨今のリチュアはアビスを呼べなければ話にならず、グリムに置換できることが可能なことを考えると
3積みやワン・フォー・ワンも十二分に検討できるかもしれません。
(一時期のリチュアには本当にこのカードをリクルートする上振れのためだけにワン・フォー・ワンが採用されていたりします。)
少なくともグリムをリクルートできる点は非常に重要なので1,2枚の採用は必須となっているかと思われます。
◎ギガンティック・スプライト
元々スプライト・エルフを採用するリチュアには採用されやすいカード…というか昨今のリチュアでは必須カードなのですが、
「アビス・オーパー」の影響で積むことも考慮できるカードとなりました。
リチュアにおけるギガンティックの役割は「クロシープ」などのためにEXモンスターゾーンを空けることが重要です。
このためリクルートは二の次ではあります…が、〆にマスカレーナを展開できるカードですので、マスカレ&アストラムorユニコーンorサロスエレスと合わせて採用したいところです。
展開によってはギガンティックをグラビティサポーターに変換してアポロウーサのマスカレリンクにするパターンもあるようですが、追加儀式が見込めるならば他のリンクモンスターを狙いたいところでもあります。
グラビティサポーターはEXゾーンを埋めてしまうため、リンク先に関する効果を持つモンスターを封じてしまうデメリットが痛いです。
そのため他のリンク2モンスターへ置換すべきではないかなぁというのが個人的な見解です。
★No.35 ラベノス・タランチュラ
新規カードによりグスタフマックス以外で使う意義が大きく上がったランク10モンスターです。
注目したい効果は①、ライフ差による攻撃力守備力強化なのですが、なんと自分のモンスター全てに影響があります。
これまでは戦闘で結局減算するためうま味が薄い効果ではあったのですが、グリム・リチュアの制約があるならば話は別。
ライフを5000以上削って儀式モンスターの攻撃力を8000以上まで引き上げ、一撃必殺の攻撃になります。
除去しきれなかった攻撃力5000以下のモンスターを③でまとめて焼き払える点もポイントが高いでしょう。
難点はレベル10モンスターを3体並べなければならない = そこまで並ぶなら素殴りでワンキル可能なことでしょう。
拮抗勝負対策ともいえますが、ラべノスワンキルが成立するということは儀式モンスターが3体いるので普通に殴って勝てます。
ここに差別化を付与するならば上述のエクゾディオスや(入手困難なカードですが)アストラル・クリボーがおすすめです。
また、完全耐性持ちのモンスターに対し正面から殴りに行く対策手段が増える点も強みです。
◎アビス・オーパー
つい最近海外からOCG実装を果たした謎のオーパー族の1体です。
元々リチュアと組み合わせられるかな?という意見は出ていましたが、来日直前に発覚した「グリム・リチュア」が抜群のシナジーを発揮しています。
当初の想定ではアビスと「白闘気一角」や儀式モンスターで展開されることが考慮されていましたが、グリムとアビスで展開できることから初動展開になることができ、スカルデットより手軽に手札で腐っているアビスや鰤を場に出し、「スプライト・エルフ」を温存しながらサーチ可能になりました。
グリムとアビスのコンビからは様々なリンク2を展開できますが、手札にアビスや鰤がいる場合は優先されるカードとなるでしょう。
ただしこのカードもスプライト・エルフ同様に「リンク召喚したターンにリンク素材にできない」制限を持っているため、ギガンティックでの対策は必須です。
逆に、エルフもそうなのですが10軸リチュアであれば先攻から容赦なくギガスの効果を使っていい理由にもなっています。
たまに先攻でギガスの効果は事故が怖いという話を聞きますが、エルフやオーパーは置いておいてもギガンティックに置換するだけなので、リチュアを引いてしまった場合の行き場として雑に便利だったりします。
◎クロシープ
リンク先に出された特殊モンスターに応じて2つまで効果が発動可能なモンスターです。
アビス・オーパー同様にグリム・リチュア1枚で呼べるようになった点が非常に大きいです。
元々儀式と融合の効果が強いと言われるだけあり、儀式のリチュアでは採用率も高かったのですが、(詳しくは後述しますが)昨今は「簡素融合」による融合トリガーでアビス蘇生役としても活躍していました。
そしてこのカードの処理は上のテキストから順であり、その順番が儀式・融合・シンクロ・エクシーズのため、儀式の手札交換と融合の蘇生を併発し、なおかつ「リチュア・アビスのタイミングを逃さない」という強力な特性もあります。
このため狙えるならばダブルトリガーを狙ってみるのもよいでしょう。
難点としてEXモンスターゾーンに出さなければ機能しません。
幸い素材はトロイメア条件のため、エルフやオーパーが埋めているようであれば、ギガンティックスプライトを出したうえでこのカードのリンク素材としてしまうとよいでしょう。
◎ライトロード・ドミニオン キュリオス
おそらくまだあまり触れられていないであろうリチュアの新展開におすすめのカードです。
ドミニオンキュリオスは条件が「同じ属性で種族の異なるモンスター3体」となっているのですが、今回、(プシュケローネ以外)水族で統一されていたイビリチュアになぜかネーレイマナスが魔法使い族で実装されました。
これにより10軸であれば回しているだけで3種族が揃い、自然とリンク条件が達成できるようになりました。
最も、それだけでは「氷結界(罠)」でも落とすのかという話になるのですが
都合のいいことに「リチュアの氷魔鏡」も同時実装され、確定ジールギガスバウンスorアビスサーチ先シャドウ補充に結び付く非常に優秀なカードとなっています。
さらにドミニオンキュリオス自体の素材化にも制限がないため、これはもう「ジーランティスを出してアビスをさらに酷使しろ」と言っているようなものでしょう。
なお、展開の過程で用意できることもありドミニオンキュリオスとトロイメアグリフォンのコンボで実質デッキから任意の魔法、罠をセットできる点も一応あげておきます。
(現状、虚無空間や勅命などの強力な罠はすべて禁止なので欲しいカードはそうありませんが…)
◎双穹の騎士アストラム/★閉ザサレシ世界ノ冥神
この2体はマスカレーナ要員というより、いわばどうしようもない完全耐性モンスターへの対策手段です。
具体的には「炎斬機ファイナルシグマ」と「ジ・アライバル・サイバース@イグニスター」がまさしくそれです。
本来はアストラムだけでよかったのですが、グリム・リチュアの制約により儀式モンスター以外は戦闘が許されなくなってしまいました。
ともすればもう壊獣かサロスエレスかで除去しなければなりません。
壊獣は素引き&相手場にモンスターが残ってしまうというリスクがあるのでサロスエレスはそういった意味では優秀でしょう。
(ただ、氷結界を使用する場合ガメシエルの疑似サーチは可能です。)
◎簡素融合/◎簡易融合
スプライト・エルフの登場とともに大きく評価された「テセウスの魔棲物」「白闘気一角」展開用のカードです。
これまでは「リチュア・アビス」を軸にテセウスから一角、エルフと繋げることで、出すだけでサーチできるアビスを連続展開させ追加で2枚のサーチが可能でした。
コーラルアネモネでも可能でしたがエルフの登場により属性制約=以降の展開制約がなくなった点が大きいです。
サルベージと異なりサーチのため初手に合わせて好ましいカード(ヴィジョン/シャドウ)を引き込める点も優秀でしょう。
令和のリチュアはサルベージよりもこちらの動きがメインのアドバンテージギミックとなっている傾向があり、私もこんなツイートしてました。
このように今年のリチュアでは元々上記のように評価は高かったのですが、
「グリム・リチュア」の登場が更に事態を加速させます。
グリムは単独でアビスをリクルートしつつ場を離れないため、アビスを呼びながら「クロシープ」を展開できるカードとなりました。
これによりクロシープの融合トリガーをキックできることから、さらに評価が上昇。過労が増えるよ!やったねアビスちゃん!
スプライトや聖刻などの追加展開を混ぜずにクロシープをトリガーしやすくなったことはかなり重要です。
簡素融合/簡易融合はサルベージの1枚で2枚を超え、EX展開があるものの1枚で3枚のリチュアをサーチできる恐ろしいカードとなりました。
リチュアの爆発的なコンボアドバンテージに著しい影響を与えており、(ダブってもそれ以上の恩恵がある&アビスが実質12枚積みのため)テセウスを1枚しか入れない場合でも4積み検討可能なカードといえるでしょう。
一方でこのカードの活躍はアビス過労死によるデッキからシャドウ3枚サーチに至り、デッキにシャドウ・リチュアがいない「シャドウ・リチュア欠乏症」に繋がりやすくなった元凶でもあります。
特に初手にシャドウが1枚でもあればこの症状は高頻度で陥ります。
リチュアの儀式は3回では済まないことも多いため、シャドウ3枚を使い切ってしまうとサーチ力にサーチ先が追い付かないガス欠になるのです。
ゆえにこのカードを使う場合「どうやって墓地のシャドウを手札やデッキに戻すか」は非常に重視すべきポイントとなります。
◎サルベージ
その「シャドウ・リチュア欠乏症」への最適解はやはり「サルベージ」でしょう。
おなじみサルベージ、リチュアの必須格のカードです。
本来ここで解説するようなカードではない基本中の基本カードなのですが、一番の対策手段として挙げたいため掲載しました。
簡素融合のアビス酷使も強力ですが、リチュアの基本はサルベージのようなカード1枚でカードを複数回収し、溜めたソースと儀水鏡で連続儀式を狙うというサーチ・サルベージデッキなのです。
一時期は2枚以下でもいいんじゃないか?という話が強かったのですが
最低でも2枚、上記の欠乏症改善や単純にアビスが防がれても回せるようになるなどの理由からできれば3積みしたいカードかと思われます。
☆神縛りの塚
【塚リチュア】とよばれるほど10軸リチュアへ運用されることも多いカードです。
元々ギガスはキープしても相手ターンではファッティバニラ同然でしたが、無効効果持ちながら効果への耐性が存在しないネーレイマナスであればその恩恵は莫大になります。
ただ、このカードを投入したいのは「先攻を取る10軸リチュア」の傾向が強くなるため、これまでの後攻ワンキル軸の10軸リチュアというよりネーレイマナスでモンスター効果を封殺するデッキになるかもしれません。
しかし根本的問題として対応カテゴリサーチなどの手段が何もないフィールド魔法のためフル搭載+テラフォ・メタバまでするかは微妙なところです。
上記サルベージや融合2種とことなりこのカードは直接的なアドバンテージとならないカードな上、手札にダブった場合も厳しいです。
リチュアはただでさえ事故が起きやすく止まりやすいデッキのため採用する場合は枚数への注意は必須でしょう。
◎氷結界
①の通常効果はともかく、②の墓地から水属性モンスターサルベージ効果を重視するカードです。
レベル5以上のモンスターをデッキから墓地に送って発動のためリチュアにとっては儀式モンスターが当てはまります。
しかしイビリチュアモンスターは「儀式素材を墓地儀水鏡で回収」というループを繰り返すため、これまでの【リチュア】においてこの効果で墓地に送られたモンスターを有効利用する手段が薄く見送られがちでした。
ところが新規のリチュアで「シャドウ・リチュア欠乏症」と「墓地に儀式モンスターいない問題」が併発します。
結果、「氷結界」はデッキから儀式モンスターを墓地に送りシャドウを回収することで(下準備は必要なものの)一気に儀式魔法と儀式モンスターを回収できるカードとなりました。
古巣の組織名というだけあって奇妙なシナジーも面白いところです。
ガメシエルを採用している場合はそちらの疑似サーチも可能な他、「コーラルアネモネを使わずに水制約をかける」ことができるため、ジーランティスによる一斉除去後にコーラルアネモネで展開という方法も可能です。
(ただしグリム使用時は儀式モンスター以外攻撃できない点には注意。)
サルベージの項で解説した通り、リチュアにおいてはこういった1枚で2,3枚を稼げるカードが非常に重視されるのですが、大きな問題があります。
・罠のため墓地送り手段がドミニオンやおろかな副葬に限られアクセスできないことが多い
・併発する属性縛りによりグスタフマックスやリンク召喚がほぼ封じられる
この2点です。
素引きに関しては肯定的にはなれませんが、アビスグリムの棒立ち問題への一つのアンサーとはなりうるので悪くはないでしょう。
優秀なカードですが、運用上の注意が多いカードと言えそうです。
☆星逢の天河
上振れカードではあるのですが、上記ゾンキャリとドミニオンキュリオスのおかげで検討可能になった超地雷カードです。
星逢の天河は①はともかく②による儀式魔法コピーが極めて強く、これにより「リチュアの氷魔鏡」をコピーできれば、
相手ターンに相手モンスターを対象を取らずにリリースし、モンスター効果無効持ちのモンスターを呼び出すことができます。
では「リチュアの氷魔鏡」をどうやって握るか、という点ですが、それがまさしくゾンキャリから出てくる「虹光の宣告者」です。
虹光の無効効果を使うと自動的に儀式魔法が手札に加わります。虹光を出したい状況ということは隣にマナスを立てている前提であり、相手としてはこちらもどけるためにモンスター効果などを使う可能性もかなり高いです。
この2回の無効を行うと手札にネーレイマナスと氷魔鏡が揃い、星逢の天河で氷魔鏡を打つ準備が相手ターン中に揃います。
もちろんリチュアはそもそも儀式モンスター持ちやすいデッキですので素でマナスを握ることも簡単です。
問題は「星逢の天河」を墓地に送るには素引き発動かドミニオンキュリオスや副葬で墓地に送る必要があるため
上振れの妨害であることは間違いありません。というか、素引き伏せ以外では見えている地雷です。
決まれば超強力な儀式コンボですが、少々ロマン寄りかと考えています。
後書き
以上がひとまず書きたかったなぁと考えていた内容になります。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
推敲や凝縮もせずに書きたいことをずらっと書き連ねた分となってしまい申し訳ございません。
しかしTwitterではどうしても字数的に無理なのでやはりこういう場は欲しかったものです。皆さんの参考になれば幸いです。
ここで少し脱線話となりますが、リチュアで聞いたことのある奇天烈デッキに「Gishki FTK」というものがあるかもしれません。
このデッキは「ソウルオーガがレベル8ならトレード・インで手札が増える」「そこにマインドオーガスを併用すれば「手札抹殺」と「サルベージ」を連発できる」という組み合わせと発想の柔軟さから生まれた「ライブラリアウトワンキル」です。
何が言いたいかといいますと、【リチュア】というデッキはこのように単純な組み合わせではないカードの組み合わせや発想から複雑なコンボを生み出すソリティア性が非常に強く、それが楽しいデッキなのです。
現に聖刻リチュアに至っては十人十色といえるデッキバリエーションが存在し、今回の新規に触れた方々からも「やれることが多すぎる」という嬉しい悲鳴を複数見かけております。
今回私が紹介したカードの中に新たな気づきがあり、見ていただいた方の中から新しい構築案に結びついていた方が生まれたのならば、それが私にとっても一番の収穫になります。
発売まであと2週間を切りましたので、構築を考えつつ期待して当日を待ちましょう!
まぁリチュアのカードパーツを0から集めるの超大変なんですけどね!!
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