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ファジアーノ岡山はJ1をどう戦うべき?
どうも、ゼロファジです。
宮崎キャンプが終わり、開幕戦まで2週間を切りました。ということで、今シーズンをファジアーノ岡山はどう戦うべきなんだろうか?自分としてはこんな心構えで臨むといいのかなー?という、展望のようなものをまとめてみたいと思います。もちろん希望を込めて!
1.現状認識
POを勝ち抜いてJ1昇格したとはいえ、ファジアーノ岡山のJ2年間順位は5位で勝点は65。2位の横浜FCの勝ち点は76なので、自動昇格組とは10ポイント以上の開きがありました。
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2011年以降、これまで初昇格を果たしたクラブは鳥栖・町田をのぞくとすべて1年で降格となっており、残留することは相当にハードルが高いといえます。(しかも、鳥栖は2位、町田は1位で昇格)
まあ、いまさら強調しなくてもみんなよく知ってのことだとは思いますが、現状はこのようになっておる、と。チームにも十分共有されていることですが、まさにすべての試合が決勝戦。すべての試合で挑戦者。今シーズンはそういう立ち位置から戦っていくことになります。
2.岡山が積み上げたものがどこまで通用するのか?
さて、J1をどうやって戦おうか?というところで、クラブは2024シーズンの主力選手を大量にキープし、木山監督に指揮を委ね、それまでの路線を継続・進化させることを選択しました。短いオフシーズンでガラッとやり方を変えるのは難しいですから、この選択は妥当なものだと思います。というか、他に選べる選択肢はなかったと思う。変えて上手くいく保証もないですからね。
問題は果たしてどこまで通用するだろうか?ということです。もちろん、自分としても「むむ・・・岡山意外とやるな」と他のチームに思わせるくらいであってほしいと願っていますがこればっかりはやってみないとわからない。
ですから、まずは開幕してからの10試合くらいが極めて重要だと思います。そこで「これはやれないことはないな」という手ごたえを得られるかどうか。おそらくシーズンの行く末を相当左右する時期になってくるとおもいます。
第1節 vs京都(H) 第2節 vs横浜FC(A)
第3節 vsG大阪(H) 第4節 vs清水(H)
第5節 vs浦和(A) 第6節 vs川崎(H)
第7節 vs横浜FM(H)第8節 vsC大阪(A)
第9節 vsFC東京(H) 第10節 vs広島(A)
今シーズンの行く末については大まかに言って3つのシナリオがあると思っています。
1.岡山のスタイルが通用する
これまでのやり方で「いけるで!」ということになれば、チームも自信をもってそのまま戦っていけるでしょうし大筋でチームのやり方をいじる必要もないでしょう。それでも東京ヴェルディのようにとはいかないでしょうが、ヒヤヒヤするシーズンにはならないんじゃないかなと。
しかし、問題なのは「こ、これはマズイぞ・・」となった場合ですね。内田篤人さんが指摘していたように、自分たちのやり方でうまく結果に結びつかないとなったときどうするか?
2.岡山のスタイルを通用するようにもっと磨く
「いや、自分たちのやり方を信じるんや!もっとやるんや!」のシナリオがこれ。やり方は変えずにさらに洗練していくことで競争力を高めていこうと考えるパターン。
3.見切りをつけて別の戦い方を模索する
「こりゃおえん、路線変更じゃ」のシナリオ。現状のやり方では勝点が積めないので、なんとか別のやり方を構築していこうとするパターン。これは危ない。自分たちのやり方に自信を持てないですし、路線変更してなんとかなるほど戦力的に充実した側にたってませんから、さらにどうにもならないことになってしまう可能性が高い。
サポーターとしてはなんとか1のシナリオになってほしいなとは願うものの、ほんとにやってみないとわからない。2のシナリオもかなり危ういですが、3のシナリオをたどることになるとまず残留することは難しいでしょう。
いやー、楽しみだけどドキドキするね(笑)
3.今シーズンにはどんな岡山の未来がかかっているのか?
来季は秋春制移行に向けた降格なしのハーフシーズンがあり、そしてそこから次のシーズンがはじまることになっています。簡単に言うと、2025シーズンにJ1に残留することができれば、最低でも2.5シーズンはJ1に在籍することができるということです。たった1シーズンでだよ!?
冒頭にも述べたように初昇格のチームは1年で降格するケースが多いです。1年で降格するとJ1に留まってクラブをJ1ナイズしていくゆとりがありませんから、また力をつけてJ2を勝たなければならない。
しかし、2.5シーズンJ1に居られるとなると話は別です。クラブがJ1仕様に生まれ変わっていく時間的余裕が2.5倍もあるって話ですから、なんというビッグチャンスか!おそらく2.5シーズンあれば、岡山はJ1に定着できるだけの規模になります。ふつうにJ1にいてもおかしくないレベルになれると思う。
ですから、2025シーズンもクラブの未来をかけた一大決戦になることは間違いありません。POで選手も人生を変えたように、クラブも2025シーズンで未来を変えることができます。このチャンスを逃す手はない!
4.どう転んでも岡山は前進する
このような状況を踏まえると「是が非でもJ1クラブであり続けたい!」という思いが強くなってきます。期待や希望が膨らむ一方、大きなものがかかっているだけに怖さも感じる部分もあります。「うまくいかなかったらどうしよう」ってね。
だけどさ、忘れちゃいけないなと思うのが「どう転んでも岡山は前進する」ってことなんですよ。
タイトルを獲るとユニフォームに星がつくじゃないですか?あれと同じように今回成し遂げたJ1昇格は、岡山にとって消えない星になっていきます。これは間違いありません。
仮に将来またJ2で戦うことになったとしても、2024年以前の岡山とは違って「J1経験クラブ」として戦うことができます。J2は半ば「J1経験クラブのイス取りゲーム」の様相を呈していますから、そこに堂々と参入できる。クラブのステイタスというか、格みたいなものが上がるんですね。外からもそういう見え方になりますし、例えば選手獲得なんかでも他のJ1未経験クラブとは一線を画す競争ができるようになるはずです。「岡山だったらJ1にいけそうだな」と思われやすくなるわけですから。
また、2025シーズンをJ1で過ごすことが岡山県に及ぼすインパクトは消えない記憶になるでしょう。トップリーグですからね。クラブを支えてくださっているスポンサーさんをはじめとする様々な企業、学校、公的機関、岡山でサッカーに携わっている人たちまで、ありとあらゆるところに「J1岡山」が刻み込まれることになる。それによってポジティブな反応・効果が巻き起こされるされることは想像に難くありません。
そういうことを考えると、どう転んでも岡山は前に進むんですよね。もちろん、最大限欲張って「もっといこう」という気持ちを持っておくことは大事ですが、うまくいかなくても0に戻るわけでは絶対にない。
5.J1であっても「岡山らしく」
POを戦ったときの重要なキーワードのひとつに「岡山らしく」がありました。自分は2025シーズンもこれを貫いてほしいなと思っています。
うまくいくかはやってみないとわかりません。仮にうまくいかなくてもどういうスタンスであるか?は結構大事なことだと思うんですよね。先述の3つのシナリオでいくならば、2つめのシナリオ。うまくいかないとなってもこれまでやってきた事をさらに突き詰める方向でトライしてほしいなと思っています。
ベスト尽くして届かないっていうんだったらそらしゃーないですよ。だってそういうリーグに来たんだもん。ただ、どちらに転んでもチームがどういう姿勢でいるのか?そこはちゃんと見ておきたいなと思っています。
でも、大丈夫。このチームのメンタリティなら絶対に揺るがないと思う。そんなことを思っていると、徐々にシーズンを迎えるのがより楽しみになってくるのでした。
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