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こんにちは、著者の零です。

「空祁物語」シリーズは元々、2007年頃、大手携帯小説販売サイトである「そらゆめBOOKS」で有料連載させていただいていたもので、当時は「舞之巻」は「室町之巻」として題されていました。同サイト(ガラケーなのでアプリではなくサイトなのです)にてはその後「戦国之巻」「平成之巻」として続編が出る予定だったのですが、ファンタジーとはいえ時代考証がやや雑だった「戦国」、携帯小説といえばライトノベルで特に青春ものや恋愛もの、BLものなどが主だったので無理矢理にも腐女子さんの友人に協力を仰いだ「平成」、どちらも並行して制作中に自分が再入院してしまい、退院したら「そらゆめBOOKS」からサイト閉鎖の通知が来ており。結局「戦国」「平成」は日の目を見なかったため、「室町」改め「舞」として、ノベル同人として制作販売したりという経緯をたどることになりました。

「再入院?」と思われた方のために著者の経歴を附記しますと、元々京都の学生インディーズアーティスト(服飾や音楽、文学、芸術全般を生業としマルチアーティストとしてWEB上、リアル世界にて活動)だったのですが、大阪でスカウトされて商業的なモデルのお仕事もしていました(その傍ら学生SOHOを立ち上げ、京阪地区の寺院や企業のIT関連コンサルやWEB制作、デザイン、編集業等を請け負ってきました)。精神的に限界がきたため突然に消化機能障害というものを罹患し、死の淵をしばらく彷徨い、2年間の病欠を経て大学(立命館大学人文総合科学インスティテュート)卒業後、東京での活動との兼ね合いなど諸事情あって上京。

東京での活動は一般的なモデル、タレント、俳優、ミュージシャンとしての、プロダクションや雑誌、ブランド等に所属しての芸能活動のほか、個人的にインディーズのプロジェクトを幾つか作り、イベント開催や出展および出演、ミニコミ誌制作、商業誌監修、ブランドグッズ制作や販売、「石読み」と名付けたルーンストーンを使う占いとアドバイザー(アート関係やは主に和もの系、ゴシック系、ロリータ系、パンク系、などのアングラカルチャー系)を行っていました。そしてまた心身に限界がきて、活動を何とか収めんと諸事流転した末、近親者により関西に強制送還され、大阪の病院に入院措置を取られました。

退院後、京都に居を構え隠遁することに決め込んだものの、何だかんだ人前に出る活動や仕事も京阪地区中心に続け、たまに上京しての活動もしつつ、具合によっては入退院も繰り返し、安定してきた頃から完全に隠遁生活に入り、医療系等の資格や検定を次々取得してみたりもしつつ(当時、まだ外勤が禁止されていたので将来的に役立てばなという保険と趣味を兼ねて)、人前に出る仕事は基本WEB上のみとなり、SOHO時代の業務を更に展開したものを創作団体LUNARHOLICのchief creatorとして再開、という流れになります。

その、強制送還されて京都に住み着きだした頃に書き始めたのがこの「空祁物語」シリーズでした。なので入退院を繰り返していた時期なのですよね。

まだ家具や家電もPCも周辺機器等も、東京から引き揚げてきたものや少しずつ買い足してはリメイクやカスタムしているもので賄っていたため、もはや別の家ではないかと思うほど当時は駄々っ広かった古民家で、何だかんだと気ままに活動していた頃に書き始め、今や選挙ポスターや電子書籍の装丁なども手掛けている自分が見るとかなり雑で痛くて相当にしょっぱいグラフィック(それもそのはず10年前ですからね)の表紙も制作していたため、折角なので当時の記録も兼ね、敢えて掲載してしまいました。この表紙は無論携帯画面サイズではないので、連載が終了してからノベル同人として販売していた頃のものだったはずです(一部、和ものイベント等では、表紙なしの巻物状に、手刷りで数部のみ制作したこともありました)。撮り溜めていた桜の写真と、当時はがらんとしていた壁を背景に寒い中ロングウイッグだけ着用した半裸に一人二役のメイクを施したセルフィーを撮ったものを合成し、無理矢理にイメージ写真的な表紙を作ってしまったものなのですが、タイトル部分のみ、「室町」になっていたのを今回「舞」に手直ししており、その他の相当にしょっぱい部分は一切手を入れていません。二役のメイクやネイルカラー等のスタイリングが特にやっつけ仕事すぎると今見ると痛感しますが、一応は個性の違う双児という感は出ているのではないかとは思います。

戦国フィクションの「戦」、BLっぽい「平成」、これらは今後資料や下書きを見つけて書き直せれば良いのですが、如何せん10年前の構想作品なので、はてさて。そもそも「平成之巻」なんてあと2年ほど経てば前時代話になってしまうタイトルなので、その辺りもどうにかせねばいけませんね。

という訳で今回は「空祁物語舞之巻」をお読みいただきありがとうございました。続編はあまりご期待なさらないでください。

2017年、底冷えの2月の京都より、零でした。


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