「JAP」に複雑な思い

海外の代理人が日本に依頼する案件に付されている整理番号にはだいたい決まりがあり、英数字のどこかに日本を示す記号が含まれている。

知財の世界ではWIPOが付与している2文字の国記号を使うことが多く、日本の場合はJPがそれに当たる。

なかにはJPNを使う代理人もいるが、PCTで2文字コードに慣れているので3文字を使うことはほとんどないというのがこの業界。

JPまたはJPN以外の記号を見たことがなかったこともあり、今回、メキシコの代理人が付与した整理番号に「JAP」を見つけたときは一瞬戸惑った。

「JAP」と言えば日本人を指す蔑称であり、それをビジネスで使っていることに驚いた。

もちろんメキシコの代理人がそのような意図を以てあえて「JAP」を選んだとは思えないが、違和感を与えたことは事実である。

ビジネスレターで差別用語は使わないことはもちろん、記号の使い方にも注意しなければならないことを改めて考えたのが今回のメキシコからの依頼だった。



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