新日本FC その33:Colabo関連:住民監査請求の結果が出た
【新日本ファクトチェックセンター】
引き続きColabo問題関連で考察を進めたい。今回は大きな進展が見られた。
Colabo問題について知らない人は、まず以下の文春記事2つを参照されたい。
仁藤夢乃さんとColaboをめぐる騒動、「本当の問題」は何だったのか
「地獄の門」と化したColabo騒動、東京都や国に問題はなかったのか
今回、本件の住民監査請求の請求者である暇空氏から以下の報告があった。
■Colaboの不正会計疑惑について行った住民監査請求の結果全文
住民監査請求の結果内の文言として
>本件精算には不当な点が認められ
>本件請求には理由がある
>次に掲げる措置を講じることを(東京都知事に対し)勧告する
>本事業の実施に必要な経費の実績額を再調査及び特定し、客観的に検証可能なものとすること
>返還請求等の適切な措置を講じること
上記がはっきり明記されている。
一般に住民監査請求の流れは以下のような物である。
https://www.city.handa.lg.jp/kansa/shise/kansa/sekyu/documents/jyuuminkasaseikyuunagare.pdf
この「監査結果の決定」から結果が3つに分岐する訳で。
今回は「棄却」や「却下」ではないことが明らかであり、監査結果は「認容」(措置必要)という結果が出た、ということだと言える。
これは結構凄いことで、東京都の住民監査請求として監査結果「認容」が出たのは舛添都知事時代以来のことらしい。
結論として「暇空茜氏による当該住民監査請求での指摘はもっともな物であり、東京都は本結果に基づき○○の措置を講じなさい」と、監査委員が正式に認定した、ということ。
少なくとも「当該住民監査請求」に関して「暇空茜氏の主張の正しさがほぼ全面的に認められた」というのは「客観的事実」だろう。
■『監査結果:認容』の結果を踏まえて、建設的な解決への道筋を考察
さて、当監査結果を踏まえて、今後「建設的な解決」を実現するには、各プレイヤーやステークホルダーはどのような行動をするべきだろうか? その点を考察したい。
■東京都や行政側
まず、東京都。
監査結果として「本件精算には不当な点が認められ」たということは、東京都の本件でのこれまでの「ザルチェック」は不当な物であった、というのが客観的事実となった訳で。
東京都は当該監査結果を真摯に受け止めまず反省・謝罪する。
更に「本件の不正会計疑惑等について過去に遡って調査、不正分は受注側団体に返金等をさせる」等の調査・対応の措置を誠実に実施すべき。
給食費や宿泊支援費等、具体的に「不正支出」と思われる物も当監査で既に指摘されている。
https://twitter.com/himasoraakane/status/1608358827048726531
また、当然だが今後は当該委託事業等について「ガッツリ内容や会計をチェックする」ような「チェック体制の見直し・再発防止策」の動きも当然必要になるだろう。
また、この「Colabo事業モデル」は今後全国展開する、というような話も出ていた。
その「モデル事業」の進め方・運用に大きな不備が発覚し監査で指摘されたのであるから、当然だが「悪い見本であったColabo事業モデル」の「これまでのザルチェック運用体制」を踏襲するのではなく、見直し・再発防止策を講じた上での「きちんとしたチェック体制・運用」を大前提とすべきである。
「東京都だけ」の問題ではないし、厚生労働省もその点の意識を改める必要があるだろう。
尚、都民ファーストの会にはこの監査結果を見てもこんな発言をしている内山慎吾氏みたいな「トンデモ」がいるようで。
>軽微な間違いがあった事は理解していますが、事業全体として不適正な支出や会計があったとは思っていません。
■Colabo公式やColabo弁護団サイド
これまで異様なレベルの傲慢姿勢で自己無謬主義の主張を連呼してきたColabo公式サイド。
たとえば、やたら強気で豪語していた以下の断言の発言など。
>Colaboの会計には一切やましいことはありません。
既に監査委員が公式に「本件精算には不当な点が認められ」と言っているのだから、それは「会計上のやましいこと」だ、というのが客観的な見方であるのは明白と考える。
また、暇空氏が追及していた本件の疑惑問題では、暇空氏自身も「不正会計等の闇を暴く」等の目的も主張しており、監査委員もそうした住民監査請求の指摘を公式に認定した訳で。つまり今回の暇空氏の監査請求等の行動には「公共性」や「公益目的」が明確に認められると言える。
Colabo弁護団がしきりに強調していた「(暇空氏の監査請求等の行動は)リーガルハラスメントである!」という主張も、『監査結果:認容』という今回の結果から「(Colabo弁護団側による)完全に的外れな不当な(暇空氏への)個人攻撃」でしかなかった点は明々白々である。
少なくともこれらの点について、Colaboやその弁護団側はまず速やかに暇空氏らに対して正式に謝罪・撤回を表明すべきだろう。
その上で、東京都が今後行う「本件の不正会計疑惑等について過去に遡って調査、不正分は受注側団体に返金等をさせる」等の調査・対応の措置に対し、Colaboを含む4団体は真摯に協力・対応する必要があるだろう。
■結論
やはり「公金(都民や国民の血税)を投入する事業」である以上、内容や会計はきちんと行政が(&国民が)チェックする必要があるのは当然で。
神戸のキメセク牧師?のNPOの件などもあったように「おかしな反社勢力やおかしな政治団体」などに資金流用されないような「ガッツリチェック体制・情報公開体制」を構築するのは必要不可欠である。
そして受託者側(Colabo等)もきちんと会計情報等の情報提出や情報公開に協力するべし。
もしそれを拒否するような不届きな連中であれば行政側がきっちり事業から排除していく。
そうした「まっとうな事業のあり方」を目指し、事業の正常化に向けて各関係者が真摯に謙虚に誠実に対応していくことを、ワイは切に願うものである。
尚、当記事は以下リンク先の個人ブログが本家である
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