サーチエンジン・システムクラッシュ

みなさんは支離滅裂な生活をしていますか?
どうも、あなたの勇者ぜろ子でございます。

たまたまTwitterで見つけた宮沢章夫の『サーチエンジン・システムクラッシュ』という本を読んだ。なんで読んだのか、内容に興味があったのか、それを基にしたツイートがよかったのか、たまたま本を読む気持ちだったのか、わからない。わからないままただ憑りつかれたように渋谷、新宿、町田と古本屋を回り結局なにも得ず、ネットで購入した。古本屋を彷徨っているあいだ、いろいろなものに気を取られた。徳田秋声のあらくれ、カストリ雑誌、古地図、雑に放り投げられたように売られている漫画、どれも目的のものと違うが、手に取り読んでいるうちに実は本当はこれを探していたんじゃないかと思ってしまう。目的は目的を呼び、それを繰り返す。もしかしたら、偶然じゃなく必然だったのかもしれない。
目的地の周りをグルグル歩き回るだけかもしれないが、でも人は生きていける。目的は目的を生み、人を強引に前進させる。(ただの計画性がないだけだと思うが)僕の人生も、今どこにいるのか、どこ行こうとしているのか、もう最初の目的と全く違うかもしれない。その日、歩き回った僕は当初の目的とは全く違うことをしていたと思う。
大事な声はいつだって大きな音にかき消され、聞き逃してしまう。だから、自分の声でつぶやく。大事な声は自分の声でつぶやかなければいけない。正体を明かすまいと口を重くふさぐものには自分からドアをノックしなければいけない。だから、僕は「漏れるから早くして!」とドアをノックした。

良い夜を

貞奴 / 冥丁


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