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所有者不明土地 2

相続と不動産は、切っても切れない関係にあります。

前回、相続登記も義務になりましたね、と触れましたが、これまで義務ではなかったものにメスを入れる経緯を。

去る令和元年12月3日、法制審議会 民法・不動産登記法部会が開催され、

かねてより問題となっている「所有者不明土地」を解決するため、中間試案がまとめられました。


所有者が不明になる原因の大きな一つが、土地を相続する際の登記が義務ではないこと。

このときの中間試案では、これを義務化し、一定の期間内に登記を申請しないときは過料に処すことも盛り込みました。実際に令和6年4月から施行される新制度では「正当な理由がないにもかかわらず申請をしなかった場合には、10万円以下の過料が科されることがある」とされています。

また、要件を満たす必要はあるものの、この時案がまとめられた土地の所有権を放棄・国に帰属させることが可能になる=「相続土地国庫帰属制度」も新設され、相続登記義務化に先立って令和5年4月27日に施行されます。

制度の開始前であっても相続によって土地を取得した個人は要件を満たして申請が可能。つまり、購入した人や、法人は対象外です。
共有地の場合は全員での申請でなければならないことはもちろん、この「要件を満たす」が結構厳しい・・・でもみんなの税金に直結する問題なので、なんでも受け付けられないよなあと思うと致し方ないか・・・とも。
この部分は、いずれまた詳しく。


そもそも、相続登記義務化まですることになった背景として、相続した不動産が俗にいう「負動産」さらには「腐動産」と所有者が感じるほど重荷となってしまうケースが後を絶たないことがあるわけです。

どうして重荷なのか、というところと、この要件解消は深く関りがある。

その解決が、空き家問題を抱える方、また取り組む方、すべての人たちにとっての一番の悩みの種になっています。


そのため私たちゼロノワ不動産にも、

「なんとかして不動産を手放したい」というご相談が増えています。


所有するということそのものが負担。

有効に活用するすべがわからず、放置してしまう。


そういった土地や建物も、きっと以前には無くてはならなかった「住」の空間であったはず。

でも、様々な事情で、億劫で、重荷で、辛くなってしまう。

そうなると、相談のために受話器を取ることそのものも億劫になってしまうかもしれません。


解体工事に着手できている場所は、すでに解決に向けての何歩かを歩み始めている。

しかし、時間が経てば経つほど、解決が困難になることも少なくありません。

例えば、その土地の現在の価値を含めた現状。

例えば、その建物が今後有効利用できる可能性。

例えば、建物を壊した場合の費用について。


まずは、「知る」ことから、始めてみませんか。


そして、ゼロノワ不動産でもこの大きな課題について、できることを増やすべく日々精進したいと思っています。

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