over and over and over

風が強すぎてがんばれゴエモンみたいな髪型になりました。
どうも、あなたの勇者ぜろ子でございます。

なんかやることあったよな…なんだっけ…?忘れるぐらいだから大した用事じゃないな!次の出勤でいきなりミスをする前兆である。
このように僕の記憶力はカスであり、3歩歩けば忘れる程度なので大体のことは忘れる。
でも、人間の脳みそは変なところでスペックが高く、刻み込まれたことはふとした瞬間にフラッシュバックし、鮮明に投射してくれる。
今日はそんな忘れられない記憶の話をしようかな。

僕が心身ともに疲れ果てて失踪してから約1年が経つ。一昨年の僕を見守ってた人はわかると思うが、本当に酷い職場だった。失踪するのもやむを得ないだろう(そう思い込んで自責の念を無に帰す)。しんどかったのが大きな理由だったが、あんな行動に移したのには理由がある。それは今はとある理由で連絡が取れない友人が手を差し伸べてくれたからだ。

その友人とは、例のごとくTwitterで知り合い、意気投合し、ヤク中トークを繰り広げていたイカれ・ヒューマンだ。新規のぜろ子くんファンは知らないだろうけど、少し前の僕はヤク中だったのだ!ヤク中と言っても大麻とか覚せい剤じゃないからご安心を。
話が脱線した。なんの話しだっけ…?そうそう、その友人がたまたま関東に来るということになり、当然のように遊んだ。僕が今まで会ったインターネッツ・ヒューマンの中で一番イカれてたと思う。それはもう「ぼくってどうしたらいいですか?」という顔しかできなかった具合に。
イカれてたけど、その合間合間から見られる静かさや穏やかさが心地よかった。

友人が帰郷する直前に、とある事件が起き連絡が来た。仕事で過去一のミスをし心を完全にへし折られるも、明日こそ見返してやると心を燃やしていた僕は、新宿のバスタまで様子を見に行くとハチャメチャな格好の友人が座り込んでいた。僕はどう声をかけたらいいのかわからなすぎて「こんなところでどうしたんだい?」と訳の分からないことを言い出した。なんでそうなったのかは友人のプライバシーに関わるので伏せておくがとにかく僕は許せなかった。こうしている間に帰りのバスの時間はすぎ途方に暮れてしまった友人を、ほっとく訳にも行かずとりあえずで家に誘拐することにした。

帰りの電車で「もう一緒に逃げよう」と友人は僕に言った。僕の今の状況を知った上での発言とわかったがそんな無責任に仕事を投げられないよと返してしまったが、内心は藁にもすがる思いだった。
多分僕はそう言ってもらうのを待っていたんだと思う。救われたと同時に今まで張ってた気持ちの糸が完全に切れた。家に帰り、飯を食い、タバコを吸ったあとに「逃げるか」と僕は言い、夜中のうちに準備を進め、家族や職場、地元の友人へ謝罪の手紙を残して新幹線に乗り込んだ。

結果として友人は親によって地元に帰って行ったが僕はもうこの先どうしようもないし、どこか遠くに行って美味いもんでも食ってその後に死のうとはるばる博多に足を伸ばすことになる。死に場所を求め玄界灘を眺めてたら「綺麗だなぁ」なんて思っちゃってそのまま帰ってきたんだけどね。

今こうして生きているのも、ある程度まともな生活を送れているのも、あのとき友人が言ってくれた「もう一緒に逃げよう」に他ならない。感謝という言葉だけでは足りない感情がある。今は連絡が取れないがもしまた大丈夫になったらふざけた連絡をして、訳の分からない会話をしたい。
ただただ元気であってほしいと思うばかりである。

なんだかしんみりした感じになったけど、失踪した理由書いても怒られないだろうという気持ちの余裕と、友人のことを忘れたくないというエゴだけでこれを世界中の人が見ているネットの世界に投稿する。僕は「あなたの勇者」であって「みんなの勇者」なので、こうやって特定の人に向けて書くのは設定が違うなぁとなるが、この際そんなことはどうでもいい。
みんなも元気で生活してください。

良い夜を

disintegration / the cure

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