Starship Flight 4のSF映像的な見所【Starship Flight 4】
以前、SpaceXの巨大ロケットStarship(Flight 3)の映像的な見所について書きましたが、先日行われた最新の発射実験Flight 4でも前回は達成しなかったブースターが着水する様子など、貴重な映像が配信で見られました(2024年6月6日実施)
リフトオフ
以下の動画でリフトオフの様子が見られます。画面下部の情報に注目すると分かりますが、発射直後にエンジンが一基停止しています。下から見上げるアングルでもエンジンが止まって炎がでていない様子が確認できますが、一段目のブースターに関しては問題なくリフトオフから着水までの工程をこなしていました。Xなどでエンジンがだいたい2~3基止まっても支障が無いぐらいの設計になっている、という投稿も見ました。
下の動画はスローモーションにしたときの映像です。
音割れするほどのボボボボという音が出ていると思いますが、この連続的な音で空気が震えて炎や周囲の煙&水蒸気が連動して揺れる、といった動きが3D作品ではあまり見られない気がします。
ホットステージ分離
ホットステージとは、1段目のブースターの上に付いているつなぎ目の部品で穴が空いています。ブースターが切り離され、ホットステージが取れた後は、ブースター上部に付いたカメラに切り替わり、中のタンクや配管の様子が見えました。
ブースター着水
切り離した一段目のブースターが着水する様子も中継されました。前回は着水前に通信が途絶えてしまいましたが、今回は無事に海面への着水に成功しました。
プラズマの発生
大気圏への再突入する際に、機体表面にプラズマが発生する様子が見られました。以下の動画は、今回の飛行中に機体表面が最高温度になったときの様子です。
フィンの破損
その後、再突入中に機体側面の可動フィンに穴が空き、破損や燃焼する様子が見られました。
フィンの根本が燃え始め穴が空き、燃えカスでレンズに煤が付いて見えなくなり、レンズ自体も耐えられずヒビが入るという順に破損していっています。
このフィンの破損の直前には、機体表面に緑色の火花が見えるシーンもありました。プラズマは表面に張り付くように発光して全く動かないのですが、鮮やかな緑色の粒子が火花のように散っている様子が以下の動画で見られます。
このシーンの中継では「フラップのheat shieldのパフォーマンスを見ています」と解説されていました。
その他
以下の動画で発射からブースター着水までの様子が、コメンタリーなど無しで見られます。
再突入時にフラップでのコントロールが出来ていた事への言及。
その他の映像&画像投稿。
まとめ
前回の発射では成功しなかった海面への着水、誰も予想していなかったフィンが破損する様子など、誰も見たことの無い宇宙の様子が見れたFlight 4だったと思います。
また、今回のようなStarshipの発射以外にも、既存ロケットのFalcon9も300回目の着地を先日成功させています。ロケットの量産体制が優れている事でも有名なSpaceXの他ロケットの打ち上げや、ISSへのドッキングを成功させたボーイングなど他社の打ち上げ実験にも注目が集まっています。